柴舟

心象スケッチ。独白です。 punkでtifosiなBuddhist✩

柴舟

心象スケッチ。独白です。 punkでtifosiなBuddhist✩

記事一覧

山笑う

光り輝く萌木の美しい季節。 柔らかな新芽は生命を育み 私たちの呼吸を楽にし 新たな潤いを注いでてくれる元ともなる。 生まれ落ちた地ではなくとも 愛しい故郷は誰にで…

柴舟
12日前

蒼き炎

週末ごとの荒天。 彼岸の中日も過ぎたというのに冬に逆戻りのよう。 外出がままならないせいというわけでもないが 本の虫が再発して読書漬けの毎日。 ここも放置しがちで…

柴舟
1か月前
5

北天の魁

今年の中尊寺金色堂建立900年を記念して 東京国立博物館にて特別展「中尊寺金色堂」が開催されている。 900年という節目の年をこの地で迎えられるという事は、なかなかに…

柴舟
2か月前
7

Yukionna

柳田國男の「遠野物語」に突然触れたくなったのは ある厳寒な冬の年の暮れのこと ________ 私は「雪女」になりたいと思った 吹雪の中から突如として現れ  純白の着物に…

柴舟
3か月前
9

八幡さまへ

正月飾りのどんと焼きをお願いしに八幡宮へ。 今年は雪もほとんどなく暖かな小正月だ。 近頃では正月飾りや鏡餅を供える家庭も 少なくなってきているらしいが 後世に伝え…

柴舟
3か月前
7

生死

東日本大震災が起きてひと月後くらいに ブログに書いた記事です。 あの震災から今年で13年が経ちますが やはり思い出すのは辛いものがあります。 実際、今回の震災の報道…

柴舟
4か月前
4

門松は冥土の旅の一里塚

門松は冥土の旅の一里塚 めでたくもあり めでたくもなし ご用心ご用心 一休禅師がシャレコウベをかざしながら そう声をあげ歩いたという言い伝えが 大好きである 全く何…

柴舟
4か月前
8

薔薇の功徳

今年最期の薔薇。 深い深い赤。 角度によっては黒にさえ見える。 私はよく薔薇をもらう。 自分で買うことはほとんどないけれど 気がつくといつもそばには薔薇がある。 …

柴舟
4か月前
5

フンドシひとつで大般涅槃経を語りたい

観音さまに投げとばされた私の師には  これまた最強の師がいらっしゃった。 残念ながらその大師匠とはお逢いすることは叶わなかった私だけれど 娑婆の荒波にもまれ沈み込…

柴舟
4か月前
7

桜の間

障子の張り替えをしていただいた。 ほんのりと桜の模様が優しげに匂う。 我が家の隣の庭には古い八重桜の木があって 春にはたわわな花を輝かせていた。 それがとても素敵…

柴舟
5か月前
5

粋と不粋

禁煙してから10年ほど経つ 若かった頃は 女性向けのものが殆どなくて スリムタイプのものも少なかった そんな中で私のお気に入りは カルティエ slimのlong そしてその…

柴舟
5か月前
3

はらから

海の蒼も空の青も 太古の昔から変わらないように見えて 時に大地を揺るがす衝動となり その形を刻々と変えている。 どれだけの人が 意識して暮らしているだろうか。 貴方…

柴舟
5か月前
6

ホットカルピスの思い出

先日、知人からカルピスを頂いた。 甘い物は苦手なので義妹にでもあげようかな…等と思いながら、ひとまず仏前へ。 カルピスと言えば思い出す人がいる。 十代の頃可愛が…

柴舟
5か月前
2

casta diva

この曲を聴いた時 私は 自身の『美しい死』を想った ナゼ そう感じたのか 楽曲の背景を知れば 納得いくものだけれど 月の女神に祈った Norma の想いを 見事に歌い上げ…

柴舟
5か月前
3

Break

世界がぜんたい幸福にならないうちは 個人の幸福はあり得ない 自我の意識は 個人から集団社会宇宙と 次第に進化する この方向は 古い聖者の踏み また教へた道ではないか…

柴舟
5か月前
4

10円の重さ

郊外へ車を走らせると、小さな無人販売所がよくあって、高原野菜などが一袋100円とかで売っている。 安く買えるのは有り難いけど、大根が5本200円とかだと少人数の家庭で…

