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生き延びるための工夫と作業

心身ともに参っており、そういうときには何も書けなくなるが、こうして何かを書けているので、その主張は嘘である。何も書けない。そんなことはない。手を動かせば、何かが立ち現れる。うまくいけばそれが状況を改善してくれるかもしれない

樋口恭介『生活の印象』p.10

大袈裟なタイトルだとは思うのですが。

今、ふとしたことから身体が動かなくなってしまい、会社に行けなくなってしまいました。こんなことが自分の身に起こるなんて、考えもしなかったです。

特に先週は酷い有様で、木・金曜日と欠勤になり、土日も含めると4日間の休みがあったのですが、そのほとんどの時間をベッドで過ごしてしまいました。頭は色々と動くのに、身体は動かないのです。そのギャップで心理的にもめちゃくちゃな状態になってしまいました。

今は、心療内科に行き、気持ちが鎮まる薬を出してもらったり、散歩をしたり、いろいろと工夫をして過ごしています。できるだけ無の気持ちで文章を記しているのも、その工夫の一つです。

身体が動かない、という状態は怖くて、おれはもう何もできない、どうしたらいいんだ、という無能感に苛まれてしまい、それが心理的にも更に悪影響を与え、負のサイクルが駆動してしまいます。何もできていない時間は、時間が過ぎることがストレスなのです。「何もしていないのにもう午後3時だ・・・」とベッドから動けず最悪な気持ちになってしまうのです。

今は、このnoteのように文章を書くことであったり、家事や、ランニングや、料理をすることで、気づいたら1日が終わっていて欲しい、という気持ちで過ごしています。何できない、という時間を少しでも減らしたいのです。

こういう事態に自分がなってしまうとは思っていませんでしたが、いざなってみて、普段から本を読んでいてよかったなあ、と思いました。どうしようもない時に人はどう過ごしたらいいのか、そのことについて前々から先人から学ぶことができていたんですね。

今、居場所がないと不安で落ち着かなくなっている人は、ぜひ台所に立って、自分を励ますための元気付けるための料理をしてみよう。ご飯と味噌汁だけの簡単なものでいい。目的は手首から先を動かすことにある。動かせば動かすほど健康になるから、なんの損もない。人間は頭で考えて、体を元に戻すことはできない。まず体を動かし、それで精神が落ち着いていく。そういう生き物なのである。でも、全身運動はまだ厳しいだろう。スポーツなんてできないはずだ。だからこそ「手首から先運動」である料理に取り組んでみる。料理をすれば、今そのときの時間を体を動かしながら過ごすことができる

坂口恭平『COOK』p.138

掃除や家事に関する哲学を記した本も読んだ気がするんだけど、見当たらないので割愛。

とにかく手を動かすことが大事・・・頭で体を従わせようとしない、この原理のもと、できること、やれば気持ちいいことを探すと、文章を書いたり、料理をしたり、掃除をしたり、家事一般になったりする。とにかくそれに努めることで、少し気が楽になった。

まあ、今日は1時間だけ仕事をしよう、と意識してslackやメールボックス開いてみたら、やっぱり急に苦しくなってしまったんですけどね。。そこに関しては本当にどうしたらいいんでしょうね。。

明日も生き延びるぞ。



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