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本物の霊が映り込んだ映画!?果たして真相は…「サスペリア」【ホラー映画を毎日観るナレーター】(468日目)

「サスペリア」(1977)
ダリオ・アルジェント監督

◆あらすじ
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ニューヨークからドイツのバレエ学校にやってきたスージーは、激しい雨の中、ようやく学校にたどりつき、扉を叩くが応答はなかった。翌朝、改めて学校を訪れた彼女は、副校長のブランク夫人とタナー女史に紹介される。ハードなレッスンが始まるが、不安や疲労がたまったスージーは倒れてしまい、目がさめると寄宿舎のベットにいた。そこで彼女は以前から学校で何人もの人間が行方不明になっているという謎めいた話を聞かされる。(公式より引用)
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原作はトマス・ド・クインシー氏の小説『深き淵よりの嘆息』(1845年)で、監督はイタリアの巨匠•ダリオ・アルジェント氏が務めています。

“ドイツのバレエ名門校に入学した主人公スージーに次々と襲いかかる恐怖”を描いており、演出やアングル、構図、そして色彩や音楽など
ひとつひとつにこだわりを感じる非常に芸術性に秀でた作品です。

音楽を担当したのはイタリアのロックバンド•ゴブリンで当然の如く一曲一曲のインパクトがえげつないです。(Wikipediaより引用)

日本公開時のキャッチコピー「決してひとりでは見ないでください」はその年の流行語にもなり、同年公開の洋画部門でベストテンに入る大ヒットを記録しました。
しかも、ショッキングなシーンが多いことから『もし映画館で鑑賞してショック死した場合は1000万円を支払う“ショック死保険”』をつけてさらに話題となりました。

現在、U-NEXTやDMMTV、hulu、FODなどで配信中です。

70年代の作品なので多少古くさい感じはあるにはあるんですけど、秀逸過ぎる脚本と先述した芸術性は最近のホラー映画と比べても何ら遜色なく、むしろ圧倒的に上です。

ウジの大群にすら美しさを感じました。そのシーンはもう見たくないですけど(笑)

インテリアも素敵ですね。

特に後半の伏線回収とクライマックスの盛り上がりは出色の出来で、後半のあのシナリオや展開って何をどうやったら思いつくんでしょうか。私は衝撃的過ぎて、最後の20分くらいをもう一度見返し、
“感動”とはこういう時に使う言葉なんだなと見終わった後もしばらく余韻に浸っていました。

主人公スージー役のジェシカ・ハーパー
元々は脚本を担当したダリア・ニコロディがスージー役を務める予定でしたが、米国の配給業者がアメリカで売るためにはアメリカ人俳優を使った方が良いと言ったことからジェシカ・ハーパーが起用されました。

登場人物がメイン以外もやたらとキャラが濃いので見ていてワクワクします。バレエ学校の厳格過ぎる主任教師のタナーと盲目のピアニストのダニエルが口論をするシーンは今だとコンプライアンス的に完全にアウトのヒヤヒヤもんですが必見です。

とあるセリフが日本語で「誰だ!誰なんだ!」に聞こえる空耳アワーにもってこいのおばちゃん
実際にはロシア語で「そこにいるのは誰?誰なの?」と奇跡的に同じ意味のことを言っています。
ルーマニア人の下男•パブロも不気味で良かったです。

文句のつけようが無い素晴らしい作品ですが実は今作は“本物の霊が映り込んでいる”ということでも話題になりました。

問題となっているのは冒頭のシーン
大雨の中、タクシーに乗り込んだスージー。無愛想な運転手に行き先を告げる際、雷に照らされたタクシー内の車内隔壁ガラスの運転手の首付近に苦しそうに叫ぶ男の顔が映ります。

問題のシーン↓

がっつり映ってますね(笑)

実はこれはダリオ・アルジェント監督御本人で、意図した演出だったということが後に本人の口から明らかにされています。しかし日本では当時、本物の霊が映り込んでいると話題になり、2000年代前半くらいまで心霊番組などで頻繁に取り扱われていました。(何の番組かは忘れましたが私も小学生の頃にそのシーンだけ見たことがあります。)

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