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とがったスタイルで新たな歴史を作る。東京ヴェルディが16季ぶりのJ1。横浜マリノスとの黄金カード。逆転負けを喫したが、今後に期待

伝統のチームが戻ってきた。東京ヴェルディだ。サッカーJ1に16年ぶりの復帰。今季の開幕戦は横浜F・マリノスとの黄金カードとなった。31年前のJリーグ開幕を告げた時と同じ試合。ヴェルディは今季、とがったスタイルで試合に臨む。真っ向勝負の構えだ。1-2と逆転負けを喫したが、今後に期待を抱かせる試合内容だった。新たな歴史が刻まれた。

25日に東京・国立競技場で行われた一戦。雨が降り気温は5.6度と試合環境としては、かなり厳しい。しかしヴェルディにとっては、これまで長くJ2でお寒い思いを味わってきた。それを思えば、雨も低温もなんのそのだったろう。

試合前のセレモニー。Jリーグ初代チェアマンの川淵三郎さんがスピーチ。「東京ヴェルディが16年ぶりにJ1に戻ってきました」。そして、涙で声を詰まらせ「お帰りなさい!東京ヴェルディ!」と伝えた。

31年前にJリーグが産声を上げた時を思い出していたのだろう。あの頃の華々しさから一転、伝統あるチームが長くJ1から離れていたのだ。それが16季ぶりの帰還。川淵さんの感極まったのも当然かもしれない。

久しぶりに戻ってきたヴェルディ。チームスタイルは「ハイリスク、ハイリターンのとがったサッカー」だ。

その心意気をいきなり発揮した。速攻から相手ペナルティエリア付近でFKを獲得。MF山田楓喜選手が左足でゴール右に突き刺した。

最初のチャンスをものにしヴェルディ。これは大きな手応えとなっただろう。ただ後半20分からはマリノスの圧力にミスをする場面が重なっていった。

そして後半44分にPKを献上し同点に追いつかれると、後半追加時間に勝ち越しゴールを決められて、黒星スタートとなった。

ヴェルディが1-2で逆転負けという内容は、31年前のJリーグ開幕戦と同じだった。しかし今年の開幕戦では課題が浮き彫りとなった一方で、大きな収穫を得た。攻勢をかける時間を長くすれば得点チャンスが見えてくる。

31年前には10チームで行われたJリーグ。今季のJ1は昨季より2枠増えて20チームでの戦いとなる。長いシーズンの中で、ヴェルディが立て直していく時間は十分にある。

16季ぶりにJ1に帰ってきたヴェルディ。今季の「台風の目」となるのは間違いないだろう。ハイリスク、ハイリターンのとがったスタイル。ヴェルディの戦いぶりを温かく見守っていきたい。

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