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アトリエ系ベーカリー


ぼくたちのパン屋さんはスタッフが全部で15人くらいいるのですがそのほとんどはダブルワークの人たちです。

製薬会社だったり弁護士事務所だったりもんじゃ焼き屋さんだったり輸入商社だったりカフェだったり。

学生のアルバイトもいます。

日本女子大学家政学部住居学科の女の子とか早稲田大学商学部や国際教養学部の女の子とか。

もちろんネイバーフッドな主婦の人達もいます。

それからパン屋さんで修行して独立開業を目指している人もいます。
そういう人は僕たちみたいなこんな小さな住宅街のお店がなぜ成り立つのか経営やオペレーションについて学びたいと言って働いてくれています。

住宅地の裏通りの僅か7坪の店。

彼ら彼女らは日々の営業の最中のほんの少しの空き時間を使って新しいパンや焼き菓子の開発や試作を勝手にどんどんやってくれます。
それらは研ぎ澄まされてお店に商品として並びます。

すでにある材料で開発する人もいれば高級な食材を使ってコンセプトカーばりのイケイケモデルなパンを開発する人もいます。
もちろん量産してお客様に販売し買っていただかなければならないので、そこへの落とし込みは店長の仕事です。

さながら車の新車開発や建築設計事務所のVE(バリューエンジニアリング)みたいです。

お客様が召し上がったときのクオリティは落とさないようにしながら買っていただきやすいお値段にするためのコストコントロールはシビアに。

今の神田川ベーカリーって、神田川ベーカリー研究所みたいな感じだなと思います。

学生の時の建築の大学の研究室。もしくはアトリエ事務所。

みんなでワイワイと新しいことにチャレンジして作り出したクリエイションは世に送り出してお客様の評価をいただく。
自動車メーカーのホンダとみかんぐみを足して2で割ったみたいな?(違うか笑)

創造と生産のアトリエ系ベーカリー
A.C.P.B.

小さなお店がこのエリアにインパクトを与え地域を変える。
相当面白いです。

どうしてみんなパン屋さんやらないんだろう。笑

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