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綺麗な人生って、何ですか?

私にはコンプレックスがあります。それは、職歴です。5回の転職経験があります。やはり人の目からは不思議に見えるようです。自分なりには信念を持って歩んできたけれど、「すぐに転々する人」という印象を持たれることもあり、それを指摘されるたびに心が折れてきました。それゆえに過去は過去として、もう掘り返したくなかったのですが、ここを向き合わずには前へ進めないと感じる31歳の今です。もし、これを読まれる方で職歴が多くてコンプレックスをお持ちでしたら、向き合い方が見えてくると思います。転職活動をする人も、大きな学びになるかと思います。


フリーランスになるまでの私について

・高校時代にいじめられた過去があります

・転職、適応障害、ニート、自分探しの旅

・暗闇から抜け出し、人生の方向性が決まりました

上記は、私の高校生〜フリーランスになるまで(29歳)までの話です。今でこそ、自由な働き方をしていますが、そんな私にも大きな闇がありました。乗り越えてきたとも言えるし、決別したとも言えます。過去そのものは変えられませんが、これからの自分はいくらでも変えられます。31歳の今、私はそれを身にしみて実感しています。

フリーランスから正社員へ

私は今、フリーランスでライターをしています。以前は正社員だったのですが、ここ2年はフリーです。そろそろ、身を固めたくなりました。毎月安定した額をいただけるのは、実は素晴らしいことです。この安定感が欲しくなり、2024年4月から動いている最中です。それにね、フリーだから自由とも限らないわけです。結論、正社員+副業が最強だなと。そんな私は正社員になるために、転職活動を決意しました。

ある採用担当者に言われた一言にグサリ

「回答をクリアにした方がいい」と、ある面接の時に言われました。つまり、ハッキリと断定的に発言した方が良いですよという意味。「せっかく実績があっても、これが偶発的なものなのか、弊社でも再現性があるのか、判断がつきづらい」とご指摘いただきました。こういうことを言ってくださる人、本当に貴重ですよね。ありがたいなと感じたと同時に、自分の掘り下げの浅さを実感しました。私はどうも、転職理由がふわっとしていて、聞く側としては「価値観」が見出せないそうです。

なぜ、「ふわっ」とした言葉になるのか

ハッキリと喋れないということですよね。なぜ、そうなるのか? それは自分でも理解していないからでしょう。また、「本当にこれを言ってもいいのかな、マイナスな印象を持たれるのでは」という恐れを抱いているからでしょう。これ、何が起きているのかといいますと、自分で自分を落としているも同然なのです。ふわっとしていて良いことはありません。改善するために、明確化する必要があります。だから、掘り下げる必要があるのです。辞める理由なんて、大抵はマイナスです。ここといかに向き合うかです。

では、私の職歴を例にお伝えしましょう。「ふわっ」から「ハッキリ」へ切り替えていくステップでもあります。

1〜2年で転職を繰り返す20代

メモですまんw

まず、私の20代は、合計5社の転職履歴があります。いずれも理由は「自分に合っていない」と感じたからです。ざっくり言いましたが、一つひとつ理由がありますからね。それをお伝えする前に、当時の自分には「軸」がありませんでした。何を基準に仕事を選び、またやめていくのか。こういった軸がなかったのです。

だから、感覚的に辞めていたのです。つまり、ふわっとしていました。辞めるからには、自分なりの信念があるはずです。そこをいかに言語化していくかが、相手に伝わる言葉作りにもなり、何よりも自分と向き合っていける第一歩です。

・1社目:新卒で、百貨店の販売員

私がここを選んだ理由はただ一つです。①食品を扱う会社を選ぶべき、という基準でした。この時点で疑問が湧くかと思います。「だからって、パン屋さん?」「〜べき、って何?」「販売員じゃなくてもいいんじゃない?」と。私は大学生時代に、栄養学を専攻していました。食のスペシャリストの自負もあり、食品関係の仕事に就くことがベストだと、一人勝手に先入観が強かったのです。

とはいえ、パンは別に健康的な食べ物ではありません。だからこの時点で職選びは矛盾しているのですが、ここで販売員とも関連した理由があります。「私を選んでくれる会社はない」と、当時は自己肯定感が極度に低かったのです。実際、私を採用してくださった会社には申し訳ない限りですが。つまり、選ぼうとして選んだというより、少ない選択肢の中から通ったもので入ったという感じです。

・1社目:辞めた理由

ある人から言われた言葉をきっかけに、辞める選択肢がでました。「大学を出たのに販売員なんて、もったいないよ」と。それは母親からと、職場のパートさんからの言葉でした。私も薄々思っていました。パン屋さんは周りの人も、基本的にはパートさんです。「新卒の私がこの環境、本当にこれでいいのかな」と絶望していました。

