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「社会は変えられない」と思う若者が海外より圧倒的に多いのはなぜなんだろう

自分で国や社会を変えられると思えない日本人

日本=18.3% アメリカ=65.7%

イギリス=50.7% ドイツ=45.9%

これらの数字、何を表していると思いますか?


実はこれ、日本財団が行った18歳意識調査の中で、

「自分で国や社会を変えられると思う」と答えた若者の割合なんです。

上で紹介した以外の国も含めて、9カ国との比較調査の結果なんですが、

数字を見てわかるように、日本は「自分で国や社会を変えられる」と思う若者の割合が、他の国に比べて圧倒的に低いんです。

ちなみに下から2番目の韓国は39.6%なので、日本はその半分以下の数字ということになります。

ぶっちぎりの最下位。。

ちなみに他にも、「自分は大人だと思う」、「自分は責任がある社会の一員である」などといった他の質問すべてで、9カ国中最下位という結果でした。

学校生活で「ルールを変える経験」が少なすぎるのでは?

このような結果になってしまったのには、きっと様々な要因があると思います。

僕はその一つの理由が、学校生活で「何かを変える経験」が圧倒的に少なすぎるからではないかと思っています。

先ほどの日本財団の調査に答えたのは、17歳〜19歳の男女。
つまりほとんどが高校生か大学生です。

ということは、彼らが「自分で国や社会を変えることはできない」と思ってしまう原因は、多くの時間を過ごした学校生活にあるのではないかと思うんです。

皆さんも、ちょっと自分が学生だったころを思い出してみてください。

「学校」という、いわば小さな社会の中で、皆さんが提案して見直されたルールや校則って、どのくらいありましたか?

正直、なぜあるのか意味がわからないような校則でも、「これが学校のルールだから」と言われてなかば強制的に守っていたのではないでしょうか。

既に決まっているルールは、おかしいと感じても中々変えることはできない。
学校生活を通してそんな風に考えるようになってしまった。
その影響が、「国や社会は変えられない」という調査結果に現れているのではないかと思います。

この前、学校の「ブラック校則」改善に取り組む熊本市についてのnoteを書きました。

この熊本市は、ブラック校則を見直すために、子どもたちを校則づくりに必ず参加させるという決まりを作りました。

その見直しの目的の一つは、もちろん人権を無視したようなひどい校則をなくすこと。

そしてもう一つの目的は、自分たちの決まりは、自分たちで作って、自分たちで守るという民主主義の基本を身に付けることにでした。

ブラック校則の問題に限らず、多くの自治体が熊本市のような意識を持って様々なことに取り組めば、「国や社会は自分で変えられる」と思える子たちも、きっと増えていくんじゃないかと思います。


〈参考資料〉

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