「死霊のはらわた2」(1987)
サム・ライミ監督

◆あらすじ
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アッシュとリンダの2人はある森の廃屋で「死者の書」とテープレコーダーを発見。そのテープを再生すると、突然リンダが死霊にとりつかれ、アッシュに襲いかかる。その頃、「死者の書」を研究していたノウビー教授の娘・アニーは父と連絡が取れないでいた。(公式より引用)
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「死霊のはらわた」の正式な続編で、サム・ライミ氏が再び監督•脚本を務めています。

続編ではあるものの、どちらかというとリメイクに近いです。

ざっくりと一作目の流れを説明すると

◇主人公アッシュを含む若い男女5人が休暇で訪れた山奥の山荘で謎のテープレコーダーと本を見つける。そのテープを再生したことで死者が蘇ってしまい、次々と取り憑かれて襲われていく…

という感じなんですけど
今作は前作で起きたことを一旦全部忘れてもらいます。

今作の流れは
◇主人公アッシュが恋人とドライブ中に見つけた山荘に勝手に上がり込み、勝手にテープレコーダーを再生します。例の如く死者が恋人に取り憑いてしまい、アッシュに襲いかかる…

という感じです。

その後は登場人物は違えど山荘を訪れた人々とアッシュが死霊たちと壮絶な戦いを繰り広げます。

そして後述しますがラストがとんでもないです！

例えるならば
大昔、サッカーの試合中にボールを抱えて走ったヤツが現れたことで後にラグビーという競技が誕生したそうです。実際にその試合を見ていた観客と同じくらいの衝撃を受けると思います。

本当にそれまでと全然違うことが起こるんですよ！
びっくりして思わず声出ました。

今作は前作に比べるとコメディ要素が強めで
恋人の生首を万力で固定したり、自分の右手と戦ったり、吹っ飛んだ目玉が口に入ったり、死霊がアニーの髪の毛を掴みながら空中でグルグル回ったりとサム・ライミ監督の遊び心がふんだんに盛り込まれています。

アッシュが死霊に取り憑かれた自分の右手を切り落とし、その右手と壮絶な戦いを繰り広げるシーンはすこぶる面白かったです。

コメディ色もありつつ、サム・ライミ監督お馴染みの血飛沫やグロはさらにパワーアップしており、地下室を開けた時の血飛沫はもはや洪水です(笑)

前作の時よりも予算が潤沢だったのか
踊る首なし死体や暴れる大木、縦横無尽に動き回る右手、大笑いする鹿の剥製や電気スタンド等

サム・ライミ監督がこだわりたいところにしっかり予算を充てることでより撮りたいものが撮れたのではないでしょうか。

そして

“アッシュが自分の右腕にチェーンソーを固定して戦う”

というのはもう完全に「チェーンソーマン」の原型ですね。作者の藤本タツキ先生は映画が非常にお好きということで相当数見ていらっしゃるそうです。今作のような往年の名作ホラーや「アタック•オブ•ザ•キラートマト」のようなB級ホラーからアイデアを得ていらっしゃったのかなと思いながら見るとまた違った楽しみ方もできます。

そして先程述べたラストについてです！

注)大きなネタバレになってしまいますので視聴予定の方は見ない方がいいかもです。

多少の犠牲もありつつ、なんだかんだで死者の書に書かれている死霊を時空の裂け目に追い返す呪文を唱えたはいいものの、アッシュもその裂け目に吸い込まれてしまいます。

そしてアッシュが別の裂け目から地面に落下すると、甲冑を纏った兵士に囲まれてしまいます。

なんとアッシュは中世にタイムスリップしてしまったのです！

アッシュは捕虜として捕らわれそうになったものの、突如出現した空飛ぶ悪魔によって兵士たちはパニックに陥ります。しかしアッシュは冷静にショットガンでその悪魔を仕留めます。するとアッシュは死者の書に記されていた「空からの男」として崇められ、歓喜の声で迎えられ幕を閉じます。

これってリアルタイムで見ていた方々はどんな反応だったんでしょうか。今見ると完全にぶっ飛び過ぎていて、ともすればサム・ライミ監督の悪ノリにも見えてしまいますが当時は「すごい！斬新！新しい！」っていうムーブメントだったんですかね？

最高にハジけていてめちゃくちゃ面白かったです。
明日はその続編となる「死霊のはらわたⅢ/キャプテン•スーパーマーケット」を視聴予定です。今から楽しみです。

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