【3分で読める世界史】清の経済
前回は清を訪れた宣教師による科学技術の発展についてお届けしましたが、今回は経済の様子を見ていきましょう。
この記事を読めば清時代の経済、特に貿易の状況が分かります。
①貿易の活況
清は鄭氏台湾を制圧した後、1684年に海禁を解きました。(「清の中国平定」参照)
その結果、清代は貿易が活発になり、生糸や陶磁器、茶などが輸出され、世界的に中国物産の需要が高まりました。
②広東システム
そんな背景で、ヨーロッパとの交易も増えましたが、商人に紛れて宣教師がやってこないように清はヨーロッパとの貿易を厳しく管理しました。
清はヨーロッパとの交易を広州一港に限定し、公行(広東十三行)と呼ばれる特許商人とのみ交易を許しました。
これが「広東システム」と呼ばれるもので、後々世界史に大きな影響を与える事態につながります。
③南洋華僑
一方まだ海禁の頃、それを犯して密貿易する商人たちは次第に台湾や東南アジアに移住し、そこを拠点に活動するようになっていきました。
このような人々を南洋華僑と呼び、福建や広東出身の商人が多くいました。
終わりに
今回は清の経済の状況、主に貿易のお話をさせていただきました。
次回は清の思想と文化についてお届けします。お楽しみに!
参考文献
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