柴舟

心象スケッチ。独白です。 punkでtifosiなBuddhist✩

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最近の記事

蒼き炎

週末ごとの荒天。 彼岸の中日も過ぎたというのに冬に逆戻りのよう。 外出がままならないせいというわけでもないが 本の虫が再発して読書漬けの毎日。 ここも放置しがちで相変わらずアウトプット少なめの日々になりつつある。 貞任隠れ岩から帰ってきた後 取り憑かれたように読み始めたら次々と関連付いて、とうとうこんなところまで来てしまった。 私にとっては恐れ多くも大師匠の著書。 プレイボーイの人生相談のように今でも売れ続けている物とは違って、やはりマニアックなジャンルになるせいだ

    • 北天の魁

      今年の中尊寺金色堂建立900年を記念して 東京国立博物館にて特別展「中尊寺金色堂」が開催されている。 900年という節目の年をこの地で迎えられるという事は、なかなかに感慨深い思いがする。 この機会に奥州藤原氏の栄華の背景を学ぶことも良いかと思い立ち、本や資料の類を読み漁っている毎日。 まったく色気のないことこの上なく、一体私は何処へ趣かおうとしているのかw 阿弖流為も安倍氏も、近づこうとすればいつでも触れられるあまりに近い恵まれた地域に生まれ育ったせいで、ほとんど意識

      • Yukionna

        柳田國男の「遠野物語」に突然触れたくなったのは ある厳寒な冬の年の暮れのこと ________ 私は「雪女」になりたいと思った 吹雪の中から突如として現れ  純白の着物に翠色の髪 その妖艶な色香で出逢った者を魅了する 魅入られたら最期  身も心も凍えさせ命までをも奪う そんな女になりたいと思った お伽話の中の雪女は  凍える息を吹きかけその相手を眠らせて 命を奪う 実際は相手と交わった淫欲の極みに  文字通り昇天させ命を奪う 私は情欲の貪りでしかない行為の

        • 八幡さまへ

          正月飾りのどんと焼きをお願いしに八幡宮へ。 今年は雪もほとんどなく暖かな小正月だ。 近頃では正月飾りや鏡餅を供える家庭も 少なくなってきているらしいが 後世に伝える為にももっと歳時記などを楽しんでいけたらと思う。 八百万の神が存在するという温度感は 東北に暮らす者としては常日頃肌で感じている事。 見えないからといって存在がないわけではない。 続いてきたことには意味があるのだと言う。 もっと柔軟にこの国に育まれてきた風土を これから先も大切に暮らしていきたい。 私

          生死

          東日本大震災が起きてひと月後くらいに ブログに書いた記事です。 あの震災から今年で13年が経ちますが やはり思い出すのは辛いものがあります。 実際、今回の震災の報道を目にして 体調を崩された方も多いと聞いています。 傷は思った以上に深いものなのだと思います。 被災している方々は今なお大変お辛い思いをされて、暗闇の中に放り込まれたような日々を送られている事でしょう。 それでもこれから、たくさんの応援の手が差し伸べられていくことと思います。 どうか心折れずにいてほしいと願い

          門松は冥土の旅の一里塚

          門松は冥土の旅の一里塚 めでたくもあり めでたくもなし ご用心ご用心 一休禅師がシャレコウベをかざしながら そう声をあげ歩いたという言い伝えが 大好きである 全く何が起こるかいよいよわからない 物騒な世の中 正月だクリスマスだと浮かれていても 災難はいつ何時でも起きる めでたい日でもめでたくない日でも 大地震 津波 航空機事故 自身も身近に経験してきた惨事だからこそ 胸が掻き乱される 過去の教訓が生かされ 一日も早い平常の日々が戻りますように ________

          門松は冥土の旅の一里塚

          薔薇の功徳

          今年最期の薔薇。 深い深い赤。 角度によっては黒にさえ見える。 私はよく薔薇をもらう。 自分で買うことはほとんどないけれど 気がつくといつもそばには薔薇がある。 この薔薇も今朝 お向かいのお姉さまから頂いた。 薔薇が好きだと伝えたことがきっかけで 丹精込めて咲かせている花を今年 何度もプレゼントしてくださった。 とても幸せなことだと思う。 薔薇の似合う女性になりたいと 憧れた若い頃もあったけれど いまこうして年齢を重ねてからも 人との縁を繋いでくれている薔薇を

          薔薇の功徳

          フンドシひとつで大般涅槃経を語りたい

          観音さまに投げとばされた私の師には  これまた最強の師がいらっしゃった。 残念ながらその大師匠とはお逢いすることは叶わなかった私だけれど 娑婆の荒波にもまれ沈み込みそうになる時  決まって大師匠のあの笑顔を想う。 すると、なんだかお声が聞こえてくるような気がするから不思議だ。 「バカヤローどもだ。気にするな。オレがついてる!」と。 そんな大好きな大師匠の 秘書だった方の書いたエッセイを此処に ........ 何度読んでも、おかしくて吹き出してしまう。 こんなエピソ

