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アマプラでドラマを観た(仮面ライダーBLACK SUN/モダンラブ・東京/モアザンワーズ/THE BOYS season3)


仮面ライダーBLACK SUN

1987年から放送された『仮面ライダーBLACK』を西島秀俊主演でリブートしたもの。平成ライダーを少々嗜んだ後に「仮面ライダー・シン」にさいぶハマり、そして日本の刑事ドラマやサスペンス映画を好んだ身としては仮面ライダーって意外とハードボイルドテイストって合うのでは?大人の俳優たちで作っても面白いのでは?と思ってたのでこのリメイクのニュースにはだいぶ興奮。そして実際、グイグイ観れちゃう求心力があった。

イカした画作りと、怪人たちのグロテスクなんだけどちょっと笑っちゃう造型も良いし、怪人差別を現代社会の問題として切り込んで政権批判にも繋げるアイデアは良くなりそう、、と思った。でも怪人差別を学生運動をくっつけた結果、最終的に何に重きを置いてたかを忘れかけたのがだいぶ惜しかった。しかしコウモリ怪人は最高。あの憎めなさ、白石和彌らしい音尾琢真の活かし方。5話の「信彦なんで変身してんの」は超笑った。



モダンラブ・東京~さまざまな愛の形~

2019年よりアメリカで制作が始まった、 ニューヨーク・タイムズ紙に掲載されたコラムを基に愛にまつわる物語を描いた短編シリーズの日本版。現代らしい感性をもって愛を描く試みを様々な監督が行っているのだが、楽しい部門で言うと3話、山下敦弘監督の回がダントツ。主演の石橋凌、伊藤蘭も素晴らしいけど三浦透子と藤原季節が最高。藤原季節のあの感じ、ひたすら滑稽なのだけど彼を笑うだけで終えぬ優しさがある。

それとはまた別位相で凄まじかったのが黒沢清監督による5話。ユースケ・サンタマリアの得体の知れなさと徹底した不穏さ。どこがモダンラブやねんとなりかけるのだけど、いやはやこれ確かに「何に愛が宿り何が残るのか」という問いでありラブストーリーである。こういうテーマで”今っぽい“ことをするのはむしろ無難で、いかにドギツく映ろうがこれをやれる黒沢清、格好良すぎ。あとは7話と2話もとても良かったと言いたい。


モアザンワーズ

絵津鼓による同名漫画の実写化。男性カップルと見守るひとりの女性、という物語でどうしたって橋口亮輔監督の「ハッシュ!」を思い出す。本作は「ハッシュ!」のその先、パラレルワールドとも言えるような話の作りになっていた。この題材が過酷な運命を背負わせすぎなのは気になるけど、原作では後日談のパートも本編に組み込んだ独特な構成のドラマが実現したのは配信ならではか。ぐっと静かになる終盤のタッチが見事。

全員の演技レベルが高すぎてずっと感嘆しながら観てた。しかし青木柚よ。彼は天下を取る。あのテンションと立ち振る舞いで感情の微細なとこまで表現し尽くしてる。今一番推してる役者。あとかねちの演技も良すぎるだろ。声のトーンがものすごく良いんだよな。そして主題歌が数話ごとに変わるという構成になってて、演出として見事に機能してた。やっぱ物語が進むにつれて流れてほしい曲って変わってくるものだと思うのよ。



THE BOYS season3

アンチヒーローの集団と腐敗したヒーローの闘いを描くドラマシリーズの最新作。主人公ヒューイがヒーロー組織側で働き始め、ブッチャーもちょっとおとなしい、みたいなところが始まるんでだいぶシーズン2までと毛色は違うし、何より1番はボーイズ側が能力を手に始めるということでしょう、、正直これは話を進める上で必要とは思うけど個人的には別にそんな好きじゃない展開で。やっぱ裏をかきまくるボーイズが観たいからね、、

とはいえ、話としてはやっぱりちゃんと面白い。なんというか、ブラックノワールとAトレインの2人、つまり「セブン」側でBLMを語るという構成になったのがすごく良いなと思ったし、ホームランダーの苦悩もそれなりに思いやれるところもあったし、どんどん視聴感情が入り組んだものになっていくのは興味深かった。固めつつあった足場が揺らいでいく、過渡的なエピソードが多かったと思うし、シーズン4が早いところ観たい。


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