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「専門」で家族の会話量を増やすアイデア

今回は、家族のコミュニケーションを増やすアイデアを1つ考えたので紹介します。
 

家族内が平穏であれば良いのですが、平穏すぎるためか、会話量が少なくなることもあります。
言葉でのコミュニケーションにより、お互いの考えや思いを知り、良好な関係を築くことができます。
 
家族内の会話量を増やすための秘訣は、それぞれが個として存在する家族成員の一人だと意識することにあると思います。
 
ちょっと変わった発想ですが、私のアイデアを1つお話します。



少し遠回りして説明しますね。
 
人は、何かの分野で優れている、得意であると思いたい欲求を持っています。
 
専門家エキスパートという表現は大げさかもしれませんが、自分の得意分野を持ちたい。
この分野は自分が詳しい、譲れない、自分に任せてほしい。
 
それによって、自尊心を得られるのでしょうね。
 
その分野の知識を「教えてもらいたい」という姿勢で人と接すると、快く話してくださいます。
この姿勢で聞き続けると、話し手は止めどなく話してくださいます。
 
「聞き上手」な人がよく行っている話の聞き方の心得です。
 
このときの注意点は、多少自分にもその分野の知識があっても、その知識を披露しないことです。
話をさえぎって自分の話をして自尊心を満たしたくなりますが、それはNG。
相手の話す機会を奪ってしまいます。
 
相手の専門性に踏み入らずに守って、聞くことに徹することが大切です。
 
 
仕事の場面でもよくこのことを実感します。
 
私のような仕事、対人援助職では「多職種連携」をよく行います。
医師、看護師、保健師、福祉職、心理職などの各専門領域のスタッフが連携して対象者支援を行うものです。
1つの組織内の連携の場合もあれば、他の機関との連携の場合もあります。
 
この際にも上記のようにそれぞれの専門性に口を出さずに尊重して接することで、各専門家が積極的に役割を担いますし、チームの関係性も良くなります。
 
 
普通の会社員の仕事でも当てはまると思います。
 
社内のそれぞれの部門の専門性を尊重してチームで仕事をしますし、社外の人と仕事をするときにも相手方の専門性を尊重すると良好な関係を築けますよね。
 
 
ここで本題に入りますが、お互いの専門性を尊重して良好なコミュニケーションをとる、このことを家族内でも適応できると思うのです。
 
それぞれの家族成員には、専門分野とは言わないまでも得意分野が必ずありますよね。
お互いにそれを尊重し合うのです。
 
DIYのことなら得意な父親にお願いすると積極的にやってくれる、語ってくれる。
料理が得意な母親なら、作った料理についていろいろ聞かれると、うれしいでしょう。
子どもにも得意なことはたくさんあります。
PCやスマホの操作を聞けば、代わりにしてくれますし、ゲームの話なら得意そうにするかもしれません。
 
得意分野なら趣味でも何でもかまいません。
必ず何かあるはずなので、それを見つけましょう。
 
家族成員それぞれを何かの「専門家」と見なすと、役割と自尊心を持つことができ、会話量も増えると思うのです。
 
 
 
今回は、家族の会話量を増やすために家族成員を「専門家」と見なしてみる、という1アイデアを紹介しました。


最後までお読みいただきありがとうございました。


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小林いさむ|公認心理師

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