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【蒸留日記 vol.52-2】今度はセイタカアワダチソウの葉っぱを蒸留!

はい!また次の休み日がやってきました!なので前回セイタカアワダチソウの花穂蒸留回の、さらにウラ回となりまっす!!

前回セイタカアワダチソウのメイン回⤴︎⤴︎

■序論

なんか、前回の記事時点だと、北海道のセイタカはまだ旬を迎えていなかったようで、今週はさらに黄色の密度感がすごかったんですよ。
黄色の濃さと量がもう増えに増えまくってて眩しいくらい。

うちの裏庭。まさかオイルランドだったとは。

ほら、ほらほら。

英名ゴールデンロッド。北米渡来。

ほらほらほらほら!!!いちめん黄色の海!!

いやもうほんとドローン飛ばしたら一面ナウシカのラストなんじゃないかってくらい!

青き衣を纏いし金色の野に降り立つナンチャラ…

イメージ完全にコレ!
おいらの服の色はグレーだったので姫様にはなれませんでした!おまけに身長も足りないのでこんな光景にはならず。。。

とりま!
こんなにありふれたセイタカアワダチソウの、今回はなかなか目立たない"ロッド部分"を蒸留致してやります!

■セイタカアワダチソウのプロフィール!

セイタカアワダチソウは北アメリカよりやってきた、外来植物となります。
「日本・北海道の土地めっちゃ地元そっくりやんけ!ライバルもそんなおらんし増えたろ!」というわけでめっちゃ増えてる昨今なワケです。
まぁ北アメリカでも日本のススキ(Miscanthus sinensis)葛(Pueraria montana)がうじゃうじゃ増えてるワケなんですけどね。。。

学名はSolidago canadensisです。
キク科アキノキリンソウ属セイタカアワダチソウという本名になります。
海外ではGolden Rod(金の杖)と呼ばれています。
収穫風景でもわかると思いますが、背が高いやつはマジで背が高いです。

■収穫のようす。

狙った蒸留試料用のところへ道をつけた

セイタカアワダチソウは多年草らしく、草刈りをしていれば右のように背丈を抑えられるみたいですが、何年もほったらかしてると左のようなセイタカランドになるみたいです。すごいっすね。

とりま収穫地までは腰丈まである雑草ランドなので、草を刈りこみ作業道をつけました!ほんの2、3分鎌をバッサバッサ振り回すだけです!

収穫風景!ちゃんとゴールデンロッドのゴールデン部分も切り分けて取っておいてます。
その残った茎と葉っぱが今回の蒸留テーマ!!

・・・やっぱり前回より黄色味が増してる気がする。開花が進んでるんすかね。絶賛セイタカシーズンです。

■いざ蒸留開始!

今回蒸留に使用するセイタカアワダチソウの葉っぱと茎

なんか意外とカサカサしてて硬い葉っぱでした。
エゾシカが好まなそうなカサカサ具合。ヤナギの葉っぱとかを思い出す感覚。
茎は根元はぶっといです。刻むのに一苦労しました。

エゾシカの繁殖地・増えてる土地って、スゲとかカモガヤって葉っぱの硬い植物が増えるんですよね。
彼らは葉っぱの柔らかく、アクや苦味の少ない植物を好んで食べる傾向があるんです。(おいらの所属していた研究室調べ)

素材重量は前回の花穂分とほぼ同じ1053gとした

蒸留試験の主旨として、花部分(Flowering top)と葉っぱ・茎部分(Leaves)とそれぞれ持ってる精油の量を知りたいので、素材重量は揃えてあります!

ちなみに前回花穂の素材重量は1052gとグラム差1gです。

セイタカを1キロ集めて25L蒸留釜に入れるとこんな物量感。
うっすら余裕を残してそれなりの体積が蒸留釜に収まりました。
オイルどんだけ出るんやろなぁ〜〜〜

■蒸留結果!

