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幸せはお月様のようなもの

なんてファンシーなタイトルなんだろうか。
自分で書いていて笑ってしまったが、内容はそんなことないです。

さっき、はあちゅう氏の半径5メートルの野望を読み終わった。
はあちゅうがあとがきで読み終わったら元を取るために何かしてくださいといってくれたので、早速noteで思ったことを書いてみる。

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何回か他のnoteにも書いているけど、私はいま、ベトナムで働いている。

いつからかわからないけど、私はずっと海外での生活に憧れていた。
なんで憧れていたかというと、父親が映画は洋画派の音楽は洋楽派だったのでなんとなくあの欧米の雰囲気に憧れをいだくようになっていたような、そんな小さなことがきっかけだと思う。
唯一5年続いた習い事は英会話だったし、留学に行きたいというのも漠然とずっと考えていて、大学生の頃に短期ではあるけどアメリカで語学留学をした。
就職活動をするときも「海外に行くチャンスがある業界」で絞って探していた。
結局、新卒で入社した会社はなんとなく海外と関わることがあっても実際に駐在するチャンスがあるのは中堅クラスのほんの一握りの人だということがわかり、そんな状態がどうしても我慢できず結局転職して今に至る。

いってみれば私は「夢を叶えた」状況にいるはずだけど、私は全然現状に満足できていない。海外に行けさえすれば、満足して満ち足りた生活ができると思っていたけど、全然そんなことはなくて、次から次へともっとこうしたい。こんな仕事がしたい。こんな環境で過ごしたい。とモリモリ欲がでてきている。なんて強欲なのか、と、自分で呆れたりもする。

欲だけじゃなくて、辛いことも大変なこともたくさんおこるし、むしろ仕事なんて楽しい要素はほとんどない。なんでこんなことしてるんだろろう、と思うこともたくさんあるし、日本が恋しくてたまらなくなったりもする。

夢は叶ったけど、それがイコール100%の幸せをキープすることはできないということを、私は知った。海外移住とか海外就職だけじゃなくて、何か夢を持っていて、それに向かって努力して、やっと達成できたとしても、その後にも現実はずっと続いていて、そこまで大きく自分がかわることはない。

「半径5メートルの野望」でもこんなことが書いてあってすごく共感した。はあちゅう氏がこれまでずっと夢だった本を出すということを叶えたときの話だ。

"それまでにずっと持っていた劣等感や毎日への物足りなさは埋まらず、「夢さえ叶えば、人生は180度変わって、今ある悩みはすべて解決される」という思い込みが打ち消されました。目の前の事実は変わっても、考え方のクセや心の持ちようは、本が出る前と出た後でも全く変わらず、心の満足度は自分で意識して変えない限り、変わらないのだということに気づきました。"

ほんとにその通りだな、と思ったのと、
私の場合、考え方のクセが「満足できないことを周りの人や環境のせいにしていること」だと、25年間生きてきてようやく知ることができた。
だから今、英語を使って生活・仕事がしたいから「やっぱりベトナムじゃなくて英語圏で働きたい。」とは思っているのは確かなんだけど、もしそれが叶って英語圏で働けば100%幸せになれる、なんてことはまったく思ってはいない。

もちろん生活の中で「今海外で生活していて、ものすごく幸せだ!!!!」とだけ感じる瞬間もあるけど、そんなのは本当に一瞬だ。(私の幸せを感じる瞬間って、美味しい安いローカル飯を見つけたり、わりといい写真が撮れたりした時なんだから本当に本当に一瞬。)
仕事がいい感じで進んでいたり、生活の中で日本じゃできないようなことをできてるなぁと実感できたり、仲良くしたいと思えるような面白い子と出会えたり、すごくいい流れのときもあれば、
仕事でめちゃめちゃに怒られて自分のできなさに落ち込んだり、生理前で鬱になったり、日本じゃ起きないような小さなことに無性にむかついたり。
海外だから感じられるいいことも悪いこともあるけど、そもそも私という人間が感じるいいことと悪いことはどこで生活してても変わらないわけだ。

はあちゅうは「100%満ち足りた、まん丸いお月様みたいな幸せなんてない」といってるけど、私は幸せはお月様みたいなものだなぁと感じてる。

お月様はずっとまん丸なわけじゃなくて満ち欠けがある。実はその満ち欠けも光の当たり方次第だったりして、幸せもそんなものかなぁ。と思う。
ある時にはすごくたくさんあるようにみえるし、あるときには全然みえなくなってしまう。ほんとは変わらずそこにあるのに、自分のひかりの当て方だけで全然見え方が変わってくる。

「私全然幸せじゃない!辛い!もう無理!」となった時には、お月様とはあちゅうのことを思い出してみよう。

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