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成長~新しい私

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先生との間接キスで、私の気持ちは膨れ上がり、また元に戻ってしまいました。だから私はあえて、先生に会いに行くのをやめて、自分の気持ちをコントロールしようとしました。私は、先生の気持ちを察しすぎていることに気付いたのです。

けれど今思うと、あの時先生のライブに行っていれば良かったと少し後悔しています。まさかこんな日々が訪れようとは誰も思っていませんでした。(過去から遡り、やっと現在に追いつきました)

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先生に期待したくなかったのと、もう一人でもやっていけるような気がしてレッスンを休会し、自ら距離を置きました。しばらくは先生に会わない、連絡も取らない、何もない平穏な日々が続いていたのに、ある日先生からメールが届きました。用も無く先生から連絡が来るのは珍しく、私は相変わらず嬉しくなってしまうのでした。

ある晴れた温かい午後、私は先生にもらったプレゼントと新しい楽器を持って出かけました。新しい服と靴

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いつも通りの仕事の後、私は教室に向かいました。少しだけ緊張しながら受付で休会届を書きました。もう一人でも大丈夫かな、私はそう思ったのです。先生には黙っていたので、少し寂しそうでした。

ある日、美容院で気に入らない髪型にされた私はひどく落ち込み、先生にメールをしてしまいました。すると、先生は優しい返信で慰めてくれました。先生はいつも、私が悩みを相談するときちんと答えを返してくれました。先生はいつだ

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私はとあるバンドに加入しました。入って間もなく本番が2回あり、限られた時間の中でたくさんの曲をこなしました。慣れないことで大変でしたし、間に合うかどうか不安で必死でやって、本番が無事終わりました。皆さんにも褒めてもらえて、とても自信がつきました。今までだったら自信がなくてできなかったことも、これからはもっと色々なことに挑戦していきたいと思いました。

「今度どこでやるの?私見に行きたい」

私がバ

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私は、レッスン室で練習しながら先生を待っていると、初めて見るスカーフをした先生が遅れて入ってきました。先生は遅刻してきたにも拘らず謝らなかったので、どうして謝らないんだろう、あれ、なんか今日いつもよりオシャレしてる?と私が頭の中で考えていると、先生は言いました。

「どうしたの?大丈夫?」

怒らせようとしてわざとやったんだ、と私は思いました。今日は先生のお誕生日。そして少し前に喧嘩をしていました

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「先生ハグして」

「はいはい、大丈夫?」

私は体調が悪くなったのをいいことに先生に甘えると、ちゃんとハグして応えてくれます。先生の顔が見えないので、どんな表情かは分からないけれど。

私は体調不良でバイトも早退してしまい、後日病院に行き、胃カメラの検査を行いました。異常はなかったものの、しばらくは胃の不快が続き、薬で治療しながら、私は運動を始めました。

そんなある日、私は新しいコミュニティに

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梅雨と夏の変わり目の蒸し暑い日、いつも通りレッスンをして、先生と電車で移動して、二人でご飯を食べて、コンサートに行きました。先生といつも通りだけど久しぶりのお出かけを、私は満喫しました。コンサートが始まるとホールは暗くなり、すぐ隣に先生がいる、私の胸は高鳴りました。

コンサートが終盤に差し掛かかる頃、私は胃の不快を感じ、お手洗いに行きました。不快は収まらず、私は泣く泣く先生にメールを送りました。

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私は、先生がピンヒールの靴を履いているのが好きでした。職業柄もあるのかもしれませんが、先生はカジュアルは好まず、フォーマルな服装がほとんどでした。時には上品なジャケットに真っ直ぐなパンツ、大ぶりのアクセサリーとピンヒールのパンプスでバッチリ決まった先生は、外見からして仕事ができる女性そのものという感じで、私の憧れの対象でした。

先生は退院してからしばらくの間、スニーカーを履いていました。先生に似

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仲直りしてもしばらくは、私自身何となく気まずく、ぎこちなさがありました。けれど、先生はレッスンの前日に必ずメールをくれました。今思うとお互いに依存していたのかもしれません。私は、私と先生がこんなに不釣り合いなのに離れられないのは、ツインソウルか何かなのではと考え始めました。ツインソウルはお互いの試練を乗り越えるために再会するそうです。私は、私個人と先生個人の試練がなんとなく分かっていました。私がそ

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その後、レッスンの休会の申し込みをしましたが、タイミングが悪くあとひと月、2回分のレッスンが残る形になってしまいました。このままレッスンを受けずにフェイドアウトすることもできるけれど、お世話になった先生とこのまま終わるのはお互いに気持ちの良いものではないと思い、不本意でも残りのレッスンには行くことにしました。

レッスンに行くと先生は、何故あんなことを言ったのかを丁寧に説明して謝ってくれました。私

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