中本速

詩と短歌が好きです。テニスを始めましたが両手バックハンドに苦戦しています。 メールアド…

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詩と短歌が好きです。テニスを始めましたが両手バックハンドに苦戦しています。 メールアドレス:sknkmt02@gmail.com

マガジン

  • 心の詩歌

    詩や短歌に興味がある方向けです。詩歌の紹介・創作論・哲学・社会問題などが中心です。更新頻度は月六回以上。

  • 【完結】ハンセン病療養者の短詩を読む

    『訴歌 あなたはきっと橋を渡って来てくれる』阿部正子・編(皓星社) という本から、 ハンセン病療養者の短歌・俳句・川柳を評付きで紹介します。

  • 【更新停止中】現代短歌の鑑賞101 を読む

    短歌の詞華集『現代短歌の鑑賞101』を、読んでいきます。 ……ということで書いていたのですが、 「アンソロジーを読んでの評は批判的なことを書きづらい」と気付いて、筆が止まってしまいました。 途中までになっております。

  • えいしょ・評

    • 91本

    メンバーによる評が読めます。

最近の記事

【心の詩歌】新しい論語

論語の話です。論語という本がありますが、古い本なので誤解が多い。 論語についてまず説明しますと、思想家・孔子と弟子との会話を記録した書物です。 たとえば「温故知新」も論語の言葉です。 ただし、孔子は紀元前に生きた思想家です。そのため誤読する場合が多い。孔子が難しいことを言っているのではなく、こちらが現代の常識に当てはめて解釈してしまい、結果的に誤読になっているケースがあります。 たとえば呉智英『現代人の論語』では、有名な言葉について誤解が多いことが指摘されています。

    • 【心の詩歌】師系の話は差し引いて考える

      短歌の世界では「師系」の話題が結構あります。 誰それは誰それの弟子でその誰それの雑誌に影響を受けた誰それが次の時代に……。 そういう短歌史にも意味はあるのですが、なぜ意味があるのか。 そもそも短歌の世界がある程度不公平だからだと思います。 つまり、誰それの弟子でもなく突然あらわれる人は、あまりいない、ということになっているのですが、 誰それの弟子であることで読まれる機会が多いとか、 誰それを弟子に持つことで再読されるとか、 そういう身内の論理はあるでしょうから、差し引いて考

      • 月初の無料記事、長くなりがちだな。五月初めも長くなりそう。六月は短くしよう。いつも長い文章だと思って購読されると申し訳ないので。むしろ短さを売りにしていきたいのである

        • 【心の詩歌】メジャーリーグで通用しないと言い当てても何も偉くない

          横浜DeNAベイスターズに、筒香選手が帰ってきました。 筒香嘉智選手は日本で大活躍した野球選手で、ここしばらくはメジャーリーグへの挑戦を行っていました。 残念ながらメジャーリーグで活躍するというわけにはいきませんでした。 古巣のベイスターズに戻ってくることになり、今後は日本での活躍が期待されます。 広島カープファンとしてはあまり打たれても困るのですが。

        【心の詩歌】新しい論語

        • 【心の詩歌】師系の話は差し引いて考える

        • 月初の無料記事、長くなりがちだな。五月初めも長くなりそう。六月は短くしよう。いつも長い文章だと思って購読されると申し訳ないので。むしろ短さを売りにしていきたいのである

        • 【心の詩歌】メジャーリーグで通用しないと言い当てても何も偉くない

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          13本
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          18本
        • えいしょ・評
          91本

        記事

          風邪をこじらせて寝込んだ。noteの上方の画像を、高浜虚子の句碑にしてみた。「鴨の嘴よりたらたらと春の泥」と書いてあるそうだ。嘴は「はし」、くちばしのこと。

          風邪をこじらせて寝込んだ。noteの上方の画像を、高浜虚子の句碑にしてみた。「鴨の嘴よりたらたらと春の泥」と書いてあるそうだ。嘴は「はし」、くちばしのこと。

          【心の詩歌】短歌より詩を書く方が難しく感じる場合の対処法

          数ヶ月前に、歯医者さんに行きました。 その際に、新しい磨き方を提案されました。 歯ブラシのほかに、フロスを用い、あとは一箇所だけ歯間ブラシを用いる方法です。 一箇所、フロスが入りにくい場所があるのです。 道具が三種類になって面倒な気がしましたが、むしろ前より歯磨きをさぼりにくくなりました。 どうしてなのかな、と考えると、「これとこれとこれをやったら終わり」という決まりができたからだと思います。 歯ブラシだけでは、どこまでやれば磨き終わりなのかが明確ではありませんでした。