柴舟
5か月前
3
山笑う

山笑う

光り輝く萌木の美しい季節。

柔らかな新芽は生命を育み
私たちの呼吸を楽にし
新たな潤いを注いでてくれる元ともなる。

生まれ落ちた地ではなくとも
愛しい故郷は誰にでもある。

マウントをとることでしかその価値を見出せないのであれば
己の故郷さえもまた
穢しているのと同じ。

そんな貉らの跋扈するエセものだらけの街より
彩も空も緩やかに流れるこんな場所で
恵の雫を受ける小鳥や魚と共に生きていたい。

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蒼き炎

蒼き炎

週末ごとの荒天。
彼岸の中日も過ぎたというのに冬に逆戻りのよう。

外出がままならないせいというわけでもないが
本の虫が再発して読書漬けの毎日。

ここも放置しがちで相変わらずアウトプット少なめの日々になりつつある。

貞任隠れ岩から帰ってきた後
取り憑かれたように読み始めたら次々と関連付いて、とうとうこんなところまで来てしまった。

私にとっては恐れ多くも大師匠の著書。

プレイボーイの人生相談

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北天の魁

北天の魁

今年の中尊寺金色堂建立900年を記念して
東京国立博物館にて特別展「中尊寺金色堂」が開催されている。

900年という節目の年をこの地で迎えられるという事は、なかなかに感慨深い思いがする。

この機会に奥州藤原氏の栄華の背景を学ぶことも良いかと思い立ち、本や資料の類を読み漁っている毎日。

まったく色気のないことこの上なく、一体私は何処へ趣かおうとしているのかw

阿弖流為も安倍氏も、近づこうとす

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Yukionna

Yukionna

柳田國男の「遠野物語」に突然触れたくなったのは
ある厳寒な冬の年の暮れのこと ________

私は「雪女」になりたいと思った

吹雪の中から突如として現れ 
純白の着物に翠色の髪
その妖艶な色香で出逢った者を魅了する

魅入られたら最期 
身も心も凍えさせ命までをも奪う

そんな女になりたいと思った

お伽話の中の雪女は 
凍える息を吹きかけその相手を眠らせて
命を奪う

実際は相手と交

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八幡さまへ

八幡さまへ

正月飾りのどんと焼きをお願いしに八幡宮へ。

今年は雪もほとんどなく暖かな小正月だ。

近頃では正月飾りや鏡餅を供える家庭も
少なくなってきているらしいが
後世に伝える為にももっと歳時記などを楽しんでいけたらと思う。

八百万の神が存在するという温度感は
東北に暮らす者としては常日頃肌で感じている事。

見えないからといって存在がないわけではない。

続いてきたことには意味があるのだと言う。

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生死

生死

東日本大震災が起きてひと月後くらいに
ブログに書いた記事です。

あの震災から今年で13年が経ちますが
やはり思い出すのは辛いものがあります。
実際、今回の震災の報道を目にして
体調を崩された方も多いと聞いています。
傷は思った以上に深いものなのだと思います。

被災している方々は今なお大変お辛い思いをされて、暗闇の中に放り込まれたような日々を送られている事でしょう。

それでもこれから、たくさん

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門松は冥土の旅の一里塚

門松は冥土の旅の一里塚

門松は冥土の旅の一里塚
めでたくもあり めでたくもなし
ご用心ご用心

一休禅師がシャレコウベをかざしながら
そう声をあげ歩いたという言い伝えが
大好きである

全く何が起こるかいよいよわからない
物騒な世の中

正月だクリスマスだと浮かれていても
災難はいつ何時でも起きる
めでたい日でもめでたくない日でも

大地震
津波
航空機事故

自身も身近に経験してきた惨事だからこそ
胸が掻き乱される

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薔薇の功徳

薔薇の功徳

今年最期の薔薇。

深い深い赤。
角度によっては黒にさえ見える。

私はよく薔薇をもらう。

自分で買うことはほとんどないけれど
気がつくといつもそばには薔薇がある。

この薔薇も今朝
お向かいのお姉さまから頂いた。

薔薇が好きだと伝えたことがきっかけで
丹精込めて咲かせている花を今年
何度もプレゼントしてくださった。

とても幸せなことだと思う。

薔薇の似合う女性になりたいと
憧れた若い頃も

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フンドシひとつで大般涅槃経を語りたい

フンドシひとつで大般涅槃経を語りたい

観音さまに投げとばされた私の師には 
これまた最強の師がいらっしゃった。

残念ながらその大師匠とはお逢いすることは叶わなかった私だけれど
娑婆の荒波にもまれ沈み込みそうになる時 
決まって大師匠のあの笑顔を想う。
すると、なんだかお声が聞こえてくるような気がするから不思議だ。

