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舞台上に再現していく人生絵巻は上質なえぐみに満ち満ちて…★劇評★【舞台=ツダマンの世界(2022)】


 作家とは頭の中で人の人生を創り出し、それを展開させていくわけだから、神のような存在だ。しかし神のような存在になった者たちが宿命のようにその代償として浴びることになるのは、自らの人生にも物語を生み出し、主人公が逃れられない波乱の人生にのみ込まれてしまうことだ。激動必至の物語が、戦争というさらなる異常事態の要素にもあおられ、ゆがんだ高揚感の中で物語は激烈な回転を始める。作家へのうらみか思い出か、人によってその後味は違うものの、立場の違う者たちが舞台上に再現していく人生絵巻は上質なえぐみに満ち満ちていた。(写真は舞台「ツダマンの世界」とは関係ありません。単なるイメージです)
 
 舞台「ツダマンの世界」は、2022年12月23~29日に京都市のロームシアター京都メインシアターで上演される。それに先立ち、11月23日~12月18日に東京・渋谷のシアターコクーンで上演された東京公演はすべて終了しています。
 
★序文は阪清和のエンタメ批評&応援ブログ「SEVEN HEARTS」でも無料でお読みいただけます。舞台写真はブログにのみ掲載しています

★無料のブログでの劇評は序文のみ掲載し、それ以降の続きを含む劇評の全体像はクリエイターのための作品発表型SNS「阪 清和note」で有料(300円)公開しています。なお劇評の続きには作品の魅力や前提となる設定の説明。阿部サダヲさん、吉田羊さん、間宮祥太郎さん、江口のり子さん、皆川猿時さん、見上愛さんら俳優陣の演技に関する批評や、松尾スズキさんの演出や舞台表現、戯曲に対する評価などが掲載されています。 

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★舞台「ツダマンの世界」公演情報=東京公演はすべて終了しています

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