          【心の詩歌】短歌より詩を書く方が難しく感じる場合の対処法

          本当のことを言っていても 多少本当のことをやっていないと 嘘になる そんなふうに最近は思う

          本当のことを言っていても 多少本当のことをやっていないと 嘘になる そんなふうに最近は思う

          【心の詩歌】音楽の著作権と引用

          以前、著作権についてnoteで書いたことがあります。その際にこんな意見を書きました。 先日「なごり雪」の楽譜について調べていたところ、音楽の著作権について興味深い記事を読みました。

          【心の詩歌】音楽の著作権と引用

          記事を「オススメ」機能でオススメしていただきました。めったにないことで喜んでおります。ありがとう。

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          noteの上の方の画像を桜にしました 桜が散るころ変えたいのですが、忘れず変えられるかなあ

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          【心の詩歌】【公開記事】氷河期世代はきつかったのか

          「氷河期世代」と言われる、就職難だった世代があります。多くの若者たちが、厳しい状態に陥りました。 氷河期世代が終わってしばらく経った現在も賃金の水準は回復していません。 氷河期世代の被害者性を「アピール」とみなして不快に感じる現代の若者もいるようです。 私の感覚では、氷河期世代悲劇は賃金低下そのものではなかったように思います。 長いデフレのあいだ物価も低かったからです。生活はどうにかなりました。 しかし、氷河期世代は不当な労働環境にいました。求人の少ないなか、彼らはブラ

          【心の詩歌】【公開記事】氷河期世代はきつかったのか

          【心の詩歌】お気に入りの誤読・柿本人麻呂から前田夕暮へ

          きょうの文章は短歌用語・文法用語多めです。 先日、短歌の友達四人で集まって映画を観ました。そのあと、自然に歌会が始まりました。 ある有名な和歌の話題になりました。 意味合いとしては「長い長い夜をひとりぼっちで寝るんかなあ」みたいな感じです。 「あしびきの」が「山」を連れてくる枕詞(まくらことば)です。 「山どりの尾のしだり尾の」は、一応「山鳥の尾羽、しだれている尾羽のあの感じで……」みたいに解釈はできますが、要は「長い」という印象を与えるための言い回しです。 短歌の

          【心の詩歌】お気に入りの誤読・柿本人麻呂から前田夕暮へ

          ひさびさにインスタをひらいたらスレッズというものに案内されました よくわかりませんでした 通知が行ってたらすみません

          ひさびさにインスタをひらいたらスレッズというものに案内されました よくわかりませんでした 通知が行ってたらすみません

          【心の詩歌】なごり雪と字足らず

          「なごり雪」という有名なフォークソングがあります。「今春が来て君はきれいになった 去年よりずっときれいになった」という歌詞を聞いたことがあると思います。 「なごり雪」は歌手・イルカが歌ったものが愛唱されていますが、実はカバー曲で、もともと作詞作曲したミュージシャンはフォークグループかぐや姫のメンバー、伊勢正三です。 多くの人は、イルカの歌で知っていると思われます。 かぐや姫のアルバム曲であった「なごり雪」を、同じ事務所のイルカがシングル曲として歌ったのだそうです。 実

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          【心の詩歌】なごり雪と字足らず

          ヘッダー画像、すぐ気が変わって変えてしまいます。海の画像にしてみました。三保の松原というところです。

          ヘッダー画像、すぐ気が変わって変えてしまいます。海の画像にしてみました。三保の松原というところです。

          【心の詩歌】別れに支えられる BUMP OF CHICKEN「ray」

          別れの痛みを癒す詩歌、別れを切なく振り返る良い詩歌がたくさんありますが、今日は違った見方の歌詞を紹介します。 BUMP OF CHICKENの曲「ray」、藤原基央による作詞は、別れを悲しむのでも別れの痛みを癒すのでもない、独特の感覚で書かれた詞です。 痛みが消えないことが「大丈夫」とは珍しい捉え方です。 何のために別れたのかわからないし、いまだに悲しい。 しかしその別れは自分の影を前に伸ばす、後方にある光源だと言います。 この曲には、立ち直るための行動がいくつか描かれ

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