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【エッセイ】美しく朽ちたい

私は、朽ちたものを、美しいと思います。

「美しい」の定義は広いです。
*本文の「美しい」は、完全なる個人の美意識です。

私は

見目麗しい姿も
朽ちかけた姿も
朽ちた残骸まで

時間の経過を感じさせる物質の美といいましょうか。

生まれてから、命つきるまでの時間そのものが
美しいと感じるのです。

物質の朽ち方はそれぞれ個性があって面白いと思います。
角度によって、かっこいい、きれい、すてき、むざん、ぼろぼろ、こわい、色々な表現が浮かんでくると思いますが、私はつい癖で「美しい角度」を探してしまい、結果「美しい」と表現することが多いです。

そして、「朽ちる」と「美しい」が次第に脳内でくっついて
「美しく朽ちたい」と、まるで憧れのような言葉が生まれました。

人間は「朽ちる」というよりは「老いる」の方が正しいかもしれませんが、
自分がみんなにとって「建物」的な存在でありたいと思うからでしょうか。建物になりたいわけではないのですが、「的な」存在感が自分の理想だからなのかもしれません。

ありのままにたたずんで 美しく朽ちたいと思うのです。

最後に、好きなことばをひとつ

枯れきるためにこそ よろこんで咲いたのだもの

作者不詳

ここまで読んでいただき、誠にありがとうございました。
素敵な今日を。


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