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新しいものを学ぶことと想像すること

久しぶりに仕事で追い込まれています。

理由は明確なんです。自分で追い込んだからです。

自分が学んで、実践してきたこと

みなさんご存知のように(ご存知であるかのように進めます)、ITエンジニアの中でもインフラに特化した、インフラアーキテクト屋さんをやってました。ITでいうインフラというと、ミドルウェア以下全部です。「えっデータセンターも」と思われるかもしれませんが、もちろんデータセンターも入ります。作るわけじゃないけど、配置計画や電源・回線の敷設計画も立てるわけです。配置をどうするか、ラックの積み方はブランクパネルをどう配置するかで、空気の流れが相当変わります。配置と、ラックの構成で、電気代に大きく影響するんです。そのためのシミュレーターとかもあったし、それ自体もお金もらってやるお仕事もありました。そこまで専門じゃないので、私はそこまでやりませんが、それらは考慮することが「前提」です。しかも、それらは売る前に全部設計しないとならないので、いわば無償奉仕みたいなもんです。

それだけでは飽き足らず、ハードウェア、ネットワーク、OS、ストレージ(SAN含む)、テープロボット、ミドルウェアの大方の設計を見据えて、構成を準備するわけです。プリセールスのエンジニアだからって、お金もらわずにようここまでやるわということを、ずっとやってました。もちろん一人じゃなくて、何十人という規模ですが、数百ページの提案書とかも書いたわけですよ。この辺の設計もほとんど大半やったものを。

それくらいは、インフラに造詣の深い私ですが、今はプラットフォーム屋さんなので、ミドルウェア以下はなんの考慮もなくまるっと忘れ去って、アプリの配置や組み合わせるサービスのチョイスして、一枚ほいっと構成図書いたら終わりです。時間にしてみたら 1/100 くらいです。もちろん、上記で散々書いた知識と経験があってこその、この時間なわけです。ですからムダなことをしてきたとはいいませんが、時代はこんだけ変わってきているんだということを実感しています。

にもかかわらず、追い込まれているんです、仕事(体言止めと倒置が一緒になった時は、どっちなんだろう)。

新しい仕事と知識

要するに一般的なプラットフォーマーじゃない仕事してるんです。本業も副業も(ババーン)。レイヤーがめっちゃ上がってきて、最近はほとんどアプリ開発屋さんとしか会話しません。インフラ屋さんだったのに。「構成はわかった、ではアプリではどう組むの」みたいな話は必ず出てきます。一般的なアプリの書き方は知っていないとまずいですし、推奨(デザイン)パターンも知らなければお話になりません。

おかげさまで、4〜5年前から雑誌ではアプリ開発の連載をしていて、そこで調べた知識は大いに役に立っています。が、しかし。いいのかこれでと思うことはよくあります。頭でっかちにならないかとか。検証をしながら、アプリケーションを開発するくらいは、小規模だったら個人でもできます。ただ、大規模アプリケーション開発を体験したこともなく、アジャイルやスクラムの話をえらそうにするのはどうかと思うことは少なくありません。

かと言って、今からそれらを体験するために仕事を変えたりするのも、もはや無理強いです。今から開発するのも、開発プロジェクトを運営するのも、やり直すべき場所ではないでしょう。

年寄りの知識学習に何を足すべきか

するってぇとどうすべきかと言うと、学習と経験の習得、過去の体験からの想像から、論理的にあるあるを生み出していくわけです。今できることは、知識学習と過去の体験から想定されうる何かによって、実情を補完することです。

アプリ開発プロジェクトを体験していませんが、インフラのプロジェクトはさんざん流してきたことで、プロジェクト運営がどのようなものかは抑えています。その中で、開発チームと一緒にプロジェクトを進めていったこともあります。最近は、多くのアプリ開発パートナーと会話することが多いので、実体験をヒアリングする先は多くあります。実情も見に行くことができます。実体験が得られないものは、こうやって知識として増やしていくしかないのです、残念ながら。

その代り、多くのものを客観視できる利点があります。自分は体験できていないけれども、うまく言っているプロジェクトと炎上しているプロジェクトとあったときに、それらの違いを体験していない側から分析することができます。すると、何が良くなくて、何が良かったかという傾向は導き出せます。分析屋やコンサルタントの言い分じゃねぇかと思われるかもしれませんが、まさにそのとおりです。ただ、これらをどこまで実情に近づいて分析できるかどうか、実際に開発している人たちに腹落ちするようなものを生み出せるかが、こちら側サイドの責任です。今更かもしれませんけど、こういったものはPDCAが必需品です。わたしが苦しんで生み出したものを、実際に開発している人たちにレビューをしてもらって、そこから更に改修を重ねていく。プログラミングで言うところのリファクタリングです。より良くしていくためには、ただ作ってぽいっと放置するのではなく、フィードバックを得て繰り返し、良いものにしていくことが重要なわけです。

そんな感じで、今は開発者向けの資料を引きこもって作成中です。フィードバックをもらうために、いろいろな人に見ていただくことでしょう。ぜひ、多くの人にレビューしていただいて、良いものへ昇華できたらなーなんて考えています。これまで、まともに作ったことのないようなものを、見様見真似で作っていますが、猿真似は悪いことじゃなくてスタートなんです。誰しもが、何かを真似して初めていって、そこから独自に何かを生み出していくんでしょう。

そのためにも日々、学習です。基礎を固めて、たくさんの応用につなげていく。自分の幅を広げていくには、基礎の重要性を実感しているところです。若い頃にいろいろやっといて良かった。もっとやっておけば、今はもっと楽だったんだろうなぁ、とか思いながら。

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