信頼関係を築くには「安心感」と「自尊心」を相手に与える
私は心理相談の仕事をしていますが、相談で大事なのは相談者との信頼関係を築くことです。
これが欠けていると、心を開いて相談できないためです。
長年仕事をしていると、信頼関係を築くという経験が蓄積されていきます。
私の中で人との信頼関係を築くためには、2つのことを相手に与えることができるかどうかだと確信を持って言えます。
その2つとは、「安心感」と「自尊心」です。
「この人と関わっていると、『安心感』を得られる、『自尊心』を感じられる」、と思えるとその人に心を開いて信頼することができるのです。
これが良い対人関係のために重要なことだと思います。
過去の記事の中では、この2つを相手に与えるための具体的な方法について書いたものが多いと思います。
(関係ないテーマも多いですけど)
今回は「安心感」と「自尊心」が信頼関係に重要である理由を改めて書きたいと思います。
「安心感」について。
「安全感」と言葉を置き換えて考えるとわかりやすくなります。
人間というのは安全を脅かされることに対する警戒がプログラムされています。
原始の大昔の頃は、現代と違って身の危険にあふれていました。
猛獣からの脅威や部族間の争いなど、危険が常に存在しました。
ですので、身を守るために安全が脅かされることに対して敏感に反応するように発達してきました。
そして、現代でも私たちはその機能を持っています。
対人コミュニケーション上でも安全が脅かされると感じ取られると、心が防衛に入ってしまうのです。
そこで「この人と話していても自分の安全感を脅かされることはない」と安心することができると良いのです。
それが信頼関係を築くために「安心感」が重要な理由です。
続いて「自尊心」について。
人間の尊厳にかかわる重大な要素です。
すべての人の心の中には、「自分を大切に扱ってほしい」という強い願望があります。
ですので、自尊心を傷つけられるのを恐れますし、自尊心を満たしてくれる相手に心を開くのです。
このことが信頼関係を築くために「自尊心」が重要な理由です。
人と関わるうえでこの2つを相手に与えることができれば、良い関係が築けます。
そのための方法は、過去の記事に書いてきましたし、今後もテーマにしたいと思います。
これからもよろしくお願いいたします。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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小林いさむ|公認心理師
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