半分も優しいなら、ぜんぶ優しい。
販売員をやっていた時の話なんだけどさ。
ある女の子スタッフが、うちの店で半値で買ってメルカリで転売してやる!という話をしていたのね。(※冗談話だよ)
とんでもないことを言いおったなと思った。
「私は半値で買って、定価で売りつける女です。」と調子乗るもんだから、「そうか。お前の心はバファリンだもんな。」と言ったの。
そうしたら、「そうなんです。半分も優しいんです!」と返された。
皮肉のつもりだったんだけど。
半分は優しいって、素直な子だなと思った。
「私は半分しか優しさがないんですか!」と怒る人もいる。
だけどその子は「半分も優しいんですよ。」と答えた。
これって何気ない一言なんだけど、人間性の出る一言だなあと思った。
そして気づいた。
優しさは半分あればじゅうぶん。
半分優しいなら、ぜんぶ優しいって。
優しくない自分を知っている人は、優しい自分も知っている。
優しくない自分を自覚しているのは、素直な証拠。
つまり、半分の優しさを持っているのは、優しさの証明だ。
「私は悪い女、冷たい女だ。」と自覚している人は、いい女なんだ。
「私はぜんぜん悪くない、優しい女だ。」と思ってる人はあやしい。
自分の見たくない部分は見ないようにしている、そんな気がする。
そういう人は他人のせいにすることが多い。
だから、信用しにくい。
一方で、「私は、すごく悪いところがあって、冷たいところがある。
優しいのは半分ぐらいかな。」って言う人は、いい女だなあって思う。
自分にも非があることをちゃんと認められる人だから。
ステキだなって思う。
優しさは半分あれば効くんだ。
バファリンと同じ。
優しさ半分、あれば効く。
しょーいち
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