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【これからの日本漫画⇔海外コミック】書店やりたい私の市場研究

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「好きな漫画は読んで終わりではなく人にもススメたい、というかリアル店舗で売って仕事にしたい!」と夢見る中年サラリーマンの、日々の市場リサーチの結果をアップしていきます。 特に外… もっと読む
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2019年5月の記事一覧

「Q:マンガを通じて歴史を勉強するってアリですか?」-「A:少なくとも私自身は大学入試で歴史漫画の圧倒的な効用を感じました!」(※他メディア活動の事前告知アリ)

前回、前々回と、以下のような記事をアップし、議論を深めてきました。 「『ビジネスコミックのつくり方』講習に参加し、「勉強する為のマンガ」という方向に力強い可能性を感じた話」 「韓国で2000万部売れた『科学漫画サバイバル』シリーズの海外展開に希望を見た話」 その続きとして「歴史をマンガで学ぶってアリなの?」という問題を今回は取り上げたいと思います。結論から述べると、私の経験から、少なくとも自分の人生ではおおいにマンガが役立ってきたと自信をもって言えます! ※あと今回は

【海外マンガ事情】世界で2000万部を売った韓国発の「科学漫画サバイバル」にマンガの未来の希望を見る!

私のノートで語ってきたように、日本のマンガは産業としては困難な時代です。 巷の「日本のマンガは海外で人気」云々のニュースに、あまり楽観してはいけない、という話を何度かしてきました。 ところが、韓国で以下のマンガシリーズが2000万部の大ヒットと聞いて、ちょっと考え込んでしまいました。 「ハッ!そうか!まだその市場があったか!」という嬉しいオドロキと言いましょうか。 統計数値上は韓国のマンガ市場こそ危機的なはずだというのに!韓国の状況については、ちょっと古い資料ですが、

【noteイベント参加レポート】ビジネスコミックのつくり方講習の感想まとめ:他の「教育コミック」の講習も是非やってほしい!!

昨夜の記事に載せた通り、note運営事務局(株式会社ピースアンドケイクさん)主催のイベントに参加してきました! ビジネスコミックの編集をやっている、株式会社トレンド・プロの檜山さんを講師に、90分の熱いセミナーとなりました。 終了後「参加者の皆様はイベントについてnoteで拡散を是非!」との呼びかけでした、ハイ、もちろん展開させていただきます! 以下、私がピックアップした「講習の内容で面白かったポイントのメモ」を3点共有し、最後に私が個人的に「マンガの可能性」について思

『聖闘士星矢』海外版で今度はスペイン語の基本会話も勉強しよう!

先日の記事に載せた通り、イタリア語版に続いて、今度はバルセロナから『聖闘士星矢スペイン語版』が届けられました! 日本マンガの海外展開をめぐるnoteを書いている私にとってよい資料であるのみならず、外国語マニアを自認する私としては、生きたスペイン語を読めるのが嬉しい限り! そこで以前にこちらの記事で「聖闘士星矢で学ぶ基本イタリア語」をやったように、今度は「聖闘士星矢で学ぶ基本スペイン語」をやってみましょう! まずは基本!「な、なにぃ?!」と叫ぶときは、como!聖闘士星矢

「聖闘士星矢」のスペイン語版も届きました!第一印象:「やけにデカい」「出版社はまたしてもバルセロナ」

以前に別の記事で、イタリア語版の聖闘士星矢のことを紹介しましたが、今度はスペインから翻訳版が到着しました!さっそく早起きして読み耽っております! 第一印象その1:やけにデカい 梱包を解いて、取り出してみて、まず思ったのは、「あれ?やけに大きい!」ということでした。B5版のハードカバーくらいの寸際で作られています。 上の例でいえば、右から「日本の文庫版」、真ん中が「日本の単行本」、左がスペインの聖闘士星矢です(うちにたまたまあった、「うしおととら」と「蟲師」を比較対象に使

国際交流イベントのヒントにどうでしょう?ギリシャで行われた「日本マンガに出てくるあの料理を食べてみようパーティー」の話!

以前の記事にも書いた通り、家族の仕事の関係でギリシャとゆかりの多い私。 「ヨーロッパ圏でのマンガ事情」を調べて載せていくこのマガジンでも、ギリシャで見つけた動きを紹介する時は、やはり感情が特別に高まります!私にとっては少年時代の思い出の国ですからね。 今回はどんな動きを見つけたかというと、ギリシャの首都アテネにて、「日本マンガに出てくるメニューを食べてみよう!」という催しが行われたことの紹介となります。 たまたま現地のサイトに出ていた記事を拾ったものですが、調べてみても

スペインのマンガ事情と歴史がすべてわかる究極の書籍を発見!その名も”Gran catálogo de la historieta”、よくぞまとめてくれました!

