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良いデザイン・売れるブランドとは?水野学デザインの定義「見え方のコントロール」を、阪急を実例に見ていこう

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さて、今回はブランディングデザインがテーマです。

クリエイティブデザイナーである水野学の「売る」から「売れる」へ。水野学のブランディングデザイン講義を読んで、

デザインとは何なのか?ブランディングを任されたデザイナーが、売れるブランドを作り上げるには、どんなデザインを心掛けているのか?について学びました。

水野学が語るデザインとは?"阪急ブランド"を実例に、当てはめてみました。

もくじ

1. 水野学が語るブランディングデザインとは?
2. 「見え方のコントロール」がされている"阪急ブランド"の実例
3. 「裏側のデザイン」の重要性

1.水野学が語るブランディングデザインとは?

くまモンのデザイナーであるこの本の著者、水野学は、「中川政七商店」や「相模鉄道」などのブランディングにも携わる。企業やサービスのブランディングにおいて、良いデザインをすることは勿論必要不可欠ですよね。

では、良いデザインとはなんなのだろうか。

水野学は、「デザインとは見え方のコントロールである。」と表現する。

「あっと驚くようなデザインをすることが良いデザインではない。」なるほどなと筆者が感じた水野学の言葉です。ブランディングにおいて重要なのが、「世界観を作る」こと。例えばApple。アップルストアの店舗、iphoneの端末、梱包、CM。全て見え方がコントロールされ、appleの世界観が統一されています。水野学は、appleこそすべてがかっこいいと思える、ブランディングの象徴という。

2. 「見え方のコントロール」がされている"阪急ブランド"の実例

では、見え方がコントロールされているブランドってどんなものだろうか?水野学はappleを例に挙げたが、国内ブランドで探してみた結果、筆者は「阪急」が当てはまるのではないかと考える。

京阪神に路線を伸ばす大手私鉄である阪急電鉄。阪急といえば上品で高級なイメージのある関西屈指の名門ブランド

すべての車両がマルーン色(茶色でもなくえんじ色でもない。紫色ではない!)は阪急の上品なイメージを象徴する色となっている。

「上品で高級」。鉄道会社である阪急は車体の色だけでブランド力を生み出していない。至るところに「見え方のコントロール」がされている。

座席

ゴールデンオリーブと呼ばれる緑色の座席は、アンゴラヤギの毛織物を使っているという、ちょっとわかりにくいですが、座りごごちも肌触りも最高。上質な毛並みから、関西人なら椅子で絵を描いたあるあるは分かるでしょ!

百貨店

高級デパートの象徴、阪急百貨店。銀座にもデパート進出する。

うめだ阪急本店のコンコース。"洗練された街"といった印象。

阪急不動産のマンションブランド geo(ジオ)

「ジオタワー」=高級タワーマンション。その価格帯は阪急のプライドをも感じる。

どのセグメントを見ても"阪急ブランド"を誇示し、上品さと高級感を演出している。これこそが「見え方のコントロール」。

3. 「裏側のデザイン」の重要性

水野学は、商品のブランディングデザインにおいて、ダンボール箱や社員の身だしなみ、社長のネクタイまで気にかけるという。

店舗や商品といった表面だけではなく、レジ裏からチラッと見える在庫品の箱や、勤務後に店舗から退出するスタッフの身だしなみこそが、お客さんのロイヤリティを醸成するデザインなのです。

これが「裏側のデザイン」。

良いデザイン・売れるブランドとは、普段見えない裏の部分までこだわり、統一された世界観を作ることが重要なのだと学びました。

みなさんも街を歩くときに感じてみてください。ブランディングに成功している企業やサービスの裏側の部分を。

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