          フンドシひとつで大般涅槃経を語りたい

          桜の間

          障子の張り替えをしていただいた。 ほんのりと桜の模様が優しげに匂う。 我が家の隣の庭には古い八重桜の木があって 春にはたわわな花を輝かせていた。 それがとても素敵だったので この家へ越してくることが私には嬉しかった。 仏間の壁側に面した場所にあったので この部屋は桜の間のように設えようと工夫を凝らした。 筬欄間の格式に相応しい本襖の襖紙は 桜の花弁が一面に散らされたものを誂えた。 今でもお気に入りの場所。 そんな桜の間だったけれど 数年前、害虫の被害に遭ってしまった

          粋と不粋

          禁煙してから10年ほど経つ 若かった頃は 女性向けのものが殆どなくて スリムタイプのものも少なかった そんな中で私のお気に入りは カルティエ slimのlong そしてその頃にしては珍しい  口紅がフィルターにつきにくい加工をした 女性向けのものだった 指先も口元も美しく魅せようとする拘りが 心を捉えて 暫くの間 partnerとなった 美しい煙草だった 百貨店でしか扱ってなかったのを  わざわざ買いに行っていたほど 好きだった 先日 今もまだあるかしらと調べて

          粋と不粋

          はらから

          海の蒼も空の青も 太古の昔から変わらないように見えて 時に大地を揺るがす衝動となり その形を刻々と変えている。 どれだけの人が 意識して暮らしているだろうか。 貴方は変わっただろうか。 私も変わったのだろうか。 あの思い出の場所は残っていますか? 追憶はいつでも哀しさを孕んでいて 戻れない現実が時に残酷でもあり 救いでもある。 だからこそ 生きることが愛しいのかもしれない。

          はらから

          ホットカルピスの思い出

          先日、知人からカルピスを頂いた。 甘い物は苦手なので義妹にでもあげようかな…等と思いながら、ひとまず仏前へ。 カルピスと言えば思い出す人がいる。 十代の頃可愛がってくれたお巡りさん。 駐在所に遊びに行くと、いつもカルピスをご馳走してくれた。 そのお巡りさんとはバイク仲間。 彼はBMWに乗ってた。 確か、警部補だったと思う。 「白バイに憧れて入ったけど、学歴が邪魔して幹部候補なんだ。 だから白バイ隊にはなれなかったんだよ」 悔しそうに言っていた。 「下心はないか

          ホットカルピスの思い出

          casta diva

          この曲を聴いた時 私は 自身の『美しい死』を想った ナゼ そう感じたのか 楽曲の背景を知れば 納得いくものだけれど 月の女神に祈った Norma の想いを 見事に歌い上げているカラスは 言うまでもなく 私の中で 最高のプリマドンナ。。。 「すべての優れた人間は 哲学者であれ 政治家であれ あるいは詩や芸術における天才であれ みな憂鬱質」 そう語ったアリストテレスによって 知的活動や芸術の創造に適した性質と考えられるようになった メランコリアという憂鬱質 「社交的で

          casta diva

          Break

          世界がぜんたい幸福にならないうちは 個人の幸福はあり得ない 自我の意識は 個人から集団社会宇宙と 次第に進化する この方向は 古い聖者の踏み また教へた道ではないか 新たな時代は世界が一の意識になり 生物となる方向にある 正しく強く生きるとは 銀河系を自らの中に意識して これに応じて行くことである われらは世界のまことの 幸福を索ねよう  求道すでに道である •••••••••••••••• 宮澤賢治ほど 熱く激しく駆け抜けて逝った人を 私は知らない

          10円の重さ

          郊外へ車を走らせると、小さな無人販売所がよくあって、高原野菜などが一袋100円とかで売っている。 安く買えるのは有り難いけど、大根が5本200円とかだと少人数の家庭では消費しきれないのが難点。 先日、1本30円で大根を売ってる所を見つけ、早速今日行ってみた。 驚いた事に今日は特売日で更に安い20円。 買おうとしていたら奥からおじさんが出てきて、1本おまけにあげるよと言う。 そう。1本10円ということ。 そこの地域は、昔から飢饉が起きた不毛の土地。 酪農は盛んだが、

          10円の重さ

          Guerlain

          メテオリットを想像させる色とりどりの果実。 煌びやかな街で見つけることは叶わないけれど ため息の出るほどの美しさをアナタにも見せたい。 この果実は肝機能を助けからだの痛みを優しく癒す働きをする。 表情に明るい光を届けてくれるのは メテオリットのようでもある。 育まれ癒され … 。 私たちは常に自然に生かされている。 大切に大切に慈しみながらこれからも。 冀わくはとこしえにあらんことを。