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意思決定を減らすと脳は疲れにくくなる

今回は、「ウィルパワー」についてです。
 

Will Power(意志力)は、考える力のようなもの。
思考力、判断力、集中力など頭を使う際の力です。
 
「頭が疲れて思考力が低下している」
「頭が冴えてパフォーマンスが高い」
 
などと言うときは、このウィルパワーが関係しています。
 
ウィルパワーがあるほど良い仕事ができます。
そのため、なるべくこの力を無駄に消費せずに使うべきところで使いたいですよね。
 
ウィルパワーの性質の説明や私が無駄に消費しないためにやっていることを紹介します。



ウィルパワーはどこから湧いてくるのか。
 
ずばり、前頭葉です。
前頭葉は思考や感情といった人間らしい高等な機能をつかさどる場所。
 
ウィルパワーをわかりやすく言うと、前頭葉の体力のようなもの。
体力があるうちは思考力があり、体力がなくなると思考力はなくなります。
 
 
ウィルパワーはどのようにして消費されるのか。
 
選択や決断などの「意思決定」です。
行動することで脳は疲れるのではなく、選択や決断によって疲れるのです。
 
私たちは毎日小さな意思決定をしながら少しずつウィルパワーを消費しています。
 
 
そして、ウィルパワーには無視できない性質があります。
 
それは、1日に使える総量に限りがあるということ。
使ったら、なくなってしまうのです。
 
「頭を使ったから少し休むか」
少し休んだくらいでは回復しないのです。
 
 
ウィルパワーは睡眠によって回復します。
(運動でも少し回復すると言われています)
 
そして睡眠から目覚めて、時間が経つにつれて消費されていくのです。
 
 
アドルフ・ヒトラーが大衆に演説をするのはいつも夕刻であったそうです。
思考力が低下したこの時間帯に演説することで、自分の考えが正しいと大衆に思わせていたのです。
 
 
ウィルパワーの性質をご理解いただけたでしょうか。
 
続いてこの力を無駄に消費せずに大事なことに使うために私がやっていることを紹介します。
 
 
① 1日の作業の順序を考える
 
脳のパフォーマンスが良い時間帯に思考力が必要な仕事をします。
 
午前中にクリエイティブな作業。
(文章を書いたり、講演資料を作ったり)
 
午後や夕方は人と会う仕事、単純作業など。
 
 
② 型を決める
 
日常の判断や決断をなるべく減らすよう努めます。
あれこれ考えなくても行動できるようにするのです。
 
自転車の運転が良い例です。
慣れてしまえば、ペダルをこぎハンドルをきる操作にいちいち脳が疲れることはありませんよね。
 
Apple創業者のスティーブ・ジョブズやFacebook創業者のマーク・ザッカ―バークは人前でいつも同じ服を着ていたことで有名です。
 
服を選ぶという意思決定を減らすためです。
 
私も同じ型のシャツとパンツ(色違い)をいつも着用して仕事に行きます。
相談を一日立て続けにするときは、相談の流れの型を決めています。
 
 
③ 気がかりなことを書き出す
 
気がかりなことが頭に残っているともやもやします。
これはワーキングメモリーが使われて、ウィルパワーを消費し続けている状態。
 
気がかりなことは何か、何をすればよいのかを書き出しアウトプットすることで脳の負担は軽くなるのです。
 
今は決断できないこともあると思います。
その場合は、「いつ決断するか」を決めて一旦その時まで忘れてしまいます。
 
 
このほかにもウィルパワーを効率よく使う方法はありますが、私が実際に行なっていることを紹介しました。
 
 
 
今回は、意思決定を減らすと脳は疲れにくくなりますよ、ということでウィルパワーについて、そしてそれを無駄遣いしない方法を紹介しました。
 
 
最後までお読みいただきありがとうございました。
 
 
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小林いさむ|公認心理師

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