また、食パンのスライサーで指を切ったこともあり、肉体的にも精神的にも嫌になりました。指先を6針縫うほどで、「危険な仕事」だと強く認識しました。指を痛めても作業しなければならず、「ここで働かなくてもいいんじゃない?」と強く思わされました。

・2社目:地元に戻り、中小企業の事務

「仕事って何?」と私は生きることに絶望していました。当時まだ24歳かそこらです。両親からは心配もあってか「一旦戻ってきたら?」と言われ、私は地元へ引っ越します。3ヶ月ほどブランクはありましたが、ここで初めての転職を経験します。

地元の小さな会社で、ゆるい経理事務でした。結論、私にはこのスタイルは合っていました。東京の一等地で、常に忙しく働いていた頃とは違い、のんびりとPC前に座って入力を続けるのみ。時々電話応対。清いほどにルーティンの日々でした。仕事って、こんなに安らかにできるものなんだと感動したくらいです。

・2社目:辞めた理由

結論、もう一度、東京で頑張りたいと思って退職しました。東京に引っ越すためです。楽な生き方を求めるのであれば、私はずっとこの地元の会社でぬくぬく就職をしていたでしょう。しかし、私はもっと行動的に生きたかったのです。仕事というよりも、プライベートを充実させたかったのが理由です。地元はのどかですが、刺激はなく、人もおらず、行く場所もありません。

「なんだ? 自分って、意外と行動的なんだな」と自己認識できたきっかけでもあります。人生を楽しみたいと決意したわけです。地元を一旦経験したからこそ、深く実感できました。環境が変われば、人は変わります。実体験でそれを理解しているため、行動せずにはいられませんでした。

・3社目:ある意味、大企業の総務

出直しの東京生活。東京だからこその企業を選びたいと思いました。「それってどういうこと?」と思いますよね。実際、漠然としています。「大きな規模の会社がいいな、地元にはないから」という理由です。今だからこそ思うのは、潜在的に安定した環境を求めていたのかもしれません。

結果、1000名以上が働いている大型の総合病院で、総務課として勤務しました。それなりに規模感もあり、自分経歴の中では難易度の高い転職でした。仕事内容は、労務や給与管理など。一定の責任感もあり、まるで大企業の一員かのような感覚で働いていました。これだけで、私の中では優越感がありました。基本、楽しかったですね。

・3社目:辞めた理由

楽しかったのに、辞めました。理由は、医療事務へ部署移動が決まったからです。私は医療事務には興味が持てませんでした。かつては接客をしていた身ですが、医療事務はまた違ってきます。とても気を遣う仕事です。実際、少しだけ医療事務をしましたがミスマッチを強く感じました。適応障害になりました。それを機に辞めたのです。

27歳まで、中身がカスカスな自分

ここまで述べてきて、私には軸がないことがわかるかと思います。年齢でいえば、27歳くらいだったかなと。「なんか、根幹が掴めないなぁ」と感じた人もいらっしゃるでしょう。それもそのはずです。仕事を選んだ理由・辞めた理由、いずれも感覚的でしたから。しいて選ぶ基準といえば、条件です。勤務場所、仕事内容など。

業種も業界もバラバラ

確固たる信念がありませんでした。やりたい仕事はありませんでした。だから、業種も業界もバラバラなのです。正直、自分が一番自分のことをわかっていませんでした。とはいえ、仕事を選ぶからには、自分の意思が必要です。ここも私は見せかけだけで、根幹は「私はどうせこのレベルだから」と、自分でもいけそうな条件で選んでいました。本当に、失礼な話ですよね。また、自分自身にも失礼というか、制限をかけていました。

自分の能力を発揮する

もう、条件で生きることは辞めようとニートの私は決意します。人生が上手くいかないからです。では、条件ではなく何を大切に仕事を選んでいくのか? ここで決断します。筆ペンと長い札を用意して、私は抱負を書きました。「自分の能力を発揮する」と。漠然としていますが、当時の私には革命的でした。自分を活かすことなんて、考えてもなかったからです。

・4社目:人生の転機、憧れの出版社へ

私はなんと、出版社に入ります。「どうやって出版社に入れるの?」とよく聞かれますが、正直いいますと運がよかったとしか言いようがありません。しかし、そこには自分から行動したからこそのストーリーがあります。私が毎月購入していた雑誌に、編集者募集(経験者のみ)の文字を見つけます。私はなぜか、応募をするのです。経験者ではない上、そもそも編集者の仕事もまともにわかっていないのにも関わらず・・・。しかし、しかしです。なんと書類が通ったのでした。

