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「元気を出して」 宇佐美百合子 江村信一


「人生に失敗なんかない。あるとしたら、たったひとつ失敗した、とおもい悩むこと。」



「元気を出して」 宇佐美百合子 江村信一



『どうして生まれてきたんだろうー?』



生きていたら、何度か遭遇する疑問ではないでしょうか?


「こころの旅をはじめませんか。その「こたえ」を探しにいきましょう。」


「いっしょに自分探しの旅にでかけましょう。」と、著者のやさしい語りでこの本は、はじまります。


そして


いっしょに旅をするのがこの絵本のキャラクター ”ぷよよん”です。


著者は、元CBCのアナウンサーから
心理カウンセラーになった宇佐美百合子さん。


絵は、サンリオでキャラクターデザインに携わった江村信一さん。


2人の強力タッグが組まれた、とってもやさしい絵本。


絵を見ているだけでも、
心がフワフワッとして、
癒されていくのがわかります。


「どうして生まれてきたんだろう?

押しつぶされそうになると、ふと、おもう。

たしかに、いいことって続かないけれど、いやなことがひとつもなかったらうれしいことが、わからないかもしれない。

たしかに、憎らしい人やムカツク人は減らないけれど、嫌いな人が、いなくなったら好きな人が、わからなくなっちゃうかもしれない。

それじゃ、いやだし、だいいちつまらなくなる。

自分がどうして生まれてきたのかいまは、わからないけれど、わかったときものすごく感激するとおもうからそおっと、待つことにしよう。」


うまくいかなかったり、憎たらしい人がいたから、普通のことがありがたく感じます。


また、自分の家族や、まわりのやさしい人たちの気持ちがより心に沁みます。


今までわかっているつもりだったけど、やさしい言葉と絵を見ていると、何もわかっていなかったんだと気づかされました。


ステキな言葉が、心の中に溶け込んできます。


人生に失敗なんかない。あるとしたら、
たったひとつ
失敗した、とおもい悩むこと。


たとえ失敗したとしても、次にうまくいけば、それは失敗ではなくなります。「失敗」は失敗したと思い悩むことだったんです。


「いつも怒りを封じ込めるからくすぶる・・・

悲しいんだったらがまんすることないのに。

ひとしきりくやし泣きしてへこむと、あとは回復するしかなくなる・・・きっとそのほうが早くよくなる。」


つらいときは、ガマンせずに泣いて、落ち込む。そのほうが、心に良いんですよね。はやく立ち直れるんだと思います。


心からあったまる本でした。


どこからでも読めますし、心がつらくなったらパッと開けてみると、言葉と絵が心の中に沁み込んできます。


宇佐美さんは、あとがきにこう綴っています。


「愛されるために、そしてまた、
人々を愛するために この世に生まれてきました。」



【出典】

「元気を出して」 宇佐美百合子 江村信一 PHP研究所


いつも読んでいただきまして、ありがとうございます。それだけで十分ありがたいです。