フリーランスとして歩み始めて半年。多分「卵巣がん」っぽいです。#8


良性・悪性 診断結果は?

こんにちは。
シングルマザーで今年フリーランスに戻ったばかり。
現在「卵巣がん疑惑」に翻弄されている、さわです。

手術から10日が経ちました。入院は当初2週間の予定でしたが、予定より軽い手術(リンパ節が残りました)で済み、1週間で退院。徐々に日常を取り戻しています。
さて、前回「次の記事で良性・悪性の報告はできると思います」と言っていたのに、手術をしても詳細がわからなく、現在は病理検査の結果待ちです。

なぜリンパの切除を免れたかというと
・腫瘍のツラが良性というわけでもなさそう
・だから子宮と卵巣は全摘出
・でも(多分術中の迅速診断は)陰性だった
ということっぽいです。多分。

手術をしたらはっきりすると思っていたのに、また数日結果にどきどきしながら過ごさなきゃいけなくなったのは予想外でした。一方で、腫瘍を摘出したことによる安心感と、目視では転移がなさそうな結果から、日に日に「境界悪性」という結果を期待するようにもなりました。でも病理検査の結果「悪性」だったら悲しいのであまり深くは考えないようにしています。
色々と調べてみたら「境界悪性」でも十分怖い。だけど「卵巣がん」はステージⅠでも転移のリスクがそれなりにありそうで本当に嫌だ…。

どの結果にしても(良性でも)手術をしたから終わりではなく、これからも治療が必要な身体になりました。自分の身体と先生を信じてがんばります!

今回からは入院中のことを1日ずつ投稿していきます。

入院1日目(手術前日)

入院は13時。
先生からの指示で食事は朝ごはんでストップ。その後は水だけ。
入院する本人ではなく、両親の方が「緊張する~」と言いながら朝からそわそわ。
私は朝食を済ませた後にドラッグストアへ水を買いに出かけたり(院内のコンビニや自販機より安いから節約)少し時間が余ったからホームセンターにも寄って家具や収納グッズの品定めをしたりして過ごしました。
全然、明日開腹手術を受ける人っぽくない。でもホームセンターなんかは「これからも命が続く人の場所なんだ」と思ってしまってちょっと切なくなったりもした。まぁ、私は初期のがん患者なはずだからそんなすぐに「死」が迫っている状況ではないと思うけどそれでも…。

入院は息子も付き添いたいと言うので、お昼に学校まで迎えに行き、その足で病院まで向かった。両親と息子、3人も付いて来るのは大げさだ。特に母は車椅子なんだから別に来なくても良いのにと思ったけれど、心配してくれているのだからそこは何も言わずに我慢。

到着して受付を済ませ、まずは採血をしてから病棟へ行くように案内された。
2週間程の入院予定だったので、後ろの1週間はある程度回復して暇なんじゃないかと予想。荷物には本やパソコンを詰め込み、大きなボストンバッグ2個分になっていた。
とりあえず両親にはその場で荷物と共に待っていてもらい、息子と手を繋いで採血のところまで。順番を待っていると、お腹が空いているだろうなと思い息子についさっき渡したグミを「はい!」と私にもくれようとしたけど「ママはもう手術まで食べられないんだよ~」と断るしかなかったのが切なかった。一瞬「これくらい食べても平気かな」と思ったけど、明日はそれなりに大きな手術。怖いから先生の言うことをしっかりと守る事にした。今日はもう色々と切ない。

さほど待たずに採血は終わり(今回は3本でした)その後「車椅子の母の方が入院する人みたいだね~」と談笑しながら病棟へ。病棟へ到着すると看護師さんも「入院するのは…?」という反応。大きなボストンバッグを左右の腕にたくましくぶら下げながら「私です!!」と元気よく返事(笑)

家族とは病棟前でしばしのお別れ。切ない。

病室へ案内されて、まずは着替え。それから荷物をドタバタと片付けていたらT先生(今回から主治医はT先生と表記)が「変わった事ないですか?」と様子を見に来た。こんなに早く来るんだね!手厚い!
片付け中で勢い付いていたせいで、めっちゃ元気に「大丈夫です!!」と応えてしまって(やってしまった…)と思った。患者らしくない患者で申し訳ない。
こいつは大丈夫と認識されたのか「じゃあ下剤がんばってくださいw」と言ってすぐに去って行きました。本当に語尾に「w」が垣間見えた…。
「おいおい!そう来たか!」とツッコミたかったけど、お友達ではないのだから「はい」と患者らしくお返事しておきました。
もしかしたら前回、入院前の診察の時に私が思っていたより打ち解けていたのかも。だとしたら嬉しい。

入院中は担当看護師が1人付いた。といっても、会えたのは初日と最終日だけだった。この春から看護師になったというKちゃん。
とってもお話しやすくて、きっと良い看護師になるわ~と本人には言えなかったけどそう思いました。

Kちゃんから入院中の詳しい治療方針の説明を受け、息つく間もなく歯科からお呼び出し。歯科の受診は、本来入院前に受けるものらしいけど、予約がいっぱいで入院後になりました。

