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『クレヨンで描いた世界』

『クレヨンで描いた世界』

保育園で
母の迎えを待ちながら
先生と教室でふたり

短くなったクレヨンで
自由に絵を描いた

あの時のクレヨンは
いつの間にか
手から離れて
絵から遠ざかっている

でも今は
こうして自由に詩を描いている

きっと
きっとね
あの時の感覚と同じなんだ

僕は
詩を描いている時は
僕の鼓動を感じ
自由を感じている

でもこの国は
少しずつ
自由に絵が描けなかった時代へ
自由に詩が描けなかった時代へ
戻ろうとしている


奪わないで
子どもたちからクレヨンを
僕から言葉を

ねぇ
おかしい時には
「おかしい」って
一緒に声をあげよう

今なら
まだ間に合うから

自由に絵を描ける世界
自由に詩を描ける世界
それが当たり前じゃなかった
そんな時代に戻してはならない





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