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『メルカリ』という映画の中で、ネオのように目覚めて、タイラーのように生きている。episode 19

●一般常識


僕は
つなひろワールドを通じて、

パラアスリートとして
契約してもらえそうな企業をいくつかリストアップしていた。

その中に、
『株式会社メルカリ』
があった。

もちろん
"メルカリ"の名称は
TV、SNS等で耳にしたことはあった。

しかし正直、
自分には縁がないものだと思っていた。

『メルカリには、"メルカリアスリート"と呼ばれる、パラアスリートteamがあるらしい』

早速メルカリアスリートのサイトを閲覧してみた。

パラリンピック出場経験有り!

デフリンピック金メダリスト!

サッカー日本代表!

輝かしい実績のアスリートばかり。
しかも
20代、30代の選手ばかり。

『あっ、こりゃ無理だな』

僕の最初の
率直な感想だ。

僕はパラ柔術の世界チャンピオンではあったが、
現実的な話をすると、
僕の事など誰も知らない。

例えば
パラリンピック金メダリストが
ハリウッドスターならば、

僕はせいぜい
地方が拠点の
ミニミニ劇団の俳優レベルだ。

田舎劇団の俳優が、
『ブラットピットのようになりたいです!』

と言って、ハリウッド映画のオーディションを受けるようなもの・・・

僕の中にも、
まだまだ"一般常識"的なものに逃げる気持ち、
言い訳をつくろうとする弱い心が残っていた。

●missionとvalue


無理だなと思いながらも、
なぜか
やたらとメルカリのことが気になっていた。

なんとなく
企業としてのメルカリのことを
いろいろ調べてみた。


株式会社メルカリのMissionは、
『新たな価値を生みだす世界的なマーケットプレイスを創る』

さらに
三つのValuesは、

Go Bold
大胆にやろう

All for One
全ては成功のために

Be a Pro
プロフェッショナルであれ


その中で、

なぜか
GoBold
が、やたらと目に止まり、
その言葉が気になった。

大胆にやろう。

大胆であれ。

大胆にやるとは、
具体的にどうすればよいのか?

そんなことを考えていると、

マトリックスとともに、

僕に影響を与えた、

一本の映画を思い出していた。

●ファイトクラブ


2000年、

マトリックスの数ヶ月後に日本で公開された

映画『ファイトクラブ』。

主人公は不眠症である。

一流の保険会社に勤務し、

一流のサラリーを貰っている。

趣味は、
北欧の高級家具をコレクションすることだ。

十分に満たされた人生を送っているように見える。

しかし彼は不眠症である。

ある日、
そんな彼の前に、

タイラーダーデンが現れる。

主人公の

"理想の自分自身"が

ぎっしり詰まっているような男、

タイラーダーデン。

高級家具の素晴らしさを話す主人公に対して、


『The things you own end up owning you.』

所有物がお前は所有する。

お前は物に支配されている。

そして

タイラーは主人公に、

『オレを殴れ!』

と言う。

世の中の一般常識の欠片もない、

ただ心のままに、魂を剥き出しにして
殴り合う"ファイト"

"あなた、何を目指してるの⁉︎"

なんて、糞みたいな質問しか出来ない奴等には
一生理解出来ない"ファイト"

タイラーと主人公、『二人』から始まった路上での"ファイト"は、
噂が噂を呼び、
欠けた魂を満たすために、
たくさんの男たちが集まってくる。

やがてそれは、たくさんの仲間を引き連れた、
テロ活動へと、"進化"していく・・・

Self-improvement is masturbation. Now self-destruction...

自己改善はマスターベーションだ。

必要なのは自己破壊だ

● ROLLING


僕の中では、

マトリックスとファイトクラブは
繋がっている。

僕の中では、
マトリックスの続編が、ファイトクラブだ。

消費社会に創られた価値観に、
雁字搦めにされて生きていることは、

きっと機械に繋がれていることと同じだ。

昨日まで作り上げてきたものが、

間違いだと気付いたらならば、

いつでも壊せる気迫が欲しい。

2018年、46歳になっていた僕は、

転職先を決めるに当たり、

18年前、28歳の時に観た映画に拘っていた。

『昔は俺も尖っててさぁ〜』

なんて、
嘘かホントか分からないような自慢話を語るような、
ダサいアラフィフにはなりたくない。

そんなことを考えながら、
僕は初めて、
メルカリのアプリをダウンロードした。

(続く)

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