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酒量セルフマネジメント

はじめに

少し前、厚労省のこちらの発表が少し話題になった。

酒飲みのみなさんは、どっちかというと怒っている人が多いように見受けられた。これしか飲めないなんて!おかしい!政府にこんなこと言われてたまるか!って。

わたしはお酒は好きだ。なによりこんなアカウント名だ。でも、このガイドラインは、やっと日本でも出たかと思っている。以前から海外のアルーコール摂取量のガイドラインを見て、飲む量を減らそうとしているからだ。

なぜ酒を飲む量を減らしたいと思ったか

酒に弱くなった

わたしは酒飲みコミュニティのお陰でいろいろな人と知り合えた。いきつけの飲み屋さんのお陰で仕事を得たことも何度もある。
クラフトビールも5年くらいはまって飲み続けているし、最高に大好きだ。

しかし、若いころと比べてどんどん酒には弱くなってきている。記憶をなくし、吐き、強烈な二日酔いになって翌日を丸々つぶす。一日水すら飲めなくなることも。酷い時は二日目も、ものが食べられない。
危険な行動をして、翌朝思い出し青ざめることもある。
つらいのは吐き気だけではない。飲みすぎて寝入ると酷い悪夢を見て、何度も目ざめ、自分がとてもろくでもない人間に思えて、最悪の気分の中を布団の中で過ごす。

飲んでいい気分になるのも、そのあと吐くのも、眠りが浅いのも、抑うつ気分になるのも、その後動けなくなるのも、全部アルコールの薬理作用だ。

アルコールの依存性について知った

意識し始めたのは5年ほど前だ。そのときブログに書いたので詳しくはそちらを読んで下さい。

この時以降、わたしはアルコールだけでなく様々な依存症について興味を持った。依存症といえば精神科医の松本俊彦先生。松本先生の本も読んだし、ウェブ上の記事もチェックしている。依存症体験記もたくさん読んだ。
お陰で依存症について多くの知識を得ることができた。

依存症は特別なダメな人がなるのではなく、ふつうの人が、誰でも、いつのまにか自覚なく、なる可能性のある病気と知り、自分も危険だと思った。

ちなみにまったく酒が飲めない人は依存症にもなりようがない。自分が楽しく好きに飲んでいるという人が気づかずなっているパターンがある。

それでも辞める気にはなれない

アルコール摂取で自分の体調が悪くなることが増えた、アルコール依存症について知った、じゃあ、もう飲むのやめちゃえ。
それが一番健康で問題ないことだと思う。

でもそれはちょっとなぁ。アルコールとともにあった楽しいことを全部あきらめてしまうのは悲しい。
風呂上りのビール。綺麗な夕暮れにゆったり飲むビール。キャンプでの焚火を見ながらのビール。飲み屋さんで一人で静かに飲むビール。自宅でちょっと凝った料理を作りながらの一杯。飲み友達とカウンターで並んでちびちび飲むお酒…
それに、クラフトビールや日本酒は作り手の顔が見える。おいしいお酒を世に出そうと日々がんばっている人たち、そしてそれを最高の状態で提供しようとするお店の人たち。尊敬しかない。応援したい。

だから、わたしは、ほどほどに飲みたい。

意識しても酒を減らすのは難しい

しかし、ほどほどに飲むのは難しい。

「今日は2杯だけ!」
そう思って出かけても、その場の雰囲気に飲まれて飲みすぎてしまう。スマホのアラームで「もう飲むのやめろ!」と出すようにしてみた。
それも無視してしまう。
手帳に飲んだ量を記録したり、ブログに酒日記をつけようとしたりしてみた。しかし、めんどくさいのだ。

ちなみにアルコールとともに大量に水を飲めば二日酔いは回避される可能性がある。が、だいたい、水を飲むのを忘れる。

「なんで具合悪くなるのが分かってるのに飲むの?」
飲まない人はそう思うだろう。わたしだってそう思う。

結局意志の力ではどうしようもないのだ。でもそれはわたしがクズだからではなく、アルコールが強力な依存性を持つ薬物だからだ。

意志でどうしようもないなら、仕組みでなんとかしよう。

わたしたちITエンジニアは、そういうの工夫して普段仕事してるじゃないですか。それと同じ。

酒記録アプリを活用

基本は、記録する、そしてそれを見返す。
というわけで、摂取したアルコールを記録するアプリを利用することにした。
この手のアプリはたくさんあって、わたしが使っているのは「酒ログ」。昨年11月から使い始めた。

ビールを一缶とか、日本酒をおちょこ一杯とか、単位ごとに入力できる。
クラフトビールを外で飲む人は、とうぜんカスタム入力をしなきゃいけないわけで。
わたしは、7.0%を10mlなどをカスタムで作って、200mlや250mlでも入力できるようにしている。

これがいまのところ、一番効果的だ。
入力がそれほど負担ではなく、記録を見やすく表示してくれる。

わたしの記録は、こんなかんじ。こちらがカレンダー画面。

3月
4月

顔アイコンの下に摂取したアルコールの量が出ている。ニコニコ緑は、20mg以下。飲みすぎるほどに顔アイコンの表情が険しくなっていき、60mg以上はドクロだ。二日酔いのあの気分をよく表現してる。

3月は休肝日が16日。だいたい他の月もそれぐらいのペースだ。わたしの場合、30mg超えは無防備だと二日酔いになる。
40mg超えた時は人と飲んでた。
結局飲みすぎてる日もあるんじゃん!って話なんだが。飲み過ぎたらしばらく休肝するとか、逆に飲む予定がある日はその前にあんまり飲まないでおこう、っていう調整ができる。
こちらのグラフ画面で一日平均アルコール摂取量が出るので、それで判断できる。

グラフ画面

ほぼ毎日飲んでも大量に飲んでも平気な人は、まあご自由に。身内だったら依存の心配しますが。
わたしみたいに、具合悪くなる可能性に怯えて飲んでいる人は、こういうアプリを活用してみてはいかがでしょうか。

ときどき禁酒

そのほか、わたしは何かをきっかけに、ときどき禁酒している。
資格試験を取るとき、勉強時間の捻出と試験前の願掛けに、禁酒。といっても飲み会はOKなどのゆるい禁酒。
あと、マラソン大会の前も1週間くらいは禁酒だ。

試験もマラソンも、どちらかというと終わった後のビールが楽しみで禁酒している。じっさい、いつも格別にうまい。

おわりに

結局、お酒を減らすと、いいことばかりだ。
夜にやりたいことができる。
頭は冴えるし、運動のパフォーマンスは上がるし、朝すっきり目覚めるし、献血すると数値が良いし。
飲んでtwitterでへんなことを言ってしまう危険も減るし。
そして金がかからない。

でも、飲まないでいるとジューシーなHazy IPAの香りがふーっと蘇ったりする。お酒は、ほどほどなら、人生を豊かに彩ってくれる存在だ。おいしいビールのために勉強や仕事、スポーツを頑張るのも、楽しいと思う。
ほどほどに今後もおいしいお酒を楽しんでいけたらいいなと思うし、辛い思いをしすぎて不利益を被りたくない。そのために今後も量をコントロールしていこうと思う。

追記、最高に面白いアメリカ禁酒法の歴史。

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