蒸留開始直後はまだそこまで色の濃いオイルは抽出されてないもよう。
やはりオイルに色味を付加しているのはC15なんかのセスキテルペン類か?
質量が重めなので蒸留時間がしばらくたった頃に抽出されてきます。

メープルシロップのような色合いの精油が抽出された

今回の蒸留素材は葉っぱや茎と、花穂に比べて硬めの素材だったので蒸留時間も長めにとりました!
したっけ、前回の花穂オイルよりも抽出量は少ない印象。。。

色は同じくオレンジ色なのですが、やや色濃いか?

今回の精油抽出量は2.3mLといったところだろうか

お楽しみのお楽しみ、前回との抽出量比較!
蒸留時間は長めに取ったのに、明らかに抽出量に差が生じてますね!

セイタカアワダチソウは花穂のほうがオイル持っている量は多いようです!

しかし色の濃さの違いは歴然なので、何かしらの含有成分の比率はかなり違うようですね。おもしろい。

■香りなど、総論!

◀︎花穂抽出 葉茎抽出▶︎

1.収油率

抽出量[ 2.3 mL ]÷ 素材重量[ 1053 g]x 100 = 0.218%

セイタカアワダチソウ葉茎の収油率は0.218%

花穂より0.1%収油率を落としました。
コンマ以下の世界になると、0.1の違いでもかなりの抽出量の差になります。

2.アロマ

明らかに土っぽい香りがします。フローラルさやフラワー感は明らかに前回記事で抽出した黄色の花穂のほうにあり、葉っぱや茎からのエッセンシャルオイルはノラニンジンオイルに似た香りがします!

この差は正直驚きですね。。。


とまぁ!
以上のように、葉っぱと花とでは、花の方が明らかオイルの抽出量が多かったよー!というのが1つ。
で花の方が香りは柑橘っぽくフルーティでTheお花!な香りがするよー!というのも2つ。
葉っぱオイルの方は濃いんだかなんなんだか、土っぽいムッとしたアロマがあって、エフゲニーマエダ的にはお花オイルの方が好みだったりしました!


●残された花穂の追加蒸留…!

素材重量は1570gであった

一方で残ったほうの蒸留もついでに記載。
葉っぱはだいたい1キロくらいに揃えたんですが、どうやら花穂はその1.5倍集まっていました。水分率高いことに驚き!

木星のガスベルトのような色合い…

蒸留2連目・花穂蒸留でのワンシーン。美しかったのでパシャり。
油層がなんか木星の縞模様みがあってエモエモ。

ほらほらほら。なんかこんなね!!
ノコギリソウの時は日の出前の地球の大気層とか揶揄ってたけどエフゲニーマエダはホント宇宙が好きみたい。

花穂1.5kg分でこの厚み!

蒸留時間は2時間はやったはず。ついでの蒸留だったのでそんな測っていなかった。

たくさん採れたわーいわーい

やはり花穂からの抽出精油は色が淡い。そして香りがフルーティで華やか。
やはりセイタカアワダチソウは花穂からオイルを採るに限る!

実に色彩美しい植物精油の世界

これがやりたかった!!!!!!!!!!

いやぁ〜〜〜・・・なんと美しきことか。これマジで天然色ですよ。

なんか、魅惑的な100% Pure植物オイルの事業とか開業・会社立てようかと思ってる。
株式会社魔女。いやおいら男なんだけどね。やってることは魔女っぽいっていうだけ。

んじゃんじゃ!
またも長くなりましたが、セイタカアワダチソウ蒸留のウラ回的な蒸留レポートな内容でした。
やっぱり、北海道では息をのむほど美しいエッセンシャルオイルたちが抽出できる植物が腐るほどあるよ!北海道っていいよね!ってnoteでしたぁ!

【セイタカアワダチソウの花穂蒸留の記事】

【最後に載せた青い精油抽出の記事】


若い人がどんどん減る地元【三笠市】もついに人口7000人台目前。 朝カフェやイベントスペースを兼ねたラベンダー園で今いる住民を楽しませ、雇用も生み出したい。そして「住みよい」を発信し移住者を増やして賑やかさを。そんな支援を募っています。 畑の取得、オイル蒸留器などに充てます。