「熱さまシート」や、「冷えピタ」などで知られる、
冷却ジェルシート。

お熱のお子さんに貼るだけなので、
重宝しているご家庭も多いと思います。

今回は、そんなことを解説していきます。

ジェルシートで、熱は下がりません。

ひんやりしている感じがあるし、
名前も「熱さまシート」だと、

と思われるかもしれません。

結論からいえば、ジェルシートで、熱は下がりません。

ジェルシートを貼ってひんやり感じられるのは、
ジェルシートの中の水分が、蒸発するからです。

「蒸発する＝水が気体になる」ときに、
貼った部分の熱をうばうので、
一時的にひんやり感じられるだけです。

ジェルシートを貼っている肌の表面が、
一時的にひんやりしたところで、
体全体の熱は下がりません。

ジェルシートによる、窒息事故も。

そんな事故が、2004年にありました。

ちょっと目をはなしたすきに。
うっかり、親御さんが寝てしまったすきに。

おでこに貼ったジェルシートが、
いつ、お子さんの口や鼻をふさぐか、わかりません。

ジェルシートは、親子とも、必ず起きている状態で。

とにかく、ジェルシートを使うときは、

というのが必須です。

逆に言えば、必ず起きてみていられる状態であれば、

こんなお子さんに対して、ジェルシートを使うことで、
清涼感や、さっぱりした感じを、
与えてあげられるかもしれません。

また、お子さんが嫌がらなければ、

など、大きな血管が通った場所に、
アイスノンなどを当ててもよいでしょう。

（長野県佐久医師会の「教えて！ドクター」のうち「熱中症」のイラストが、わかりやすいので、リンクをはっておきます。「熱中症」でなくても、熱が出た時に冷やす場所としては同じです。）

少しでも安全・安心に、お子さんのケアができるよう、
これからも医学的な情報を発信していきたいと思います。