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タピ子 Queen of the Sweets

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スイーツ妖精たちが闘う覇道のストーリー!!
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2019年6月の記事一覧

目次:タピ子 Queen of the Sweets

第一話01 第二話 「バイラル・ライバル」01 02 03 04 05 第三話 「バトル・オブ・ジユー・ガ・オーカ」01 02 03 04 05 06 第四話 「フォー・サイデッド・ストラグル」 以降も鋭意更新予定!

「バイラル・ライバル #02」 タピ子 Queen of the Sweets

【目次】【前回】  連なる奇岩の峰々。水墨画めいて幽玄なる風景。ぽつんと、その片隅に一軒のあばら屋があった。それは吹けば飛ぶような粗末なものだ。しかしその中の調度は丁寧に整えられ、清潔である。その様子からはそこに住む住人の几帳面な性格を見てとることができる。  そのあばら屋の中、旅支度を整える少女が一人。タピ子。タピ子は旅支度の手を止めると、ふと、己の手のひらを見つめた。そしてその手を握りしめ、開き、また握りしめる。「……」タピ子は無言のまま握りしめた己の拳を見つめた。そ

「バイラル・ライバル #01」 タピ子 Queen of the Sweets

【目次】【前回】  たうたうと漂う朝もや。その中に奇岩の峰々がうっすらと浮かんでいる。まるで水墨画のような景色の中、静かに、ゆっくりと朝焼けの朱が差していく。それはまるで、染み入るかのように。  タピ子はカルスト奇岩の上で独りたたずみ、その光景を眺めていた。タピ子は思い浮かべていた。前日の死闘。かき子がその末期に叫んだ言葉を。 『ふっふっ……調子に乗っていられるのも今のうちだ……お前の首を狙い、スイーティア全土から強豪たちが集ってくる……お前の命運が尽きるのも……ぐっ、

タピ子 Queen of the Sweets

「グワッグワッ」  静寂の中、鳴り響くのは川鵜の鳴き声のみ。  幽玄な水墨画めいた光景。  まるで中国・桂林地方を思わせるその風景。ここはスイーティアと呼ばれる世界、その片隅にある辺境地帯であった。  スイーティア──。  それは可愛らしいスイーツ妖精たちが暮らす不思議な世界。スイーツを愛する人間たちの想いが生み出した彼方の世界。平和で、甘く、ふわっふわでとろっとろな、明るく楽しい世界  ……のはずであった。 「死ねやぁ! タピ子ぉ!」  叫びが静寂を切り裂