「バカヤローどもだ。気にするな。オレがついてる!」と。

そんな大好きな大師匠の 秘書だった方の書いたエッセイを此処に

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桜の間

桜の間

障子の張り替えをしていただいた。
ほんのりと桜の模様が優しげに匂う。

我が家の隣の庭には古い八重桜の木があって
春にはたわわな花を輝かせていた。

それがとても素敵だったので
この家へ越してくることが私には嬉しかった。

仏間の壁側に面した場所にあったので
この部屋は桜の間のように設えようと工夫を凝らした。

筬欄間の格式に相応しい本襖の襖紙は
桜の花弁が一面に散らされたものを誂えた。
今でもお

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粋と不粋

粋と不粋

禁煙してから10年ほど経つ

若かった頃は 女性向けのものが殆どなくて
スリムタイプのものも少なかった

そんな中で私のお気に入りは カルティエ

slimのlong
そしてその頃にしては珍しい 
口紅がフィルターにつきにくい加工をした
女性向けのものだった

指先も口元も美しく魅せようとする拘りが
心を捉えて
暫くの間 partnerとなった

美しい煙草だった

百貨店でしか扱ってなかったのを

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はらから

はらから

海の蒼も空の青も
太古の昔から変わらないように見えて
時に大地を揺るがす衝動となり
その形を刻々と変えている。

どれだけの人が
意識して暮らしているだろうか。

貴方は変わっただろうか。

私も変わったのだろうか。

あの思い出の場所は残っていますか?

追憶はいつでも哀しさを孕んでいて
戻れない現実が時に残酷でもあり
救いでもある。

だからこそ
生きることが愛しいのかもしれない。

ホットカルピスの思い出

ホットカルピスの思い出

先日、知人からカルピスを頂いた。
甘い物は苦手なので義妹にでもあげようかな…等と思いながら、ひとまず仏前へ。

カルピスと言えば思い出す人がいる。

十代の頃可愛がってくれたお巡りさん。

駐在所に遊びに行くと、いつもカルピスをご馳走してくれた。

そのお巡りさんとはバイク仲間。
彼はBMWに乗ってた。

確か、警部補だったと思う。

「白バイに憧れて入ったけど、学歴が邪魔して幹部候補なんだ。

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casta diva

casta diva

この曲を聴いた時
私は 自身の『美しい死』を想った

ナゼ そう感じたのか

楽曲の背景を知れば
納得いくものだけれど

月の女神に祈った Norma の想いを
見事に歌い上げているカラスは
言うまでもなく
私の中で 最高のプリマドンナ。。。

「すべての優れた人間は 哲学者であれ 政治家であれ
あるいは詩や芸術における天才であれ みな憂鬱質」

そう語ったアリストテレスによって
知的活動や芸術の

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Break

Break

世界がぜんたい幸福にならないうちは
個人の幸福はあり得ない

自我の意識は 個人から集団社会宇宙と
次第に進化する

この方向は 古い聖者の踏み
また教へた道ではないか

新たな時代は世界が一の意識になり
生物となる方向にある

正しく強く生きるとは
銀河系を自らの中に意識して
これに応じて行くことである

われらは世界のまことの
幸福を索ねよう 

求道すでに道である

•••••••••

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10円の重さ

10円の重さ

郊外へ車を走らせると、小さな無人販売所がよくあって、高原野菜などが一袋100円とかで売っている。

安く買えるのは有り難いけど、大根が5本200円とかだと少人数の家庭では消費しきれないのが難点。

先日、1本30円で大根を売ってる所を見つけ、早速今日行ってみた。

驚いた事に今日は特売日で更に安い20円。

買おうとしていたら奥からおじさんが出てきて、1本おまけにあげるよと言う。
そう。1本10円

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