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読書記録2022年6月に読んだ本

こんにちは、せ→る→です。
 
6月は梅雨なはずなのに後半は暑い日が多かったですね。本日は、6月に読了した本の紹介&感想を書いていこうと思います。

水族館ガール5~8巻/木宮条太郎

 とにかく面白い。2022年5月に読んだ本の記事でも紹介していますが、めっちゃ面白いです。

水族館の苛酷さがわかると同時に、読み手に対してももう一度自分の行動を見直せと言っているようなセリフがとても多いです。

私が特に好きなところは5巻の「手段と目的論」です。

本来は、目的があってその後に手段がついてくるのに、いつしか目的は忘れ、手段が目的となってしまうという罠。こうやれば良いんだという手段って体が覚えているものなので、すごく納得させられる部分でした。

主人公の由香も、生き物たちに対して世話をするときのルールや手順ばかりに気を取られて、何度も失敗してしまいます。

また、5巻での失敗を通し、6巻でもう一度”目的”を振り返るシーンがあったりと物語の構成がすごく良いです。結論としては伝えたいことが同じなのですが、それを色々な人・生き物たちとの出会いを通じて描いているのがほんとに素敵だなと感じます。

また一つ大好きな作品が増えて嬉しいです。あと1巻で終わりとか信じられない…

セカイの空がみえるまち/工藤純子

新大久保を舞台にした青春小説。面白かったです!

中学二年生の空良と翔、二人の視点が交互に展開されています。自分の意見をはっきり言える二人なので、それぞれの気持ちや境遇が読んでいてわかりやすかったです。

家族や周りの人間関係に翻弄されながら、日本人が他国の人に差別的な言葉をはいたり、暴力をふるったりするのを間近で見た空良たちは何を思うのか?

噂や見た目で人を判断してはいけないと良く言われるけれど、はたして本当にそうなのか。自分の身を守るためには、人を疑うことも大切だとこの作品は伝えてくれます。

恋愛模様もちょっぴり描かれていて好きでした。

繊細すぎてしんどいあなたへ/串崎真志

岩波ジュニア新書の本。ジュニアとあるだけあって、表紙が可愛く中にも沢山イラストがあったり、文字のフォントもやわらかいのですごく読みやすかったです。

あまり新書は読んだことがないのですが、楽しく読み進められました。最近よく話題になるHSPと呼ばれる繊細さんにスポットを当てたものです。

この本では、繊細さんの特徴や対処法などが載っていて、当てはまる人もそうでない人も読みやすいと思います。特に、当てはまらない人が読むのに丁度良い分量と内容だと感じました。

対処法に関しては、心の持ち様だったりイメージだったり漠然としたものが挙げられているので、正直参考にはならないかなぁという印象。

ひとり旅日和1~2巻/秋川滝美

ずっと読んでみたかった作品。

図書館で借りようと思ったらいつもいつも貸し出し中で、早く返却してよ!と心の中で叫んでおりました。

やっと借りられて歓喜です!ずっと貸し出し中だっただけあり、面白かった。

主人公・日和が上司に勧められて一人旅をしていく物語です。日和は自他ともに認める人見知りなので、すっごく感情移入してしまいました。

店員さんになかなか話しかけられない姿や何事にも万全な体制で臨みたい気持ちなど、わかるー!!と共感しかなかったです。

実際にある神社やお城が出てくるので、この本を片手に実際に一人旅してみるのも良いですね。

私はとりあえず一人で飲食店に行かないので、そこから慣れないと駄目ですけど 笑

早く3巻読みたいのですが、これまた貸し出し中。他の作品を読みながら気長に待ちたいと思います。 

きみとホームで待ち合わせ/神戸遥真

高校生6人の恋を描いた青春群像劇。表紙とタイトルが可愛くて手に取ってみました。

いいですね、恋。ほんわかしました。

最近ほんとに児童書ブームすぎるのでおススメあればぜひ教えてください。

わたしがここにいる理由/片川優子

こちらも児童書。

中学入学を期にあまり関わることがなくなってしまった幼馴染3人の物語。3人それぞれが友達、部活、恋に悩む姿が描かれています。

小学生のころとは違うノリに戸惑う感じなど共感できる部分があってとても面白かったです。

幼馴染って良いなぁとなります。離れていても、会ったときには前と変わらずに接することができる関係、憧れます。

捜し物屋まやま/木原音瀬

自称小説家の和樹、ある能力を持つ和樹の弟・白雄、ニートの三井、弁護士の徳広、4人のドタバタ劇。

ナツイチ2022の対象作品だったので買ってみました!めっちゃ面白かったです。

4人のキャラクターの視点が順番に展開されていきます。それぞれの過去や思いがしっかり描かれていて、ほんとに魅力的なキャラばかりでした。

私の推しは和樹です。めっちゃ好みすぎてびっくりです。ぜひ読んでみてください。

ライトなミステリとしても楽しめるし、人間ドラマにも引き込まれます。4人の掛け合いも面白く、集英社文庫には珍しい挿絵もあります。絵もとにかく素敵。

新宿もののけ図書館利用案内/峰守ひろかず

妖怪というと京都などの昔ながらの土地や神社、森などのイメージが個人的に強いのですが、この作品は新宿を舞台にした人と妖怪のお話です。

主人公・詞織はある日、求人サイトで司書を募集している図書館を見つけます。面接に行ってみるとそこは妖怪が利用する図書館でした。

消極的な詞織でしたが、館長代理の化け猫・カイルと一緒に仕事をしていく中で、妖怪について色々知ったり司書の仕事の楽しさを改めて思い出したりと、最後には思い切った行動もしていてとても好きなキャラクターでした。

また「物語というのは誰かに読まれることで完成するものだと思います。」という作者さんのあとがきにもすごく感動しました。

以上、6月は12冊読みました。元々ファンタジーが好きなのですが、今月は現代ものばかりになりました。

『水族館ガール』を読んでから、お仕事小説もっと読みたいー!となっております。

最後までお読みいただきありがとうございました。



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