一応、履歴書・職務経歴書をみれば、編集者は未経験であることはすぐにわかるかと思っていました。それなのにです。面接時、いきなり編集長が現れました。「あら?編集者経験ないのですね」と言われました。どうやら採用受付の手違いでこの場がセッティングされたようでした。少しお話して、「手違いでした」と面接は終わりました。しかし、数分後に電話がきて、「編集職ではないけれど、やってほしいことがあるのですが、もう一度来れますか?」とご連絡をいただきました。結果、私は出版社に入れたのです。

・4社目:辞めた理由

チャンスを掴んだ会社なのに、私は辞めてしまいます。大前提、編集部が大好きでした。しかし、社長がパワハラ気質なため、私はこの人の元では働けないと判断しました。「おまえ」と日常的に言われたり、杖を振りかざしてキレてきたりなど、もはや恐怖を感じたからです。

私の担当の仕事が、社長と直接やり取りも多々あり、接点が多ければ多いほどメンタルが削られていきました。編集長には大変お世話になりましたが、自分の心を守ることを優先しました。もう適応障害にはなりたくなかったからです。

今はライターとして、羽を伸ばしている

3ヶ月くらいニートをしたのち、フリーランスのライターになります。ここでも急展開ですよね。「なぜ、フリーランス?」「なぜ、ライター?」と。結論をいいますと、「いいな」と思った会社があり、そこだけをピンポイントに自分から連絡し、面接までいって、契約を結べたわけです。その会社は特殊で、社内の6割はフリーランスなのです。それぞれが自分の仕事や会社を持っていたりと、自立した集団でした。私はそこにポンと飛び込んだという形です。

ちなみにライターですが、以前の出版社の時、毎月メルマガを書いたり、セミナーを企画したりなど、自然とライティング技術は習得していました。あとは、元から好きで得意でした。そういえば、小・中・高校生いずれも作文で受賞経験があります。毎日新聞社で佳作など。そういうこともあってから、ライターというポジションはマッチしていました。

まとめると、自分探しが長かった

新卒時、22歳です。そこから現在の31歳まで、約9年の歳月。私はこの間に5回の転職と、地元と東京を行き来するUターンならぬ、Iターンなど、あらゆる意味で転々としてきました。この動きの目的は、自分探しです。「いや、9年は長すぎやろ」と思った方はいますか? 実際、人に言われたことがあります。私は長くないですね。むしろ、安いものです。

9年間、諦めずに自分の価値観を追求してきたのですから。その結果、見つけたのはライターという仕事です。ライティングという技術も習得しました。何でも書けると自負しています。「書けない」とは絶対に言いません。私がこのライターを見つけるまでの長い工程があったからこそ、踏ん張れます。かつては、職歴コンプレックスでしたが、それすらも私の糧なのです。右葉曲折がなければ、今の私はありません。

綺麗な人生って、何ですか?

自分の人生、特に新卒以降のことを考えれば、「あの時ああしていれば」と思うことは時々あります。「一回、栄養士やってみてもよかったんじゃない?」「就職選びが下手すぎる、もっと情報を集めるべきだった」「一つの会社を長く続けてみてもよかったのでは」など。しかし、当時の私は私なりのベストな答えを出したわけです。もっと慎重に、もっと長く、など思う人もいるでしょう。それよりも見切り発車なのが私なのです。ただ、それだけ。

不器用な生き方かもしれませんが、綺麗な生き方ではないかもしれませんが、終わりよければすべて良しだと思っています。自分が良しだと思えるかという意味です。かつての私は、自己肯定感なんて無に等しかったです。しかし、今の私は自信があります。やっと見つけたマッチした仕事であるライター。さらに、そのライターを通して得られた実績が、私を強くしてくれました。この実績については、別記事で語っております。

ところで、転職するの?

冒頭に私は述べていたかと思います。転職のために、自分を棚卸しすると。棚卸しをしてみると、「本当に転職したいのか?」と気づくわけです。現状に満足をしているのですから。しかし、ここで感覚的に思っていては、なんだかんだで過去と同じパターンを繰り返します。明確にする必要があります。私が就職したい理由は、「経済的な安定のため」に限ります。

フリーランスは、基本的に自分の裁量次第です。今はよくても、5年後10年後はどうなのか?といった話です。そう考えた時、私は「腰を長く据えたい」と思ったのです。そのため、かつての私にない挑戦というか、覚悟も必要です。長期的に働くことを前提とした就職。きっと、ここからが私の正念場なのだと思います。結論、私は転職をしたいと思います。もう大丈夫。新しい人生を歩んでいくため、決断します。


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