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月刊イランだより(仮)〜テヘラン初夜〜 

 時刻は深夜0時50分。到着ゲートには多くの花を持ったイラン人が誰かの帰りを待っていた。イラン人は夜行性かつ花を大事にするらしい。早速その生態が顕著に現れた景色を見た。
 空港を出て、3時間ぶりに外の空気を吸う。
環七のような空気の悪さである。イランでは大気汚染が深刻化しており、ひどい日には学校が休校になる。原因は自動車の排気ガスが80%、発電所や工場などから出る煙が20%とされている。2013年においては、PM2.5値がWHOが定める基準値より高い日が年間298日あったほどである。
 迎えの車に荷物を乗せ込み、一時滞在先のホテルに向けて出発する。ドライバーは職場1のスピード狂、アミールさん。車窓から眺める車たちの車番は全てペルシャ数字。異国の地に降り立ったことを感じた。
イランでは交通ルールというものが存在しない。車線なんてガン無視、割り込み当たり前、信号ももちろん無視するし、そもそも信号機なんてものは少ない。スピードだって、そもそも交通渋滞で進みは遅いものの、「出せる時は出せるだけ出します」と言った速さ。歩行者もそんな車をすり抜けて歩いていく。私もこれからそんなたくましい歩行者に仲間入りできるのだろうか。

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