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後味を伝えられないこの1曲

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最高のサウンド、思い出の一曲、こころを震わせる曲、時代のヒット曲では無いカテゴリー化しにくいなんとも言えない歌とメロディ
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後味を伝えられないこの1曲

後味を伝えられないこの1曲

世界を席巻しヒット多数の名ボサノバ歌手。アストラッド・ジルベルト。日本語で「男と女」を歌う。

 歌詞を一言ひとことはっきりと歌う。慣れない日本語を日本語に聞こえるよう努めたのかもと思う。

 「ダバダバダ〜ダバダバダ、ララ、ダバダバダ〜」とスキャットが入るが日本語に忠実に歌おうとするあまり、80年代アイドルみたいな歌唱になっている。彼女の独特なささやくような歌唱は消え失せてアイドルソングを聞いて

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後味を伝えられないこの1曲 その2

後味を伝えられないこの1曲 その2

1970年代、グラムロックで世界を席巻。いまのいままでもおおくのファンを持ち、ミュージシャンに影響を与え続けるマーク・ボラン。T–REXの前身バンド、TYRANNOSAURUS REXのデビューアルバムにおさめられた「KNIGHT」という曲がある。

 ポンポンポンとハリのあるボンゴの音色、透明感があるアコースティックギター、疾走感のある2ビート(恐らく)にのせてマーク・ボランが伸びやかに歌う。ボ

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後味を伝えられないこの1曲 その3

後味を伝えられないこの1曲 その3

ミュージカルの名作「サウンド・オブ・ミュージック」。ジャズの巨人「ジョン・コルトレーン」。ふたつを繋ぐのは「マイ・フェイヴァリット・シングス」という名曲。

 コルトレーンの演奏は同曲を冠したアルバムと同曲を収録したライブアルバムがあり、よく聞く。ミュージカルの方は最近はじめて聞いた。ふたつの「マイ・フェイヴァリット・シングス」には深い溝がある。

 ミュージカルのそれは雷を恐る子供たちの不安を消

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後味を伝えられないこの1曲 その4

後味を伝えられないこの1曲 その4

フランス印象主義音楽の雄クロード・ドビュッシー。現代音楽やジャズに多大な影響を与え、耳慣れない音色や響きに魅了される現代人が求めるピッタリな作曲家だと思います。

 ショパンは「別れの曲」も入ったピアノのための「練習曲」を作曲しています。ドビュッシーも似たような「練習曲集」を書いています。ショパンは指の練習という感じがしますが、ドビュッシーはかなり違う。

第1番は狂気を弾く練習と感じます。始まり

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後味を伝えられないこの1曲 その5

後味を伝えられないこの1曲 その5

ヴァン・ヘイレン(VAN HALEN)が演奏する「ア・アポリティカル・ブルース」(A APOLITICAL BLUES)、WIKIによるとリトル・フィートのカバーです。CD盤のボーナス・トラックのようです。

ヴァン・ヘイレンは70年代後半より世界を席巻し活躍するアメリカンハードロックバンドですが、このカバーがいいんです。ブルージで味わいがあります。

同曲をおさめた「OU812」はアメリカンハ

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後味を伝えられないこの1曲 その6

後味を伝えられないこの1曲 その6

ルートヴィヒ・ベートーヴェンの「交響曲第5番運命 第4楽章」。史上初めて交響曲にピッコロ、コントラファゴット、トロンボーンが導入された(Wikipediaより)。特にピッコロは「第4楽章」の終盤で活躍する。

第1楽章、第2楽章、第3楽章のあいだはピッコロ奏者はひっそりと椅子にすわっているが、第4楽章になると出番となる。出番になるとピッコロに関するメディアの法則がある。

テレビ放映では必ずピッコ

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後味を伝えられないこの1曲 その7

後味を伝えられないこの1曲 その7

ザ・プラスティック・オノ・バンド(The Plastic Ono Band)の1曲「京子ちゃん心配しないで」(Don’t Worry Kyoko)、アルバム「ライブ・ピース・イン・トロント1969」におさめられています。

はじまりはザックリとした切れ味の鋭いギターリフから。すぐにボーカルがサビを歌う。はじめにサビが来るタイプの曲です。

歌唱は「ドンウォリ、ドンウォリ、キョウコ〜」とシャウト系で

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後味を伝えられないこの1曲 その8

後味を伝えられないこの1曲 その8

マーヴィン・ゲイ(MARVIN GAYE)の1曲「愛する者たちへ」(I wanna be where you are)はアルバム「アイ・ウォント・ユー」におさめられています。

マーヴィン・ゲイはアメリカ生まれのソウルミュージシャンで作曲家。1939年に生まれ、1984年に亡くなっています。モータウンサウンドというイメージがあります(諸説あり)。

「愛する者たちへ」を聞くと、曲がはじまり「さあ」

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後味を伝えられないこの1曲 その9

後味を伝えられないこの1曲 その9

メタリカ(METALLICA)の1曲「ラスト・カレス/グリーン・ヘル」(LastCaress/GreenHell)、アルバム「メタル・ガレージ」におさめられています。

メタリカはアメリカのスラッシュメタル、ヘビーメタルバンド。世界中でその名を知らない人は、産まれたての新生児くらいでしょうか。

このアルバムはメタリカが影響を受けたバンドの曲をカバーしています。

曲は出だしからボーカルとギターの

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後味を伝えられないこの1曲 その10

後味を伝えられないこの1曲 その10

リヴィング・カラー(LIVING COLOUR)が演奏する「シュド・アイ・ステイ・オア・シュド・アイ・ゴー」(Should I Stay Or Should I Go)はパンクバンド「ザ・クラッシュ」のヒットソング「ステイ・オア・ゴー」のカバーです。

ザ・クラッシュの元祖「ステイ・オア・ゴー」はパンクロックサウンド。

歌を聞かせることに徹する。ギター、ベース、ドラム、その他すべての楽器は最低限

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