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"教育系" note まとめ

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"教育系" noteのまとめです。
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2023年8月の記事一覧

絵心が無くても大丈夫。専門家のためのイラスト入門

 法律、経済、医療などの各分野の専門家の「頭の中」を「分りやすくアウトプット」できる時代がこれば良いなぁ・・・このようなテーマでnoteを描きました。いっときの日本のテレビ番組、ビジネス書を中心に、薄い内容をわかりやすく解説し、これを見て大人が満足するというブームがありました。しかし、時代はこのようなレベルはもう求めていないでしょう。  しかもおそらく各分野の「専門家」たちも、このような時代の流れを肌で感じていると思えます。裏を返せば自分たちの「専門知識」を分りやすくアウトプ

採点基準と頭のよさ(1)

大学入試の作題・採点などに長年関わってきた者として、大学入試の採点については、すでにいくつか記事を書いてきました。 そこで、このシリーズでは、これから何回かに分けて、採点基準の作り方や運用方法について、もう少し技術的なことを(あくまで私の個人的な考えとして)書いていこうと思います。

文科省による生成 AI の学校での活用についてのガイドラインまとめ (前編)

令和 5 年 7 月 4 日、文部科学省から『 初等中等教育段階における生成 AI の利用に関する暫定的なガイドライン(以下、生成 AI ガイドライン)』が教育委員会をはじめとする教育機関等に通知されました! このガイドラインでは、ChatGPT に代表される生成 AI(人工知能が自動的に文書を生成する技術)の利用に関する教育現場での使用に焦点を当てています。 急速に進歩するこの技術が社会全体に広まりつつある一方で、児童生徒が生成 AI による回答を鵜呑みにしてしまったり

読書感想文の歴史と問題点:本を読んで成長した物語を書く作文【教育学】

 夏休みの宿題の定番である読書感想文。意味がない・かえって読書が嫌いになるなど様々な批判を受けていますが、こうした批判は半世紀以上前からあります。  批判を受けながら、なぜ続いているのか。歴史を見ると、読書感想文は感想というより自分について書く作文であるといった特徴や、問題点が見えてきます。 1.1955年全国コンクールから広まった読書感想文  読書感想文は、1955年に現在も続く読書感想文全国コンクールが始まったのを機に広まりました。教員有志による団体である全国学校図書

「学部長の教科書」の連載を始めます

今年の夏休み企画として、「学部長の教科書」をnoteで書いていきます。 「学部長の教科書」を書くと言い始めてもう数年経ちました。多くの人からは「早く書くように」とせっつかれています。しかし、未だに完成していません。その理由は色々ありますが、そんな言い訳を述べるよりも、一歩を踏み出すために、この夏休みにnoteで少しずつ書いて公開していくことにしました。最後までたどり着けるかは「神のみぞ知る」ですが、この夏いっぱいで頑張ってみます。 まず、「学部長の教科書」がどのような内容

選書で広げる教育社会学ブックリスト

誰かの役に立つのではないかという気持ち半分弱、リストを作りたい欲半分強で新書・文庫で入門する教育社会学ブックリストなるものを作って公開しているのだけれど、意外と好評で日本教育社会学会の若手研究者交流会で紹介していただいたりもした。 そうなると第二弾を作ってみようかなという気持ちにもなってきてしまい、次のネタは何にしようかと考えていて、リストを作っているときに選書も入れようかとちょっと考えたことをおもい出した。「入門」という性格を考慮して結局入れなかったのだけれど、せっかくなの

「それは附属だからできるのではありませんか?」への回答

ありがたいことに色々なところで色々な形で実践を発表させていただくことがあるのですが、その際、かなり多くいただくのが「それは附属だからできるのではありませんか?」というご意見です。直接、言われることもありますし、後でアンケートを見たら書いてあったということもあります。そして、この問いの裏には「だから、あなたの授業を見ても意味がない」「だから、あなたの授業の話をされてもこっちは学びにならない」という思いがあるようです。どうやら。 SNSに匿名で書かれるのであれば無視して終わりで

『英語語源辞典』と活版印刷裏話

今回は『英語語源辞典』とちょっとした裏話のご紹介です。 『英語語源辞典』ですが、堀田隆一先生に「ゆる言語学ラジオ」、Voicyでご紹介いただいたのをきっかけに、読者の皆様からも新たな反響をいただいております。堀田先生には、たくさん語源辞典があるなかで「日本語で書かれたものでベスト」(場合によっては世界一)と評価していただいています。ありがとうございます。 ★寺澤芳雄(編)『英語語源辞典(縮刷版)』▶Amazonへのリンク ★堀田隆一先生の『英語の「なぜ」に答える はじめて