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コミュニティの読書会で読んできた40冊


正確に言うと、読んできたのは38冊で、これから読む2冊を入れてキリよく40冊にしたんだけど。

ボクが運営するコミュニティ「4th」のBOOKトライブという読書好きの集まりで、いったいこの3年半、どんな本を読んできたのか、を、紹介したいと思います。

読書会の参加者の年齢幅は、上は50代後半、下は20代ボリュームゾーンは40前後かな。ほとんどが東京で働いている一般ビジネスパーソンです。

特に読書マニアというわけではなく、初心者から猛者までこれまた幅広く集まってます。

そういう人たちが集まると、どういう本が選ばれていくのか、ちょっと面白いので書き出してみました。

いきなり行きますよ!

2016年
4月 この読書会で何を読んでいくのかみんなで考えよう
5月 最も好きな本をそれぞれにプレゼンしよう
6月「こころ」夏目漱石
7月「金閣寺」三島由紀夫
8月「星を継ぐもの」J.P.ホーガン
9月「マチネの終わりに」平野啓一郎
10月「コンビニ人間」村田沙耶香
11月「何者」朝井リョウ
12月「飛ぶ教室」ケストナー

2017年
1月「最後の冒険家」石川直樹
2月「TSUGUMI」よしもとばなな
3月「夜は短し歩けよ乙女」森見登美彦
4月「蜜蜂と遠雷」恩田陸
5月「だれも知らない小さな国」さとうさとる
6月「わたしを離さないで」カズオ・イシグロ
6月 スペシャル「神山プロジェクトという可能性」NPO法人グリーンバレー
7月「教団X」中村文則
8月「サラバ」西加奈子
9月「ダメ女たちの人生を変えた奇跡の料理教室」キャスリーン・フリン
10月「誰がために鐘は鳴る」ヘミングウェイ
11月「すべてが Fになる」森博嗣
12月「風が強く吹いている」三浦しをん

2018年
1月「空飛ぶ馬」北村薫
2月「ティファニーで朝食を」トルーマン・カポーティ
3月「流」東山彰良
4月「星の王子さま」サン=テグジュペリ
5月「父の詫び状」向田邦子
6月「夏への扉」ロバート・A・ハインライン
7月「風の歌を聴け」村上春樹
8月 台風で中止
9月「かがみの孤城」辻村深月
10月「キッチン・コンフィデンシャル」アンソニー・ボーデイン
11月「新選組血風録」司馬遼太郎
12月「十二国記」小野不由美

2019年
1月 仲間の葬式があって中止
2月「少年H」妹尾河童
3月「赤毛のアン」モンゴメリ
4月「深夜特急」沢木耕太郎
5月「蒼穹の昴」浅田次郎
6月「春にして君を離れ」アガサ・クリスティー
7月「グレート・ギャツビー」スコット・フィッツジェラルド
8月「DIVE!」森絵都

9月「そして、バトンは渡された」瀬尾まいこ(予定)
10月「錦繍」宮本輝(予定)


最初は「こころ」とか「金閣寺」とか、こういう読書会で強制されないといまさら読まないような、でも読んだ方がいいよねと(年齢が上の方の人たちが)思う本を選んでたんだけど、やっぱり若手から「古い本は読みにくい」という感想が出てw、だんだん日和って行っているのがよくわかるラインナップですねw

どうやって課題図書を選んでいるか、というと、読書会の最後に参加者みんなで「次の次、どうしよう?」と話し合うんです(だいたい毎回10人から20人くらいの参加者)。

次の次、というのは、来月の課題図書を今月選んでいると読み切れないから。だから翌々月の課題図書を決めるわけ。

いくつかパターンがあって、

①季節やタイミングを考えて決める

「次の次は12月? じゃあ正月に駅伝があるから、その予習もかねて『風が強く吹いている』はどうかなぁ」
「次の次かぁ・・・もう秋だよねぇ・・・秋だと、宮本輝の『錦繍』とか秋っぽくない?」
「ほら、本屋大賞にノミネートされてんじゃん、『蜜蜂と遠雷』読もうよ」

②バランスをとって決める

「ちょっと日本のが続いたから、そろそろ海外のを読まない? ちょっと重いけど『わたしを離さないで』とか?」
「最近SF読んでないよね。ハインラインの『夏への扉』とかどうだろう?」
「そういえば歴史物ってまだほとんどやってないよね。司馬遼なんかよくない? 長編はみんな大変だろうから『新選組血風録』とか」

