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<メディアとしての紙>から<デジタル化するメディア>へ

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ディスレクシアが明らかにした「脳が本を読む」メカニズム

ディスレクシアが明らかにした「脳が本を読む」メカニズム

読む、書く行為のデジタル化、したがって液晶画面化が進行している。この変化は果たして、人間の脳の発達や働きにどのような変化を生むのか? 『デジタルで読む脳 X 紙の本で読む脳』はそうした疑問に答えようとする啓発の書。同時に、デジタル時代に「深い読み」が絶滅危惧種にならなくするにはどうしたよいのか、考え抜いた警世の書。

■ディスレクシア著者メアリアン・ウルフは認知神経科学、発達心理学の専門家。とりわ

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興味ECの道具立てを急げ!日本の出版業界

興味ECの道具立てを急げ!日本の出版業界

「興味EC」とは、
購入のために検索するのではなく、コンテンツを視聴して興味を持ち、
それが購入につながるEC手法

■興味ECにTikTok中国の出版市場はその8割がネット経由、ECでの売上です。そのため「棚の力」が役割を発揮する余地が小さく、ネットでの評判が売上の趨勢を決めます。結果、点数ベース・売上上位1%の書籍が、金額ベース・全体売上の60%を稼ぐベストセラー指向の強い市場特性となっていま

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データを自前で持つことが重要

◎出版のデジタル・トランスフォーメーション(DX)の大前提は版元自身がデータを保有していること、です。

ただし発注先の印刷会社との関係や、DXへの経営者の意識のレベルで、印刷用PDFを保持している出版社と、インデザイン・データを保有している出版社とがあり、体制にはまだまだ差があります。

ちなみに欧米の専門書出版社ではもともと(つまりDXより前から)DTP工程を自社で行うことがむしろ当たり前だっ

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●たとえあまり売れなくても、価値のある本を作る

日本で電子書籍と言えばコミック「たとえあまり売れなくても、価値のある本を作る。そのために先ず、他の本で十分な売上を作ること。」

これは韓国出版業界で5本の指に入る図書出版「キョル」の代表、キム・ジェミンの言葉。

https://i2.wp.com/karasuji.com/wp-content/uploads/2019/01/rom005.jpg

といっても劇中挿話。出版社を舞台に、本を作る

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ケヴィン・ケリーが語る「本と読書と出版」 その3

■本は固定化されていたからこそ流動化のための工夫を発達させた、先駆的存在
マッシュアップの手法は実際のところ、文章のリテラシーからきている。(中略)
ジョージ・ルーカスの作品『スターウォーズ』は、それまでの映画撮影術というより、本や絵画に近い手法を取り込んでいる。(第8章 Remixing )

1.リミクッス

インターネットは世界最大のコピーマシンだ。(ケヴィン・ケリーが語る「本と読書と出版」

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ケヴィン・ケリーが語る「本と読書と出版」 その2

■クローズとオープンのバランス
インターネットは世界最大のコピーマシンだ。デジタル経済はこうした自由に流れるコピーの川の上を動いている。(第3章 Flowing )

著作権は無法なコピーを許さない、私的な範囲でのコピーとその活用がある条件内で許されるだけだ。つまり著作権は有料世界を守る防御壁なのだ。出版者側はDRM技術で「クローズ」にすることで、電子書籍にも紙の本と同じ状態を保持しようとしている

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ケヴィン・ケリーが語る「本と読書と出版」 その1


■取次の危機
JEPA(日本電子出版協会)のビジネス委員会が6月22日「茶話会」を開催する。この先10年の出版を語りあう「茶話会」のテーマは「読み放題モデルってどうなのよ」、であった。これを受けて4回に分け、議論の準備も兼ね手元メモを書き留めたが、その中で何回か、ケヴィン・ケリーの『<インターネットの次>に来るもの(翻訳:服部 桂)』を参照した。

そこで次に、『<インターネットの次>に来るもの

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●「映像や音声がないというのは、本の機能であり、欠陥ではない」

●「映像や音声がないというのは、本の機能であり、欠陥ではない」 | ちえのたね|詩想舎 http://society-zero.com/chienotane/archives/5268

(※URLをクリックすると画像が見れて楽しいですよ)

●本はまだ死んでいない―、ウェブメディアが出版業をはじめた理由 http://jp.techcrunch.com/2017/04/13/20170410bo

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本と読者の出会いのための工夫とそのコスト

本と読者の出会いのための工夫とそのコスト | ちえのたね|詩想舎 http://society-zero.com/chienotane/archives/5206

(※URLをクリックすると画像が見れて楽しいですよ)

●文庫化まで待てない!電子書籍の新レーベル「角川ebook」「角川ebooknf」2017年4月5日創刊!https://prtimes.jp/main/html/rd/p/00

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A:<メディアとしての紙>から<デジタル化するメディア>へ【2014年9月から10月刊行分より(6)】

※電子書籍『情報note|知のパラダイムシフト』 [Kindle版] の内容をカテゴリー単位に編成しなおし、日次で配信・公開していきます。お楽しみください。

●出版社生き残りの道は 多メディア展開、コスト削減進む http://digital.asahi.com/articles/ASGBL5J5GGBLUCLV006.html
http://www.asahicom.jp/articles/

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A:<メディアとしての紙>から<デジタル化するメディア>へ【2014年9月から10月刊行分より(4)】

※電子書籍『情報note|知のパラダイムシフト』 [Kindle版] の内容をカテゴリー単位に編成しなおし、日次で配信・公開していきます。お楽しみください。

●紙と電子どちらもOK XML汎用テキストデータ作成ソフト、NECと講談社が共同開発 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1409/24/news161.html/
紙と電子を自在に作れる。そのた

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A:<メディアとしての紙>から<デジタル化するメディア>へ【2014年9月から10月刊行分より(5)】

※電子書籍『情報note|知のパラダイムシフト』 [Kindle版] の内容をカテゴリー単位に編成しなおし、日次で配信・公開していきます。お楽しみください。

●電子辞書ビジネスからの撤退について | セイコーインスツル株式会社 http://www.sii.co.jp/jp/news/2014/10/07/11409/
http://articleimage.nicoblomaga.jp/im

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A:<メディアとしての紙>から<デジタル化するメディア>へ【2014年9月から10月刊行分より(3)】

※電子書籍『情報note|知のパラダイムシフト』 [Kindle版] の内容をカテゴリー単位に編成しなおし、日次で配信・公開していきます。お楽しみください。

●PCやMacでKindleが読める『Kindle Cloud Reader』をさっそく使ってみた http://weekly.ascii.jp/elem/000/000/259/259193/
http://g-ecx.images-a

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A:<メディアとしての紙>から<デジタル化するメディア>へ【2014年9月から10月刊行分より(2)】

※電子書籍『情報note|知のパラダイムシフト』 [Kindle版] の内容をカテゴリー単位に編成しなおし、日次で配信・公開していきます。お楽しみください。

●「出版不況」は本当か?--書籍まわりのニュースは嘘が多すぎる http://japan.cnet.com/sp/t_hayashi/35053097/
http://japan.cnet.com/storage/2014/08/31/0

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