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太陽の声 《詩》

「太陽の声」

疑念の雲が地平線に浮かび

僕は足元を見つめる

胡散臭いスキャンダルや

破滅に向かう目の前の風


彼奴は其れさえ巧妙に利用し嘲笑う

疑いの余地すらない窮地 

破砕 破滅 願望

僕等は心の底では其れを望んでいるのかもしれない


非現実的な太陽が輝く空は

本物の空なのだろうか

まだ罪は軽い方だ…

そう太陽の声が聞こえた

僕は本のページに栞を挟む様に

ひとつの事柄を終わらせる

そして当てもなく宙に浮かぶ想い


全てが失われた事を理解した

失望と茫漠とした悲しみと

判断のつかない

幾つかの感情に支配された心

その先にある現実感の喪失


潜在的なイメージが
具現化し輪郭をなどる


因果は巡る

あの日の彼奴が僕の中に居る

そして僕自身が彼奴である事を知る


不適な微笑みを浮かべ
太陽は言う

差し操られた世界で太陽は笑う

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