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身体の余分な力を抜く

尺八でも、合気道でも指摘されるのは

・肩が上がっている(肩に力が入っている)
・余分な力が入っている(指とか肘とか)
・力んでいる(息が浅い、または無理矢理絞り出すように腹式呼吸をしている)

よ〜するに、余計な力が入っているということ。
私が携わっているのが、たまたま尺八と合気道というもろ「和」のものなので、「洋」の場合にも通づるかはわかりないけれど、少なくとも「和」の身体運用においては余計な力を抜くということが成果を左右するということははっきりしている。

例えば、尺八でロングトーン(長く伸ばす)音を出すときは、頭で考えると息を思いっきり吸って一生懸命吐く、その繰り返しでできるようになっていくと思うでしょ?これが、違うんだ

肺活量はいらないとは言わないけど、特別なレベルのものはいらない(らしい)。重要なのは、胸で止めないこと、力まないこと。意識で一生懸命吐こうとすればするほど、息は浅くなるか、大量に吐いてしまい続かない。その時に共通しているのが、力み、息が胸で止まっているような状態になり、上半身で無理矢理なんとかしようとしていること。

人間は力めば力むほど(意識で頑張ろうとすればするほど)、精密な動きができなくなる。そして、大きな効果を産むために必要な所作は精密な動きを要求することが多い。なぜなら、大きな効果は小さな効果の積み重ねで生じるから。小さな効果を生み出す精密な動きができない場合、大きな効果はいきおい力づくとならざるを得ず、武道で言えば相手の抵抗を引き出す結果になってしまう。

武道だけでなく、楽器をやっていてよかったなと思うことは、武道では力づくでなんとか結果を出してしまうことができる場合がたまにあるけれど、楽器はそれでは充実した音が出ないというわかりやすい症状として出るところだ。

力を捨てる。余分な力を抜く。文章で書くと簡単なこのことが、なんと難しいことか。力を抜くって練習しないとできないんですよ、人間って。

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