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反応性愛着障害・なぜ虐待がよくないのか

そもそもなぜ虐待はよくないのでしょうか??モラルでしょうか。常識だからでしょうか。法律的視点でみれば権利の侵害とかになって日本の条文に沿って虐待が良くないといえるでしょう。福祉の目線からなぜ虐待がよくないのか綴っていきます。

結論から申し上げと、多動性行動障がいやパニック行動、発達障害、子どもの発達にダメージを与えるからです。その中でも基本的信頼感の侵害は子ども成長過程にも多大なる影響を及ぼします。

この被虐待経験により生じられた症状を反応性愛着障害といいます。
この反応性愛着障害はどのように作られていくか。
ドイツのすごーいお医者様エリクリンさんは人の心の発達を8段階にわけられると提唱しました。心理社会的理論というものです。
そのうちの1つは0~2歳の乳児期があげられます。(正式にいうと1歳半とも。所説あり)

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エリクリンさんによると0歳~2歳で最も育つのは基本的な信頼感です。乳児期は家庭で過ごす日々の中で様々な感情を抱きます。乳児は自分で自分のお世話をすることができないので養育者に頼ろうとします。なので泣いて不快を訴えます。養育者はそれに気づき乳児の不快を除きます。

乳児の不快を除くことで乳児に対して快の感情を与えます

この繰り返しを行うことが乳児が養育者に対して基本的信頼を得ることでできるといいます。

ところが虐待を受けた乳児はこの基本的信頼感のプロセスを奪られることになります。この生まれたばかりの基本的な根幹が崩れると、他人を信頼する力、そして自分を信頼する力すらも得にくくなってしまいます。自分を信頼できない子は感情のコントロールが難しくなり、心理社会的理論の次のステップへ影響を及ぼしていきます。もちろん虐待がなくなることが一番ですが思うだけじゃ現状は変わりません。早期発見も解決策の一つですが私は問題の枝葉であると感じています。
虐待をする選択肢を選ばなければならないほど追い込まれている人もいます。この人たちの課題を解決しなければいつまで経っても虐待がなくなる日はないと思っています。


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