雑記:京都市内の石仏

京都市内には鎌倉時代の石仏が多く現存している。

ここでは以下の三箇所について記述したい。

・善導寺釈迦三尊石仏

・石像寺阿弥陀三尊石仏

・北白川阿弥陀石仏

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京都市役所のある河原町御池交差点を北に少し上ったあたりにある中京区東生洲町の善導寺は、竜宮のような楼門が特徴的で、予約制のエステサロンが境内にある珍しい寺院である。

本堂前にある一メートル弱の小振りな石仏は、嵯峨野清凉寺の本尊である釈迦三尊を模したものとされ、鎌倉時代中期の弘安元年銘がある。

造立年代わかりまた保存状態も良く、重要美術品に指定されている。

なお、同寺の書院には鎌倉時代の石幢もあるが、こちらは非公開である。

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京都市上京区の千本通沿いにある石像寺は「釘抜地蔵」の通称で知られ、現在でも多くの参拝客で賑わう寺院である。

本尊がまつられる地蔵堂の裏の小堂に安置される阿弥陀三尊石仏は、鎌倉時代前期の元仁元年銘があり、重要文化財にも指定されている。

中央が阿弥陀如来(二枚目)、脇侍が観世音菩薩(三枚目)と勢至菩薩(四枚目)であり、一体が一つの石材で造られる三尊石仏としては在銘最古のものである。

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京都市左京区の百万遍の交差点を東方にしばらく行き、農学部キャンパスの門を超えた先、吉田神社の鳥居の近くの覆屋に二体の石仏が安置されている。

ともに鎌倉時代の阿弥陀如来であり、向かって右側が鎌倉時代前期、左側がやや下る鎌倉時代中期の作である。

左側の石仏の方は顔の風化が激しく、また右側の石仏と異なり、光背は加工されておらず自然石のままである。


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