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雑記

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雑記#9 ホスピタリティ

人と関わる、いわゆるサービス業をしているとよく思うけれど
最低賃金で、時給1000円程度で最高の接客が求められるのは、どうなんだろう。
まして高級ブランドでもない、むしろアングラ感が刺さるような音楽業界で
そこまでする必要あるか?と思うようになった。
この業界で働くのは、楽しいけれど
働けば働くほど、私はやはり弟と同じように発達障害者なのではないかと
そういう思いが強くなる。

時給が安いのは、誰

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雑記#8 わからない

私は精神障害者でもなんでもなくて、ただ性格が捻じ曲がってるだけなんじゃないか。そう、思い始めた。

東京に戻って一ヶ月ほど経った。しばらくは廃人のように、自室のロフトをパーソナルスペースとしていた。部屋に鍵はなく、ドアを開ければすぐに目が合うような状態は嫌だった。
自室には、幸いロフトがあった。梯子を登れば、そこは”自室”だった。
この仮宿も、随分と築年数が経っている。自室の至る所に、若い頃の傷跡

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雑記#1 どこかへいるあなたへ

「お前は、俺と同じだ。」
公園の日陰でひっそりとタバコに火を灯した時、不意に声をかけられた。
「えっ?」
「俺はもっと、上へ行くぜ……。」
老人は、そう言い残して立ち去った。

もしかすると、生きるのは面白いのか?自分もまだ若いものだと、心の風向きの気まぐれに札幌よりも高い日差しが眩しく感じられた。

疲れたから、これだけ

雑記#2 ずっと、待ってるから

友人の痴態を偶然発見した。
画面は一面モザイクがかけられていて、撮影者のハンドルネームが刻まれていた。
それが自分でものであることを、主張しているように見えた。

違う。
彼女は、君のものじゃない。
僕のものだ。

モザイクの向こう側の彼女と、面識はない。
僕の認識している彼女であるかは、わからない。
けれど、そんなことはどうでもいい。

黙って、僕のところに来ればいいじゃないか。
何を遠慮する必

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雑記#3 期待

他人に期待すると傷つくことに気がついて、期待することをやめたら。

声が、出なくなった。

雑記#4 存在しない臓器

こころのクリニック。
街を歩いていると、そんな看板をよく見る。
鬱をはじめとした、多くの精神疾患は”こころの病気”として処理される。

「疲れているから、休みなさい。」
「繊細なこころの持ち主なんだね。」
多くの一般人は、よく口にする。
それは、医療関係者ですら例外ではない。
あたかも、人間にこころという臓器があるかのように、わかりやすい的を作る。

それがずっと、私のこころに、引っかかっている。

雑記#5 ほたる

数年ぶりの実家付近は、私が知っていた頃とは大きく変わっていた。
ここを実家と呼ぶのは本意ではないのだが、まあそうなのだろう。
大きなタワーマンションが建てられて麓には多くの商業施設、駅前には大きなロータリーができてバスやタクシーがしきりに出入りしていた。

通院まで、時間があった。
私は馴染みの喫茶店に入り、仕切られたスペースへと腰を下ろした。
ふと、目を挙げると「全席禁煙」の文字。
明らかにここ

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雑記#6 繰り返し

ぐるぐるぐるぐる
Repeat itselfというか
おんなじことの繰り返し
理想の結果を求めて
何度も試行する

諦めのいい人?引き際を弁えてる人は
さっさと辞めて、次に行く

ぼくみたいなのは
良かったことを反芻して
いつまでも繰り返す
気持ち良くなりたいから
それを、思い出のフレームで
パッケージングしたくないから

どっちがいいかは、わからない
でも
わからない方が、いいこともあると思う

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雑記#7 何のために

思い腰を上げて、何か目的を作って外出したはずなのに、当の目的を忘れてしまった私は疲れ果てて、公園のベンチで横になっていた。
「充実してんなあ。」
おもむろに開いたインスタグラムを見て、そう口にする。
かつて机を並べたはずの同期は、随分と遠くに行ってしまったように思えた。

大学を休学して北海道を離れ、東京へ帰ってきた私は日々漫然と過ごすだけで何もすることはできなかった。罪悪感から逃れるために応募し

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