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過去とか夢とか

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雑駁とした整理されていない感情の羅列。愚にもつかない戯れ言のようなもの。
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少年の頃の通院

少年の頃の通院

少年の頃、通院していた。
現在は痛飲しているが、少年の頃は耳鼻咽喉科に通院していた。
中耳炎とかその他諸々、その治療のためである。
病院に行く日は学校に午後から登校したり、休んだりしていた。
病院は診察時間よりも待ち時間の方が長い。
朝イチで受付を済ませても昼前まで待たされるのはザラだった。

診察までの待ち時間、何もせずに虚空を眺めて過ごすなんてのは修行僧じゃあるまいし、とても耐えられないので自

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キン消し

キン消し

子供の頃、といっても幼稚園児の頃と小学高学年の頃ではだいぶ違うので、より詳しく時期を限定すると、小学4年生から小学5年生の間、元号でいうと昭和の頃、といっても元年と六十四年ではかなり違うのでより明確に言っておくと、昭和末期の頃に、私の家にはキン肉マン消しゴムが数十個あった。
数十個といって、11個と99個じゃかなり印象が違ってくるので、もう少し詳しい個数を書くと、おおよそ60体ぐらいはあったと思う

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ハタチの約束

ハタチの約束

帰り道、車内に川本真琴の川本真琴が流れ、ニブンノイチとか他、そうすると分かります?
分かりませんか?
分かりませんよね。
なんかね、戻るんですよ、あの当時に。
ハタチ前後に。
当時、川本真琴をそんな聴いてないんですよ、私。
なのに、川本真琴の当時の楽曲を聴くと当時の記憶に引き戻され、妙に青臭く、妙にアレな感覚がアレしてアレするわけです。
コレは一体どうしたわけでしょうか。
川本真琴の川本真琴と同時

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ボディペイント

ボディペイント

まったく自分の記憶にはないことだが、小学生の頃に家で絵を描いていた時か、または学校の図画工作の時間に描いた絵を持って帰った時か、たまたま家にいた父がその絵の異様さに激怒して「こんな異常な絵を描く子供に育てたお前が悪い」と母を叱責したという。
後年、家族が集まる度に一番上の姉がそのことを面白思い出話として話していた。
一体その話の何が姉の笑いのツボにハマったのか、理解不能である。
そのエピソードに通

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人を好きになること

人を好きになること

小学生の頃、友達同士の秘密の共有として、自分の好きな人を打ち明けるというのがあった。
放課後、なんとなく残っていた男子と女子がそれを打ち明けるという流れ。
翌日、そのメンバーの誰かが裏切り、クラス中にその秘密の打ち上げ話がバレていて、きゃあきゃあ賑わう。
その感じ。
あれが本当に苦手だった。
誰クンが誰チャンを好きだけど、誰チャンは別の誰クンが好きで的なやつ。
内心でいつも「くだらね」と思っていた

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叔母の死

何年前だったか、もう10年以上前の話になるのかもしれない。
父親の姉、叔母が亡くなった時のことだ。
死因が何だったのかは覚えていない。
心不全か何かだろう。
一人道端を歩いていて突然倒れて絶命したらしい。
死後、叔母の独居アパートの整理をしなければないということで、それぞれ仕事を終えて手空きになったウチの家族がそのアパートに向かった。
部屋をふた部屋借りていて、一つの部屋は猫屋敷状態であり、完全な

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こぐま座のこと

1週間前だろうか。
朝目覚め、まどろみの中、直近で見た夢についてウジウジと考え込んでしまった。
ウジウジというわけでもないか。
夢の中に出てきた情景がとても懐かしく、おそらくは過去に見たものが記憶の奥から呼び起こされたものなのだろうと思い、ベッドの中で横臥した状態で、うんうんと考え、不意に「こぐま座」という単語が頭に浮かんだ。
「人形劇こぐま座」
確か、幼稚園で観劇した記憶が微かにある。
劇を見た

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