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中華の日々⑥ 昴と私

谷村新司先生が逝去された。74歳だった。
谷村新司先生について知っていたことは、歌手であるということ、それに見るだけでも優しいお人柄であることが知れるということぐらいだった。実はちゃんと聴いたことがなく、訃報を機に私は「昴」を中国のビリビリ動画で初めて視聴した。

(ああ、本当の歌手だ)
と思った。なにもかもが突き刺さって、打ち震えるほど感動して、もう泣いてしまって泣いてしまった。
気に入った曲に出会うとパラノイア的に聴き込む私は、ビリビリ動画で狂気のごとく谷村新司先生の、主に2010~2017年に歌われた昴を漁り倒した(他の曲も聴いたが)。そして熱烈に感動と感涙をした後で、私は猛烈に歌いたくなり、またどうしようもなくギターが弾きたくなった。

歌はともかくなぜギターなのか。我ながらわけがわからないが、そう感じたのだから仕方ない。ギターを買おう、外でギターを弾いて歌おう、そう思った。

アステラス社員の事件ではないが、取るに足らない私でも本当にそのうち捕まるかもしれない。さらに、ジョン・レノンの「イマジン」でも弾いて捕まるのならまだしも、コードもろくに知らない私は自分のギターしか弾けないので、拘束されれば理由が皆目わけのわからないものになることだろう。しかし、おそらくは治安妨害罪といったところにされるのではないかと予想する、その場合の名目は。

それ以前に、そもそも捕まりたくなどないのだが、それにしてもギターを弾いて歌わないわけにはいかなくなった。とりあえず谷村新司先生のおかげではあるが、チンペーさんのせいではないことを断言しておく。

あー歌いたい。あーギター弾きたい。


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