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ページめくる度、面白過ぎてドーパミンがドバドバ出る学術書7選

学術書と聞くとどうしても「むずかしそう」「読めなさそう」とか身構えちゃう人がいますよね
いきなりですが、ぼくは大学で文学部を卒業しているので、その分たくさんの学術書に出会いました。
卒業する頃には、ニーチェやマルクスなどとも格闘しました。
ですので、むずかしい本も楽しんでいます。
でも、文学部に入る前、ぼくは高校すら卒業できない落ちこぼれの中卒でした。


それまで、学術書なんて中卒ニートには縁遠いものだと思っていました。
本屋へ行っても、漫画や小説の棚に立つことあっても、「人文」「教養」「学術書」こういう棚は避けていました。

でも、「いいから読め」とある先輩から手渡された1冊の学術書を手渡されました。

「むずかしそうだなぁ……」

ため息まじりでぼくはその本を開きました。
でも、予想に反して読み進めることができたのです。
その本は学術書の中では、わかりやすい言葉で書かれていたのです。
そして、難解な言葉には必ず注釈があり、わかりやすく解説してくれます。
その読書は、まるで夢のような時間でした。
ページめくるごとに新発見があり、数行読むたびに弾むような理解と納得が去来します。

※この本のタイトルは、以下の本編で紹介するのでお楽しみに。


おもしれぇ!

7年前。
23歳の中卒ニートは、読書の楽しさに気がついてしまったのです。
学術書ってこんなに面白いんだ。
それから、ぼくは本の虫になりました。
何冊も何冊も学術書を読み漁るのです。

あの頃のぼくと同じ経験をしてほしい。
そんな思いからこの記事を執筆しました。

ページめくる度、ドーパミンがドバドバ出ちゃう学術書7選です。
そして、この7冊はさまざまな学問分野の入り口になるような本を選んであります。
7冊とも大学の名物講義のような面白さがあり、時間を忘れ没頭してしまうこと間違いなしです。面白い本しか紹介しません。
もしつまんなかったら全額返金キャンペーンをやってもいい覚悟です。
そして、その学問分野のざっくりとした入門書でもあるので、次の1冊へのつなぎにもなります。

リカレント教育(大人の学び直し)が、常識化しつつある今こそ面白くて、ついつい大学に入り直したくなるような7冊を本気でセレクトしたので、ぜひ!




1.実力も運のうち 能力主義は正義か?

マイケル・サンデル博士は、「政治哲学」という学問に火付け役です。
「これからの正義の話しをしよう」、でも一斉を風靡しましたが、さらにパワーアップしてかえってきたのが本書です。
近年、反自己責任論を口にする人が増えましたが、この本が一役買っていると思います。
一昔前まで、子どもの家が貧乏という環境の人が、「いい暮らしをできない」と嘆くとまわりの大卒たちがよってたかって、自己責任論を振りかざしていました。
「勉強しなかったお前が悪い」「努力不足だ、自己責任だよ」と。
でも、本当に本人だけの問題なのかというと、かなり環境要因が関係してきます。根深く構造的な問題があります。
このように、大卒者は自分には努力をしてきた実績があるので、なかなか構造的な格差を認められないという話です。
また、本書で面白かったのは、「努力」は遺伝するという話です。
努力をできる遺伝子と努力できない遺伝子というのが明確にあるそうですよ。
こういうことを考えるきっかけになるので、ぜひ。

2.影響力の武器

この本は、あまりにも有名なのでぼくがわざわざ紹介し直す必要もないと思ったのですが、クソ面白い学術書というテーマでこの本を選ばないわけにはいきません。
どうでもいい話ですが、ぼくが京都で知り合った「頭の良い人」は例外なくこの本を読んでいました。
そして、彼らは口々にこの本を勧めてくれました。
そんなに言うならと買って読んでみたのですが、予想以上に面白かったです。

本書で紹介されていた面白い実験があります。
みなさんもいっしょに考えてみましょう。

Q.コンビニのコピー機に列ができています。あなたは並んでいる人に次のうちA〜Cの言葉で貸してもらえるお願いしました。この中でどの頼み方が最も譲ってもらえるでしょうか?