以前の記事で、スペインの非営利団体TEBEOSFERAがネット上でスペインのマンガの総攬データベースを公開している、という話をさせていただきました(⇒https://www.tebeosfera.com/catalogos/)。 その同じ団体のサイト内にて、このような出版物の紹介がされておりました。 ちょっとこの仕事ぶりは、素晴らしくないですか?! 1880-2012までにスペインで出版されたマンガ作品の一大カタログ、とのことです! 内容としては、この130年間に発行さ

【漫画の海外展開の話のつづき】日本で書店をやるなら取り分は20%というのに、アメリカの起業サイトには「専門書店は取り分40%」と書いてあるのがどうしても気になる件

これまで何回か、書店経営という観点から日本マンガの市場の苦しさについて考えてきました。 その中で、欧米のコミック専門店というのはオーナーが店舗デザインに取り組むデザイナー思考であり、日本でもそういう人が立ち上げる個性的な専門書店が増えていけば面白いのでは、みたいなことも書きました。 でも、調べれば調べるほど、どうやら日本と欧米では書籍販売の経営土壌がそもそも違う、ということがわかってきました。私の調査の中間報告として、今回はその見解をまとめます。 結論を先に書くと、アメ

マンガや書籍を復活させる為にはハタチの自分をクビにするしかない!?書店経営と【配本制度】の話

このnoteにて「海外での日本マンガの展開」を調査しているうちに、「リアル店舗である本屋という場をもっと見直さないとダメじゃない?」という考えに行き着き、その内容の記事を先日アップしました。 そのつづきとして、「どうして日本では、個性のある専門書店というものを開くのが難しいのか」という話を考えてみましょう。 はじめに:日本の書籍業界のシステムを云々言うのは、やりにくい以前の記事で、「オタク向けではないオシャレな漫画専門店」とか、「デザインセンスあふれる個性的な本屋さん」と

「自分もがんばろう!」という気持ちがグンと高まる、バルセロナで政府公認ガイド資格を取った日本人の方の奮闘記をご紹介!

今回は、このnoteのメインテーマ「日本マンガの海外展開」や「外国語学習」からの派生テーマとして、「外国で働きたい」という夢を持っている人にはとても参考になる本を見つけたことの、紹介記事となります。バルセロナという異国の地で働くことの感覚がわかるだけでなく、「僕も、私も、何かやってやろう!」という気持ちが高まる本となります! 著者は、山田修平さんという、日立製作所からの出向でバルセロナで働いていた方。前半が「いかにしてバルセロナ現地の仕事を得たか」、後半が「バルセロナの観光

なるほど「日本漫画をもっと海外で売らなければ」というテーゼにどこか持っていた違和感の正体はこれか!皆さんのnote記事から学んだこと

こちらのマガジンで、日本マンガ海外展開についてのさまざまな事情や、可能性や、絶望感を語り続けておりますが、 いっぽうで、私が追っているテーマに似ているnote上の記事を読んでいて、開眼するような思いをしてしまいました! その記事を、今回は紹介させていただきたいと思います、2つあります! ひとつめ:リアル書店こそ最強のメディア?!まずひとつめが、こちらの記事です。 こちらの記事では、嶋浩一郎さんの『なぜ本屋に行くとアイデアが生まれるのか』を参照しつつ、「リアルな書店」と

【漫画の海外展開の話のつづき】スペインのマンガ事情を調べるにはこのサイトが最適!超便利な【TEBEOSFERA】の使い方をご紹介!

これまでEU圏における日本漫画の展開を、 各国の市場比較、ポーランドの事例、フランスの事例、 などと見てきましたが、続いてスペインの市場状況を調べようとしていた際、 決定版ともいえるような情報量のサイトを見つけてしまいました。 それが、こちらのTEBEOSFERAというサイト。 https://www.tebeosfera.com/ 「Asociación de Críticos y Divulgadores de Cómic de España(スペイン・マンガ批評

『聖闘士星矢』で外国籍どうしのキャラクターが戦っているとき「実はギリシャ語で会話している」らしい!そのいくつかの証拠!

以前の記事でイタリア語翻訳された『聖闘士星矢』を読みながら、 「でも、聖闘士(セイント)たちはギリシャで修業をしている格闘家たちという設定だから、共通語としてギリシャ語が喋れたり、他にラテン語やイタリア語が喋れても違和感ない」 という私見を述べさせていただきましたが、なんてことでしょう! そのあと、オリジナルの日本語版の『聖闘士星矢』の漫画を読み返していたら、ちゃんと「聖闘士たちはギリシャ語が達者であるらしき描写」が盛り込まれていることにいまさら気づきました! 外国籍

『聖闘士星矢』海外版で現代イタリア語の基本会話を勉強しよう!

先日の記事に上げた通り、イタリア語版の聖闘士星矢が届きました! いろいろと面白かったのですが、特に最近の『ネクストディメンション』シリーズはオールカラーで出版されているので、ますますアメコミと一緒に並べられても違和感ないですね。 今回は、そんなイタリア語版の『聖闘士星矢ネクストディメンション』から、イタリア語会話の基本を勉強しよう、という試みとなります。 ハイ、海外マンガ展開の話で堅苦しい話題が続いたので、今回は、息抜きです! 「な、なにぃ?!」と叫ぶときは、cosa