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企業戦略の基礎としてのポーターの競争戦略論

あらためて経営戦略系の書籍を読み漁ってみたが、やはりポーターの競争戦略論は別格である。ポーターの競争戦略論は古いとか言っている人の本を読み進めてみると、それって結局ポーターが言ってることの一部を言い換えただけじゃないのというケースが多々あった。そういう意味で、誤解をされていることが多いポーターの戦略論ではあるが、読んでみると改めてその凄さがわかる。


👨‍🏫シンプルで明確で実践的に応用できる

ポーターの競争戦略論のもっとも凄いところは、そのシンプルさと明確さである。であるがゆえに誤解されていることも多いのだが、シンプルかつ明確であるがゆえに実践的に利用でき、かつ様々な応用ができる

利益=売上−コストという利益方程式、ファイブ・フォースによる業界構造の分析、持続的な競争優位を築くためのバリューチェーン。すべてがシンプルかつ明確である。これらを理解し、活用すれば、ビジネス構造を深く理解することができる。


🙅‍♂️ポーターの競争戦略論は誤解されている

それにしても、ポーターの競争戦略論は大きく誤解されている。有名なファイブフォース分析やバリューチェーンの図だけが先行して、その本当の意味を理解している人はかなり少ないのではないだろうか。

ファイブフォース分析は利益を巡る競争という視点でなされていることや、バリューチェーンはブレイクダウンされた活動レベルで考え、それが持続的に独自の競争優位性をいかに築き上げるかを検討するために利用するものだと理解している人は少ないのではないだろうか。


📚競争戦略論とその他戦略本の比較

ポーターの競争戦略論では「最高を目指す競争」は競争の収斂につながり価格競争に陥るため避けるべきだとされているが、それを理解せずに、「競争戦略論は古い、これからはブルーオーシャン戦略だ」などと言っているひともいる。ブルーオーシャン戦略は、ポーターの競争戦略論の一部を新しいパッケージ包み直しただけのものである。

また最近話題になったベストセラービジネス書『ストーリーとしての競争戦略』(楠木建著)もベースはポーターの競争戦略論である。例えば、部分的には非合理であるが、全体的には合理であるキラーパスという考え方は、ポーターの競争戦略論でいうトレードオフにもとづき特別に調整されたバリューチェーンのことである。時間軸があることと、ストーリーという束でまとめるという考え方は、ポーターの競争戦略論にはないが、骨子は同じだと考えてよい。


✍まとめ

とはいえ、『競争の戦略』(マイケル・ポーター著)は非常に分厚いので、なかなか読む気が起こらない。そんな場合は、『マイケル・ポーターの競争戦略』(ジョアン・マグレッタ著)がおすすめ。マイケル・ポーター本人が書いた訳ではないが、この本はポーターの競争戦略論のエッセンスが凝縮されているので、非常にわかりやすくて、読みやすいので、ポーターの競争戦略論が気になる人はぜひ読んでみてください。


本を読んで学んだこと感じたことをnoteでまとめてます。ぜひ他のnoteも読んでみて下さい😊


Top Image:Photo by JESHOOTS.COM on Unsplash

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