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「来季はアレでなくアベでいきたい」。巨人・阿部監督が誕生。就任1年目で優勝できるか。いきなり結果が問われるシーズンに

2年連続Bクラスに終わった巨人。原辰徳体制が終わりを告げ、現役時代に「扇の要」として活躍した阿部慎之助氏(44)が新監督に就任した。契約期間は3年。しかし1年目から結果が問われることになりそうだ。「球界の盟主」を復活させることができるのか、阿部ジャイアンツは瀬戸際からのスタートとなる。

今季巨人は4位に終わった。2年連続のBクラス。これは球団史上2度目の屈辱。しかも同一監督では初めてだった。これで原体制は幕を閉じた。

阿部監督の誕生は必然だっただろう。現役時代は「扇の要」の捕手。2001年から19シーズンで通算2132安打、406本塁打。プレーだけでなく2007年から14年まで主将としてチームを引っ張ってきた。

現役引退後の翌2020年からは1軍のコーチや2軍監督として指導に当たってきた。現役時代の実績だけでなく、指導のキャリアも積んでいる。厳しい状況を立て直すには、ジャイアンツ一筋、四半世紀の阿部氏が最適だったのだ。

阿部監督の背番号は「83」となった。原前監督の現役時代の背番号「8」と「ミスタージャイアンツ」長嶋茂雄終身名誉監督の現役時代の背番号「3」を合わせたものだ。これは阿部監督が自ら望んだものという。

プロ野球の監督は1年目で結果が問われている。今季、リーグ優勝を果たしたオリックスの中嶋聡監督は就任1年目の2021年にさっそくリーグ優勝を果たして、3年連続パリーグを制している。

同様に巨人の永遠のライバルである阪神の岡田彰布監督も2度目の監督登板となった今季に、いきなりリーグ優勝へと導いた。

「常勝巨人」を作るためには、阿部ジャイアンツは来季からリーグⅤが求められることになりそうだ。

監督就任の会見で、阿部監督は「本年度はアレで盛り上がったが、来季はアレでなく、アベでいきたいと思います」と強い意気込みを語った。今季「アレ」という言葉で18年ぶりにリーグ優勝を成し遂げた阪神へのライバル意識が伝わってきた。

しかし、このメッセージは重要だ。監督に求められるのは、言葉でいかに選手を盛り立てていけるかだ。「アレでなくアベ」。短いフレーズの中に、選手を発奮させる気持ちが詰まっている。

「球界の盟主」復活へ受け継いだバトンは重い。それでも軽い言葉でチームを乗せていくことができれば、4年ぶりのリーグⅤは現実味を帯びてくる。

来季、巨人は「アベ」を達成できるだろうか。新監督の采配に注目だ。

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