この時にはもう点滴が通されていたので、ガラガラと点滴を引きながらまずは歯のレントゲンへ。受付をして呼ばれるのを待っていたらガンッと点滴をぶら下げていた支柱が下がってきて「Kちゃーーーん!!!」となったのは内緒。自分で上げて、点滴が入っている方の右手でネジをがっちり締めた。

レントゲンが終わってお口の清掃をしてもらいに歯科へ。入院セットとしてKちゃんから渡された歯ブラシを持参したんだけど、それを見た歯科衛生士さんが不思議そうに「普段これを使ってるの?」と。
「入院セットの歯ブラシをもらったので持ってきました」と言うと歯科衛生士さん爆笑しながら「これ!子ども用!!」
私も爆笑。確かにブラシは小さめだし、パッケージに動物の絵柄が入っていてかわいらしいなと思ってはいた。でもまさか子ども用を渡されるとは思いませんよね。「入院セットの歯ブラシは磨きやすいように小さめなのね」位にしか思っていなかった。
歯科衛生士さん「あなた若く見えるからね」などとフォローを入れてきたけど、若すぎだろう!私も笑いが止まらず「子どもと思われてたんですかねw」とか適当なことを言ってとにかく笑った。「Kちゃーーーん!!!」(2回目)

歯科衛生さんのマシンガントークをBGMにちゃんとお口の清掃もしてもらいました。普段から自分でもよくできてると褒められて良い気分。更にプロに清掃してもらってツルツルのピカピカになって嬉しい。
「大人用の歯ブラシもらうんだよ!あと唇乾燥してるからお土産にリフレケアももらいなさい!」とミッションを2つ与えられて病棟へ帰還しました。コミュ障には2つも難しい…。

病棟へ戻り、ナースステーションを覗くとKちゃんはいない。その場にいた看護師さんに「あの~…さっき頂いた歯ブラシ、歯科で子ども用だと言われたんですけど~」と言って歯ブラシを見せたらナースステーションにいたみなさんも爆笑。ここでも一緒に笑って、無事に大人用の歯ブラシとリフレケアをGETしました。ミッションクリア!
Kちゃんには後から「すみません。私さっき子ども用の歯ブラシを渡してしまって…」と謝られたけど「歯医者さんもみんなも笑ってましたよ。おもしろかったです」と…この応え正解?「みんな気にしてないよ」と伝わっていますように。

ところでT先生が言っていた下剤はいつ始まるんだろうとちょっと緊張して待っていたら16:30頃に薬が届きました。
そこそこ大量の粉をコップの水で溶かして味見してみると、ポカリスエットを濃くしてしょっぱくした感じ。飲めないこともない味だったので一気飲みしました。
それからは、お腹がゴロゴロしている中、術中の感染予防の為にお臍の掃除をしてもらったり(きれいと褒められました✨)コンビニまで手術前後に食べるハーゲンダッツを買いに行ったり、やっぱり水足りないわと水を買いに行ったり、本を読んで気を紛らわせたり、20:00頃までトイレとお友達になりながら慌ただしく過ごしました。

やっと落ち着いた?とホッとしたのも束の間。ここで第2の下剤到着。2種類なのは知らなかった…ガックシ。
今度は目薬みたいに小さな容器に入った薬。苦そう…と恐るおそる味見をしたら、薬臭い甘いシロップ。こちらも一気飲み。
もうスリッパを履いたり脱いだりするのも面倒になっていたので、履いたまま座って待機。ところが一向にゴロゴロが来ない。夜担当の看護師さんが来たタイミングで聞いてみたら「ジワジワ効くやつなので朝方だと思います」との事。マジか。スリッパを脱いだ。

21:00消灯。
「何歳まで生きられるのかな~」と考えらさる。
今回は「明日死にます」とかそこまでじゃないからまあいっかと思った。
せめて境界悪性だったら嬉しくないけど嬉しいな。
子宮と卵巣と過ごす最後の夜と思うと何だか眠るのがもったいない気がした。
それでも明日の手術に向けて22:00に就寝…しようとしたら点滴が邪魔でカーディガンが脱げない。点滴を観察してみるも脱げない構造。
看護師さんを呼んで、点滴に付いてる機械を外して、袖を通して無事に脱がしてもらいました。(看護師さん曰く「原始的なやり方」)

そういえば、この日は息子が不安がっているんじゃないかと思いこまめにLINEを送っていたんだけど、そのたびに「ごはん食べてるからじゃあね」「友達とゲームするからじゃあね」と手短に切られていた。
その代わり、父の方から絶え間なく息子と飼い猫の写真が送られてきた。ちなみに、それに対して私はあまり返信しなかった。
息子と私、父と私それぞれのLINEから「親の方が子どもを心配するんだな」と妙に納得した出来事でした。

全身麻酔の手術は人生3回目。
緊張よりも、ひとまず明日腫瘍とさよならできる喜びに包まれながらぐっすりと眠りについた入院初日でした。本当に、患者らしくないと思う。

入院2日目、手術日へ続きます!

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