見出し画像

「手作り」で生まれた書店! Pebbles Books

こんにちは。塚Bです。
今回は、東京都文京区、小石川にある小さな小さな書店、Pebbles Books(ペブルズブックス)をご紹介したいと思います。

小石川に生まれた小さな書店


Pebbles Booksは、住宅街にひっそりと佇む、一見するとギャラリーのような書店。
1階には児童書や雑誌、文庫、新書、一般書。そして2階は人文書やアート関連の書籍が並びます。
子連れのお父さん、お母さんや、人文書が好きな地元の人に愛される書店です。
本店は、「フリーランス書店員」の久禮(くれ)亮太さんと、店長の渡辺秀行さんが、「手作り」して誕生しました。

壁も床も、棚も手作り


Pebbles Booksの建物は、元々製本工場の休憩所が空き家となっていたものでした。
その製本会社のオーナーが久禮さんに、
「ここで書店をやってみない?」
と提案したことから、お店作りは始まりました。
壁のペンキ塗りに始まり、床板のシート張りまで、久禮さんと渡辺さん自らが手を動かす、文字通りの手作りでスタート。
一部の什器は、久禮さんがかつて務めていた、あゆみBooks小石川店、綱島店が閉店するにあたって転用。
それ以外の棚も、やはり久禮さんたちによる手作りです。

自転車で本の仕入れ?


ところで、肝心の商品である、本の仕入れは、どのようにしたのでしょうか?
通常、書店を開業する場合、日販やトーハンといった取次会社に事業計画書を提出し、口座を開設することで本を仕入れることになります。
Pebbles Booksの場合、お店単体としてではなく、経営母体である製本会社が「ブックカフェ神楽坂モノガタリ」を運営しており、新刊書籍を販売するための口座を開設していたので、この問題はクリアされていました。
とはいえ、本来であれば「新規店出店」ということを、事前に取次会社に連絡しておく必要があります。
ですが、手作り書店であるPebbles Booksはいつ完成するかすらわからなかったこともあり、取次会社とは事前の交渉をしていません。
そこで、ブックカフェの「倉庫」という建て前で、仕入れた書籍をカフェのある神楽坂から新店舗のある小石川まで、2.5kmほどを台車で押したり、自転車でリアカーをひいたりして、「こそこそと」運び入れていたのだそうです(笑)。

ついに開店!


こうして2018年9月、ついにPebbles Booksがオープンしました。
以前から、ツイッターにDIY改装作業の様子を投稿して注目されていたことと、地元のかたたちの期待もあって、初日から盛況。
新規店の情報を把握していなかった取次会社の担当者も、慌てて電話をしてきたそうです(笑)。
今では自転車で書籍を運ぶこともなくなり、取次会社からきちんと(?)書籍が搬入されるようになっています。

「新しい書店」を目指して


書店には、いくつかのタイプがあります。
丸善、紀伊國屋書店といったナショナルチェーン。
全国各地のローカルチェーン。
個人経営による、昔ながらの「町の書店」

そして新しい潮流として、既存の流通制度や商品構成のセオリーにとらわれず独自性を打ち出した「独立系書店」があります。
Pebbles Booksは、そのいずれとも違った、あるいはそのいずれの要素も併せ持った「独自の選書を全面に出しつつ、多様なお客様の関心にも応え、売上規模を拡大できる書店を目指した」と、久禮さんは語ります。
お店の入り口にある手作りの看板には、子どもたち思い思いに描いた絵が。
地元の人とのあたたかな交流があることが、伝わってきます。

画像1

※店長の渡辺さん(左)と、フリーランス書店員の久禮さん

文=塚B

本づくりの舞台裏、コチラでも発信しています!​

Twitterシュッパン前夜

Youtubeシュッパン前夜ch


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?