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窮地を救ってくれるのは、意外な人かもしれない。7連敗中のロッテ。「走る」和田選手が決勝打。全得点に絡み3位再浮上に貢献

窮地に陥ったとき、救ってくれる人は意外な人かもしれない。7連敗中のロッテ。4位に後退したチームを救ったのは9番打者の「走る」和田康士朗選手だった。決勝打を放ち、終わってみればチームの全4得点に絡んだ。体調不良者続出の中で、走って守る選手が「打」で勝利に貢献。ロッテは再び3位に浮上した。

ロッテは27日、北海道で日本ハム戦に臨んだ。体調不良の選手が約10人いる危機的状況。オーダーを組むのも苦心している。チームは2018年9月以来の7連敗中だった。

そんな窮地を救ったのが、この日、9番センターでスタメン出場した和田選手だった。0-1で迎えた三回。1死走者なしで和田選手が一塁線を破る三塁打を放った。絶好機のお膳立てだ。

続くブロッソー選手の浅いレフトフライで、和田選手がタッチアップ。俊足を飛ばして、ヘッドスライディングで生還した。持ち味の「走り」を生かして同点だ。

同点の五回には、1死二、三塁のチャンスで打席が回ってきた。カウント3-1からの5球目。142キロの内角直球を引っ張った。ライト前への2点勝ち越しタイムリー。さらに相手の悪送球の間に二塁に進んだ。

続く石川慎吾選手のセンター前ヒットで、和田選手はホームに生還した。和田選手はこの日、4打数2安打2打点。チームの全4得点に絡む活躍を見せた。チームは連敗を7で止め、3位へと再浮上した。

吉井理人監督がこの日、和田選手に求めていたことは守備面だった。「両翼のカバーの意味も含めて中堅で先発させた。でも、あんなに打ってくれるとは」。和田選手の意外な活躍ぶりに、指揮官のほおは緩んだ。

ロッテには苦い記憶がある。1998年にプロ野球史上最長の18連敗を喫した。今年の最終盤も体調不良者が続出する中で、チームは失速。このまま負け続けてシーズンを終えるおそれもあった。

そんな嫌な流れを断ち切ったのが、和田選手の活躍だった。「あまり、背負いすぎないように。打てなくて当たり前なので」と謙虚に語る和田選手だが、9番打者の活躍で、チームは息を吹き返し、3位に返り咲いた。

カモメのロッテが、タカのソフトバンク、ワシの楽天との空中戦を戦い続ける。クライマックスシリーズ進出をめぐる激しい攻防だ。

2位ソフトバンクから4位楽天のゲーム差は、わずか「1」。64勝65敗5分けのロッテは、パリーグで最も多い9試合を残している。

「一戦必勝」が求められる。厳しい環境に置かれているが、意外性の男が活躍すれば、チームは勢いづく。カモメの和田選手の活躍に注目を!

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