月経カップを買った話 後編

10年早く使い始めれば、約10万円節約できたかもしれなかった。
月経カップ、購入に至った経緯はこちら。

ついに月経カップを買った。発注した翌日には私の手元に、メルーナの月経カップ煮沸消毒用のシリコンカップが届いた。ついにあの不快感から解放される!
Amazonの段ボールを開封する間、私はウキウキしていた。パッケージを開けて、月経カップを手に取ってみる。思ったより小さいので安心したのだが、体内に入れるのだと思うと怖気付いてしまった。そしてまたYouTubeやブログを読んで自分を鼓舞する、YouTubeとブログを永遠ループする…

本当に大丈夫か?私。

まずは説明書通り洗って煮沸消毒を行った。専用シリコンカップだと水を入れて電子レンジでチンすれば良いので楽である。月経カップの煮沸消毒専用の鍋を購入するより、スペースを取らないのも良い。

予行練習はするべきか?

当日焦らないように月経前に練習をした方が良いという意見を読んだため、届いたその日にお風呂で試してみたのだが、痛すぎて入らない。

これ、本当に入るのか?不安でしかなく、もうすでに数千円金ドブしてしまった気分である。これを買うんだったらいつもは買わない高級ラインのナプキンを買うべきだったかもしれない。そんな考えが頭をよぎった。とは言え時間は戻せないし、開封してしまったし、使ってしまったし、返品はできないのである。腹を括るしかない

予行練習については、やってみて無理だったらそれ以上「絶対にやらなくては」と思いすぎない方が良いと思う。経血がない状態での挿入はほぼ不可能なのではないだろうか…。予行練習でうまく装着できている人もいるようだが、できなくても「まぁこんな感じかなぁ」と、月経カップの折り方や体勢などをなんとなく学べれば良いのではないかと思う。

ついに生理周期がやってくる

アプリで基礎体温を記録しているので、月経のタイミングはほぼ正確に掴めている。オムロンの体温計で毎朝測るのも、習慣になれば全く苦ではない。

さて、生理初日がやってきたのだが、この日は予行練習の失敗による精神的ダメージが大きすぎて、月経カップの使用を見送ってしまった。開封時はあんなに楽しみだったのに、使えなかったら本当に金ドブだ、という考えが頭の中で膨張しまくって「もういっそ使わないほうが良いんじゃないか」と思ってしまったのである。

が、その考えはその日の夜のうちに現実によってぶち壊された。初日の夜〜3日目の経血量が30歳を過ぎて増えたのだが、この初日の夜は眠っていたのに目を覚ます量だったのである。朝の気分は最悪だ。

経血量が多い、におう、蒸れる、かぶれる、この非常に不愉快な生理期間をどうにかしたくて月経カップを買ったんじゃないか!なんで使わないんだ、使わない方が金ドブじゃないか!と、真っ赤に染まる現実によって自分の精神的頬をぶん殴られたのである。

起きてまず月経カップを洗って煮沸消毒した。冷ます時間すら惜しいほど、早く装着してしまいたくて仕方がなかった。とにかくこの不快感から早く解放されたい。その一心である。

練習では失敗してしまったが、経血があれば装着はすんなり済むという情報もあった。もうこの情報にかけるしかない。フィンランド女性の12%が使用しているというデータもある、日本国内にもユーザーはいる、つまり自分に使えないはずがない!もはや自己暗示である。

いざ使用、それは感動の一日であった

生理2日目、この日は聡子の人生に新たな歴史が刻まれた記念すべき日である。

私はパンチダウンと呼ばれる方法で装着をした。この折り方だと挿入時のサイズをタンポンくらいにできるので、タンポン使用者であれば挑戦しやすい形状なのではないかと思う。

トイレでゆっくり深呼吸しながら力を抜き、これはちょっと大きめのタンポン…めちゃ綺麗に洗った後に煮沸消毒もしている清潔なもの…これを使うことによってあらゆる不便・不快感から解放される…ゴミが出ない…つまりエコ…においにイラつかなくて済む…ダイジョウブ…コワクナイ………などと心の中で繰り返しながら、タンポンのアプリケーターを入れるような気持ちで装着を試みた。とにかく力を抜く…力を抜く…

結果、びっくりするくらいすんなり装着できた。痛みもほとんどなく、あの予行練習の激痛はなんだったんだ?????というレベルですんなりポーンと装着できた。おそらく経血があることで滑りが良くなったのだと思う。指は汚れたがそんなことは大した問題ではない。ただ洗えば良いだけのこと。

そして感動するのはこの後である。初めてなのでもしかしたら漏れるかもしれないと思いナプキンは当てていたのだが、装着4時間後、一度取り出すタイミングまで全く漏れなかったのだ。漏れない、におわない、不快感ゼロ。違和感もない。タンポンでも数時間すれば漏れてしまいかぶれにつながるので本当に嫌だったのだが、月経カップは正しく装着できれいれば生理期間中であることを忘れるレベルで漏れない!

月経カップがもし取れなくなったらどうしよう?と多少心配はあったのだが、いきむとカップが下まで落ちてくるので、問題なく取り外すことができた。不安な人は、メルーナ公式サイトで紹介されているように凧糸を使ってみるのも良いかもしれない。

とにかく、感動の一日を過ごした。もう、最高、最高、最高である。

結論、今後も継続して使う

こんなに良いものを、どうしてもっと早くに使わなかったのだろうと思った。ただ、トキシックショック症候群を何よりも恐れているため、8時間連続装着にどうしても抵抗があり、睡眠時はナプキンを使用した。月経カップの本領を発揮するのはおそらく睡眠時なのだとは分かっているのだが…どうしても無理。

日中しか使用していないが、買い物へ行く=歩き回っても、読書する=座りっぱなしでも、経血が漏れることはなかった。ドッと流れて出てくる感覚や、ナプキンから漏れ出す不安から解放された生理期間、というのは新鮮だった。新鮮だったし最高だった。

毎月、生理期間が憂鬱で仕方がなかった。経血量が多いのでナプキンやタンポンの消費数が多いし、ゴミがたくさん出るし、ゴミを出すのも嫌だし、意識しないようにしていても不快感からは逃げられない。月経カップを使ったことによって、それら全てが解決した。1ヶ月の4分の1を占める生理期間が楽になることで得られる満足感といったら!どうしてもっと早く使わなかったのだろう。タイムマシンに乗って何年も前の自分に教えてあげたい。10年早く使い始めれば約10万円節約できたのに。宝塚ホテルに泊まって連日観劇してもお釣りが来る金額だよ。

月経カップを使うことによって自分自身が快適になる、というメリットはもちろんだが、ゴミが出ないので環境配慮ができることも大きなメリットだと思う。今回の生理周期でメリットは色々感じたが、今後継続して使用することによってデメリットが見えてくるかもしれない。しばらくナプキンやタンポンも併用しながら、生理期間を快適に過ごせる工夫をしてみようと思う。

結論、今後も使い続けます!


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