A.コピー機譲ってください 
B.コピー機を譲ってほしいので、譲ってください
C.急いでいるのでコピー機の順番を譲ってください

あなただったらどれを選びますか?
おそらくCを選ばれたのではないでしょうか。

実は、AはビリですがBであれCをであれ、成約率はほとんど変わりません。
BとCをに共通しているのは、Because(=理由)です。
このBecause(=理由)は、どんなデタラメなものでもいい、というのがこの論の面白いポイントです。

「急いでいるので」は納得感のある理由ですが、「使いたいので」「譲ってほしいので」などの理由でも譲ってもらえる確率はあまり変わらないみたいです。
とにかく、Because(理由)をつけることだけが重要なのです。このように、人間の虚を突くような心理学が多く紹介されています。

これ以外にも、返報性の原理一貫性の原則など、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
恋愛系のYouTuberなどみると、この本に書かれてることを紹介されている例が非常に多いので、騙されないためにも1冊読んでおくべきなのかもしれませんね。
「悪用禁止の心理学」の祖みたいな本です。
マーケティングや営業などの仕事をする人にとっては、絶対必読な気がします。

3.予想通りに不合理

行動経済学の最適な入門書です。
読んだのは7年以上前なので内容は、すっかり忘れましたが、めちゃくちゃおもしろかったことだけは覚えています。
そして、毎年何人かの高校生にこの本を勧めているのですが、紹介された高校生はみんな口を揃えて「面白かったです」と言ってくれます。
そして、彼らの多くの行動経済学を大学で学びたいと言います。
あなたも読み終える頃には、大学で経済学を勉強したくなっているはずです。

4.社会学史

ぼくが大学時代読んだ本の中で1番おもしろかった本でした。
全15回の講義形式で、社会学の歴史を詳らかに紹介しています。
まるで大学の面白い講義を受けているかのような説明口調で、わかりやすく面白く解説しています。
社会学という学問の外観を掴みたい人はもちろんですが、「大学の授業ってどんな感じ?」と思っている人にオススメです。
「倫理の教科書でなんとなく名前見たことあるけど・・」みたいな人の理論をわかりやすく説明してくれるので、いいですよね。
ちなみに、この本がむずかしく感じる人は、ワンクッションおくため、『14歳からの社会学』から読むといいですよ。

5.ニッポンの思想

ニッポンにある言論空間の有名人を一挙に紹介しています。
宮台真司や東浩紀の何が革命的な存在なのかがわかります。
大学で日本学や日本思想などを専門とする人にとっては、おすすめの1冊です。

6.サピエンス全史

冒頭で紹介した本はこちらです!
ぼくが人生で読んだ本の中でもぶっちぎりで面白い本です。
数ページに1回疑問と納得が繰り返しながら、「人類=サピエンスとは」という深遠なテーマに挑みます。

ただし、注意が必要なのは、面白すぎるという点です。
ぼくはこの本を読んで、学問はなんて面白いんだ!と感動しました。
そして、23歳にもかかわらず大学を受験して、24歳の大学1年生になりました。
もっと面白い世界が広がっていると信じていたのですが、この本以上に面白い学術書にはとうとう出会えないまま卒業してしまいました。
ですので、この本より面白い学術書をぼくは知りません。
面白い世界はそんなに広がってませんでした。
でも、マジで、『ハンターハンター』『呪術廻戦』級に、間違いない名作です。

7.愛するということ


「愛は技術」。
ぼくたちは、恋愛する時、恋愛市場なんて言葉があるように、「その相手が誰か」を重要視しています。
しかし、本書によれば、愛は技術です。つまり、相手が誰なのかというのはあまり重要ではないというわけです。

ツイッターの婚活界隈やナンパ師界隈とは、まったく真逆のアプローチで愛について本質を説きます。
今、マッチングアプリで、相手を取っ替え引っ替えしている方が多くいますが、そういう人にこそこの本を読んでもらいたいです。

「愛は技術」ということは、愛は努力と工夫次第で獲得できるのです。
さぁ手にとって見てください。

まとめ

学術書なのにずば抜けておもしろい7冊紹介しました。
新年は、なんとなく読書を始めたくなりますよね。
ぜひ、1冊手にとってみてください。

でもやっぱり一番のオススメはユヴァル・ノア・ハラリの『サピエンス全史』ですねぇ。

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