③激推しに押されて決める

「この前『ダメ女たちの人生を変えた奇跡の料理教室』を読んだんだけど、絶対おもしろいから、これ、やりましょうよ!」
「もりみーもりみーもりみー! 『夜は短し歩けよ乙女』!」
「もう私、森博嗣大好きなんですけど、『すべてがFになる』とかどうですか!」


だいたいこんな感じで、あとは「あ、あの作家まだ読んでないよね!」みたいに有名作家が混じり、そこに最近のはやりや受賞作が加わり、みたいな感じで課題図書を選んでいきます。


まぁこのトライブの部長である「長老」とボクという、たぶん圧倒的に本を読んでいる二人が50代後半なので、このふたりの「若手へのリコメンド」がどうしても多くなりがち。

でも、それだけだと3年半も続かなかったと思うんですよね。

いろんな意見が入ってこういうラインナップになっていった、というのが本当に面白いなぁ、と、よくこのリストを見直しています。


ちなみに、どんな風に読書会をやっているかというと。

まず、場所は、「コミュニティの場」があって(渋谷の元蕎麦屋をリノベした空間)、そこでやってます。なのでキッチンが自由に使える。

で、素晴らしいことに、その日の「課題図書にまつわるご飯」を参加メンバーの何人かがちょっと早く来て、そのキッチンで作ってくれるんですね。そしてそれらがほとんどプロ並みで超おいしい!(いつもありがとう!)。

※たとえば、8月に読んだ「DIVE!」だと、すき焼きを作るわけですよ。読んだ人しかわからないと思うけどw

それを「うめー!うめー!」と食べながら、もちろん飲みながら、あーだこーだと出席者が順番に感想を話し、ときには笑いあい、ときにはバトルし、最後の人まで言い終わるころにはいい感じに酔っている、と。

で、最後に2ヶ月後の課題図書をみんなで決めて、解散、というのがいつものパターン。


気楽なのは「必ずしも課題図書を読み終わってなくても参加していい」というところ。みんなの感想とかだけ聴きに来てもいいんです。

その辺の感じは、このトライブの部長である長老のnoteに活写されているので、そちらを。


あと、この読書会のイイトコロは、読書猛者の集まりではなく、超初心者も参加すること。

難しいマニアックな感想なんかいらなくて(ボクが言いがちだけどw)、本当にシンプルな感想で充分。

読書って楽しいよね、本って世界を広げてくれるよね、ってみんなが思えればそれがサイコー、という会なのです。



最後に、ついでだからこの読書会の成り立ちだけ軽く説明すると。

ボクは「さとなおオープンラボ」という広告系のラボを主宰していて、そこの卒業生が入れるコミュニティ「4th」を運営してるのです。

4thメンバーはいまは400人。
ええと、2015年の9月1日にこのコミュニティを発足させたから、おっと今日でちょうど丸4年だ。

そのコミュニティについてのボクの考えは、以前こちらに書きました(4thの成り立ちにも触れています)。


で、その中でも触れているのだけど、「トライブ」という部活みたいなものが40くらいあるのです。

それぞれに活動し、コミュニティの編み目を構成しているのだけど、月に一回、必ずやっているのがこの「BOOKトライブ」

それぞれのトライブに部長がいるんだけど、このBOOKトライブは、部長やそれを支えるメンバーが、しっかり毎回途切れず続けてくれているわけですね(いままで葬式と台風で中止があるけど)。


ということで、読書会のお話でした(クローズドな読書会なので、コミュニティ外の人はお誘いできなくてすいません)。

それはそうと、今月の課題図書「そして、バトンは渡された」は中盤まで読んで止まってる。早いとこ読まないと!

そして、10月の「錦繍」は大好きな本なんだけど、再読しようと思って本棚探したらなんと見つからない。。。どこにしまったかなぁ。。。
(最近、本の在りかが本当にわからず、納戸を含めて毎回家捜しだ)





古めの喫茶店(ただし禁煙)で文章を書くのが好きです。いただいたサポートは美味しいコーヒー代に使わせていただき、ゆっくりと文章を練りたいと思います。ありがとうございます。